マツダのSUVであるCX-5が2018年10月11日に商品改良を受けた。今回の大きなトピックは「2.5L ガソリンターボ」の追加である。
ディーゼルのイメージの強いマツダだが、従来の2L/2.5Lガソリンの完成度も高く評価は高かった。
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この企画では今回の商品改良のポイントを解説していくと同時に、今後のCX-5にあるパワーユニットが搭載されそうとの情報をベストカースクープ班がキャッチ。その詳細もお伝えしよう。
文:ベストカー編集部/写真:ベストカー編集部、マツダ、ダイムラー
ベストカー2018年10月26日号
■2.5Lガソリンターボ追加 スペックは2.2Lディーゼル同等
CX-5はマツダを代表するSUVだが、ディーゼルエンジンのイメージが強い。しかし今回、2018年10月11日の商品改良はガソリングレードにも釘付けになるであろう。
CX-5には2018年2月の商品改良で2Lと2.5Lの自然吸気のガソリンエンジンが搭載されている。新型のピストンや排気ポートの見直し、2.5Lには気筒休止を搭載するなどした意欲的なガソリンエンジンだ。
それから1年も経たない2018年10月の改良でこの2機種のガソリンエンジンに加えて2.5Lのガソリンターボが追加された。そのスペックは2.2Lディーゼルもビックリなもの。
各パワーユニットのスペックは以下のとおり(※ガソリン車は6ATのみ、ディーゼル車は6AT/6MT選択可。燃費は各エンジンの最高値を記載)。
【20S】2L NAガソリンエンジン 257万400円(FFのみ)~
最大出力:150ps/6000rpm
最大トルク:20.3kgm/4000rpm
燃費(WLTCモード):14.6km/L
【25S】2.5L NAガソリンエンジン 279万7200円(FF/4WD)~
最大出力:188ps/6000rpm
最大トルク:25.5kgm/4000rpm
燃費(WLTCモード):13.0km/L
【25T】2.5L ガソリンターボエンジン 332万6400円(FF/4WD)~
最大出力:230ps/4250rpm
最大トルク:42.8kgm/2000rpm
燃費(WLTCモード):12.6km/L
【XD】2.2L ディーゼルターボエンジン 288万3600円(FF/4WD)~
最大出力:190ps/4500rpm
最大トルク:45.9kgm/2000rpm
燃費(WLTCモード):19.4km/L
25Tに搭載される2.5Lターボエンジンは、上記のとおりスペックでいえば2.2Lディーゼルに匹敵する。
最大トルクの42.8kgmも2000rpmで発揮するなど、実用性の面でもかなりのアドバンテージになりそうだ。しかし燃費を考えるとディーゼルに軍配が上がる。
ディーゼルエンジンは今回の改良ではパワーユニットに大きなテコ入れはないものの、ディーゼルグレードのみに6MTが追加されることになった。
あれだけ大きなSUVでMTを追加するとは時代に完全に逆行しているが、それだけ走りを楽しめるSUVということだろう。
ハリアーやエクストレイルなどライバルがひしめくこのクラスで、CX-5は「勝ち」を獲りに来ているに違いない。今後の試乗レポートなどもご期待いただきたい。
■2020年、CX-5にディーゼルハイブリッド追加か!?
今回の商品改良ではガソリンエンジンの充実がメインとなったが、 CX-5は「マツダのディーゼルハイブリッド」戦略を担う1台でもある。
環境規制の厳格化を背景にヨーロッパではディーゼル車離れが広がっているが、ディーゼルハイブリッドなどへの取り組みは活発だ。
例えば2018年10月よりメルセデスは「ディーゼル・プラグイン・ハイブリッド」を設定したC300deを発売している。
マツダは自社にとって初のディーゼルハイブリッドを、まずは主力のCX-5に搭載するという。新たな武器を携え、日本発のマツダSUVが2020年、世界を驚かす。
ハイブリッドということで提携関係にあるトヨタのTHSIIをベースにすると思ったが、マツダ独自開発のシステムという。
燃料の消費量が増える発進時などに補助動力としてモーターを使うことで、燃費を2割ほど向上できるという。
また比較的単純な構造も特色で、これによりコストを抑えるメリットもある。マツダのアイデンティティがつまったCX-5になる。
世界が注目するクロスオーバーSUVの新たな旗手の誕生だ。
(編集部註:マツダは2018年10月2日の技術説明会で、2020年までに自社開発のEV投入を発表した。ロータリーエンジンを使ったレンジエクステンダーなどにも注目区が集まるが、電動化への関心も強いことからプラグインハイブリッドなどが登場する可能性も排除できない)
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