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「黒塗りベンツ」イメージ脱却あの手この手 輸入車メーカーのだいぶラフなエンタメ戦略

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「黒塗りベンツ」イメージ脱却あの手この手 輸入車メーカーのだいぶラフなエンタメ戦略

「マリオ」もメルセデスに乗る時代

 世界初のガソリン自動車を発明し、自動車メーカーのトップを走り続けているブランド「メルセデス・ベンツ」が近年、日本では独自の存在感を放っています。日本法人のメルセデス・ベンツ日本は、エンタメ分野でのPRを広く手がけ、よりラフなイメージを作り上げているのです。

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 日本でのメルセデス・ベンツは「お金持ちのクルマ」「黒塗りのベンツ」といった高級車としてのイメージが広まっていましたが、そもそも日本での歴史も特別でした。日本での歴史は1912(明治45/大正元)年まで遡り、天皇陛下をはじめとした皇室の御料車として輸入されたことから始まっています。しかし2000年代にはリーマンショックなどの影響で売り上げは苦戦。そこで課題となったのが、これまで訴求できなかった若い世代や一般消費者に向けたPRでした。

 その象徴のひとつが、2021年で10周年を迎えたブランド発信拠点「メルセデス ミー」の展開です。店名の通り、メルセデスを遠い存在ではなく「私のブランド」として認識してもらうことが狙いで、車両展示だけでなく様々なグッズなどを販売しています。時を同じくして、テレビなどでの発信も大きく変わってきました。

 例えば2012(平成24)年に公開されたAクラスのCMはアニメを使ったものでした。このCMは6分の短編アニメとして制作され、アニメ業界でも著名なスタッフで制作されたことで話題に。さらに2015(平成27)年にはGLAのPRキャラクターに任天堂の「マリオ」を起用し、ファミコン世代を意識したゲーム「スーパーマリオブラザーズ」風のテレビCMを放送。同時期に発売した任天堂Wii U専用ソフト「マリオカート8」にもGLAを登場させ、親子でゲームと一緒にメルセデスを感じられるコラボを展開しています。

 そして2021年は大人気漫画『進撃の巨人』とメルセデス ミーがコラボし、漫画のシーンを車体にラッピングした車両やコラボカフェメニューを楽しもうと、メルセデスファン以外もブランドストアに来店したことで大きな話題となりました。

仮面ライダーにメルセデス!?

 こうした動きと連動してか、映画の世界でも変化が起こっています。これまでメルセデスは『007』のボンドカーを始め、『ダイハード』や『ジュラシックパーク』など数々のタフガイの相棒を務めてきましたが、ついに仮面ライダーの相棒になりました。2014(平成26)年放送『仮面ライダードライブ』の劇場版に、未来から来た敵ライダーのスーパーマシンとして「メルセデスAMG GT」が車両提供されています。

 フルラッピングされた未来的なビジュアルと劇中での活躍は、これまで接点がなかった子どもたちへのアピールとなりました。この車両提供について、メルセデス・ベンツ日本は「新しいお客様との出会いの機会を作るためのサプライズのひとつ」だとコメントしています。

 エンタメ分野以外でも、イベントで“ラーメン”、六本木や羽田空港のメルセデス ミーで“肉そば”を提供するなど、自動車メーカーらしからぬ特異な活動を繰り広げ、かつての“とっつきにくい高級車”のイメージから脱却しつつあるのです。

 また、同様の動きはBMWでも。2019年には新型1シリーズのテレビCMなどで、外国人による実写版の『天才バカボン』をテーマにしたり、2020年の新型2シリーズ グランクーペのPRではビデオゲーム「パックマン」とコラボしたりしています。

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みんなのコメント

3件
  • 高級車のイメージからは脱却しなくてもいいんじゃない。
    それより、70年代までアメ車に乗っていた方々の一部が、80年代から90年代にかけて、フルスモークの「ベンツ」に乗り換えたから、そのイメージが抜けないよね。今はアルヴェルかレクサスのようだけど。
  • べつに今どきベンツぐらいオバチャンがスーパーに普通に乗ってきてるぐらいのもん。

    黒ベンツの悪印象なんて氷河期オジサン世代から又聞きで聞いたことあるぐらいだし。
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

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