モータースポーツ起点のエボリューションモデル。販売台数は限定500台
GRヤリスは「モータースポーツを起点にした、もっといいクルマづくり」を具現化したホットハッチ。発売後もスーパー耐久や全日本ラリーをはじめとするモータースポーツフィールドを活用し、鍛え続けてきた。
東京オートサロン2022で披露されたGRMNヤリスは、そのエボリューションモデル。実戦を通じて獲得した成果を「ユーザーに素早く還元すべき」という豊田社長の強い思いから生まれた。限定500台のうち、今回サーキットパッケージのプロトタイプに試乗した。
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車体は標準GRヤリスに対し、545点のスポット打点追加と12m延長の構造用接着剤により一段と強靭な体幹に進化。同時にカーボンボンネットや2名乗車化などで、約20kgの軽量化が行われた。車重は1260kg。心臓部は、ECUの最適化で最大トルクが標準比20Nmアップの390Nmに向上(272psの最高出力は変更なし)。トランスミッションはクロースレシオ化され、クラッチは強化品、前後デフは機械式LSDに変更された。さらにAWDの前後駆動配分も手を加えている。
フットワークは超一級。ストリートタイヤ最強といわれるアドバンA052、専用BBS鍛造アルミ、ビルシュタイン製減衰力調整式サスペンションを専用装備。カーボン製リアスポイラーを筆頭に空力パーツも追加された。インテリアも本気仕様だ。レカロ製フルバケットシート(サイドエアバック付き)が装着され、専用スポーツメーター、専用ステアリングがドライバーの気分を高める。
ハンドリングは痛快そのもの。まるで精度の高いレーシングカーのようだ!
試乗の舞台は筑波サーキット2000。サーキットパッケージにはピッタリのステージだ。
パワートレーンは、トルクアップと過給ラグの減少を実感した。絶対的な力強さとともに、どの回転域からでも力強い加速が得られた。これはギア比を含めトータルで進化した成果だろう。
ハンドリングは痛快のひと言。ターンインは、四駆とは思えない回頭性のよさが印象的。コーナリング中は、対角ロールが抑えられていた。まるで前後重量配分が変わったかのように4本のタイヤを上手に使い、「路面に吸い付いて曲がる」安定感がある。コーナー脱出時は、四駆のトラクションを実感した。GRMNヤリスは「四駆らしからぬ」と「四駆らしい」が上手にバランスされている。
実は各領域の伸び代そのものはそれほど大きくはない。しかしクルマ全体で見たレベルアップは圧巻。すべての歯車が精度よくかみ合ったような感じだ。ビシッとセットアップが決まったレーシングカーのようである。
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