ランエボの4B11型エンジンを1.6リッター化!
チーム代表であるトミ・マキネンの指揮のもと、2017年のWRC参戦に向けて開発が進められているトヨタWRC活動の主力モデル「ヤリスWRC」。それに先駆けてヴィッツの4WDモデルが国際ラリーシーンに登場。
2000年以降に活躍した国産WRCマシン(インプレッサ・SX4・86・ヴィッツ)
9月23日~25日、北海道帯広市を舞台に開催されたAPRC(アジアパシフィックラリー選手権)第4戦のラリー北海道に「クスコ・ヴィッツ4WD」が参戦した。
同モデルはその名のとおり、国内外のラリー競技やダートトライアルで活躍するキャロッセが開発したオリジナルモデルで、APRCのAP4仕様に合わせてマシンを製作。
チーム代表の長瀬 努氏によれば「位置付けとしてはキットカーに近い。パフォーマンス的にはシュコダ・ファビアやシトロエンDS3などのR5仕様車とスバルWRXなどN4車両の中間のレベルを狙っています」とのことで徹底的なモディファイが実施されている。
まず、注目すべき点が大胆なボディワークだ。リヤウイングこそR5仕様車と同様に小型ながら、ヤリスWRCを彷彿とさせるワイドフェンダーを採用。空力性能の向上が伺える。
さらにパワーユニットは三菱ランサーエボリューション10に搭載されている4B11型2000ccターボを1600ccに縮小したエンジンで、これに合わせてギヤボックスやデフなど駆動系パーツもランエボ10のユニットをキャリーオーバー。
4輪ともにストラット化を果たした足まわりも、ジオメトリーの変更を実施するほか、クスコのダンパーを斜めにオフセットするなど大幅に構造変更されていることも同モデルの特徴といえるだろう。
ステアリングを握る炭山裕矢選手によれば「フィーリングとしてはダートトライアルのDクラス車両に近い。コンセプトどおり、R5とN4車両の中間にあると思います」とのこと。
デビュー戦となるラリー北海道でもそのパフォーマンスが注目されていたのだが、23日の夜に行われたSS1で駆動系のトラブルが発生し、19番手タイムに低迷。さらに「駆動系のほかにもトラブルが見つかったので、デイ1はマシンの修復に専念することにしました」と長瀬代表が語るように、翌24日のデイ1も出走を見合わせている。
そして、25日のデイ2で再出走を果たすものの、この日の2本目となるSS13でエンジントラブルに見舞われてリタイヤに。長瀬代表によれば「ラリーウィークに完成したばかりでぶっつけ本番の状態。ペースを上げるといろんなトラブルが出てきました」とのことで熟成不足を露呈する結果となった。
とはいえ、デイ2のオープニングステージ、SS12では2台のシュコダ・ファビアR5に続いて3番手タイムをマークするなど、コンセプトどおりのパフォーマンスを見せたことも事実である。
「年内は国内で開発を続けて、2017年は国内で行われる国際ラリーシリーズのスーパーラリーやAPRCに投入したい」と長瀬代表は語っている。熟成が進めばクスコ・ヴィッツ4WDは国内やアジアで躍進することだろう。
さらに現在フィンランドで開発が進められているトヨタの主力モデル、ヤリスWRCも順調にテストを消化。こちらはキャロッセのヴィッツ4WD以上に徹底的なモディファイが実施されているだけに、その動向にも注目したい。
(文・写真:廣本 泉)
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