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ハイブリッドSUVの大穴──新型ルノー・アルカナ試乗記

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ハイブリッドSUVの大穴──新型ルノー・アルカナ試乗記

一部改良を受けたルノー「アルカナ」に小川フミオが乗った。フランス製ハイブリッドの進化に迫る。

変更点多数

アメリカンスポーツの進化は侮れない──新型シボレーコルベットE-Ray試乗記

輸入SUVにおいてナンバーワン(ルノー・ジャポン調べ)の好燃費を誇るルノー「アルカナ」が2024年10月9日にマイナーチェンジを受けて登場。クーペスタイルのボディデザインと、楽しさを追求した操縦性で、日本車やドイツ車とひと味ちがう世界観を味わえるモデルだ。

アルカナはスタイリッシュさが身上だ。全長4570mmとミドルサイズの車体に、流麗なルーフラインと、存在感のあるタイヤを組み合わせて、1人で乗っても2人で乗っても、もちろんファミリーで乗ってもサマになるカッコよさがある。

アルカナはキャビンを小さめに見せつつ、ルーフの前後長をすこし短めにて、リヤは軽くノッチをつけて独立したトランクがあるように見えるファストバックスタイルだ。これが人気というのはよくわかる。ゴルフバッグは荷室に2つ入るそうだ。

今回のあたらしくなったアルカナは、サブネームが「エスプリアルピーヌ」になるとともに、内外装に手が入れられた。あたらしいルノーのエンブレムを使った最初のモデルになる。

あたらしいアルカナの変更点は下記のとおり。

・二次元ルノーエンブレム採用
・サブグレードの新設
・「ハーフダイヤモンド」なる新意匠のフロントグリル
・リヤコンビネーションランプの透明化
・レザーフリーインテリア
・9.3インチタッチスクリーン
・モニターのサイドビュー機能
・19インチ径ロードホイール
・ブラックテールパイプカッター
・電動パノラミックルーフをオプション設定

最大の特徴ともいえた、リッターあたり22.8kmの燃費は引き続き達成されている(マイルドハイブリッドは17.0km)。輸入SUVのなかでナンバーワンと、日本法人であるルノー・ジャポンは胸をはる。

新設されたモデルラインナップとは「エスプリアルピーヌE-Techフルハイブリッド」と、「エスプリアルピーヌ・マイルドハイブリッド」。F1のBWTアルピーヌチームも使う“A”を図案化したロゴがそなわる。

2つのモデルの違いは車名のとおり、ドライブトレインにある。

E-Techフルハイブリッドは1.6リッター4気筒自然吸気エンジンに、駆動用モーターと、マイルドハイブリッドでおなじみスターター&ジェネレーターとして機能する、もうひとつのモーターを組み合わせている。

マイルドハイブリッドは、1.3リッター4気筒ターボエンジンに、スターター&ジェネレーターのモーター1基のみ。日本では圧倒的にE-Techフルハイブリッドの人気が高いそう。

気持ちのいいハイブリッド今回の試乗車は、E-Techフルハイブリッド。従来のモデル(ルノーでは“フェーズ1”と、呼ぶ)も、かなり気持ちよく走れるクルマだった。

理由のひとつが、ルノー独自の変速システム。すばやくギヤを変え、アクセルのオンとオフにエンジン回転が即座に対応してくれるのが、痛快だ。そこはしっかり継承している。

もうひとつ、気持ちよく走れる理由が、モーターによるトルクアップ。つねにモーターは動いていて、エンジン回転によってトルクを積み増す。そのためパワフルな印象が強い。

40km/hぐらいまでなら、モーターだけの走行も可能。ほぼ無音で、力強い加速感が味わえる。エンジン始動も大変静か。メーターを見ていないとわからないかもしれない。

ハンドリングは素直で、気持ち良い。ただしバッテリー搭載などでサスペンションのためのスペースが十分に確保できず、そのため動きに制約が出て、ストロークが限られてしまっているのだろうか。大きめの段差ごえではとくにリヤに“ドシン”と大きめの衝撃が伝わる。

モーターをさまざまな場面でうまく使うことで不必要にエンジンを動かすことを回避し、燃費向上に役立てているのだ。

日本に導入された初期のモデルでは、だらだらと長い上りが続く高速道路(たとえば中央高速道の談合坂SAの手前)を走っていると、駆動用バッテリーを使い切ってしまい、そのときエンジンが充電のためにパワーをとられてしまっていた。速度が抑えられてしまうのだ。

それを回避するため、フェイズ1モデルの途中から「E-SAVE(イーセイブ)」という機能が追加された。オンにしていると、つねにバッテリー残量をある程度残すようにエンジンを使う。2022年の途中から追加されていて、モニターで「MULTI-SENSE」なるモードを呼び出すと「E-Save」オン/オフボタンがみつかる。

車名は先述のとおり、アルピーヌとつき、自動車好きにはよく知られたAのエンブレムもそなわる。といっても、クルマはアルピーヌ「A110」とか、あるいはかつての「5アルピーヌ」を彷彿させるほどのスポーツ性は抑えられていて、快適性のほうが強い。

アルカナ・エスプリアルピーヌE-Techフルハイブリッドは499万円(先代ともいえるE-Techエンジニア−ドは469万円)、「アルカナ・エスプリアルピーヌ・マイルドハイブリッド」は459万円(R.S.LINEマイルドハイブリッドは399万円)。後者の値上げ幅はだいぶ大きい。

文・小川フミオ 写真・安井宏充(Weekend.) 編集・稲垣邦康(GQ)

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