ウイリアムズは2024年シーズンのF1で、マシン開発と製造プロセスを改善するために痛みを伴う移行期間を過ごした。新たに迎える2025年シーズンではそれを繰り返す必要がないものの、ドライバーのアレクサンダー・アルボンは気を緩めてはいけないと語った。
ウイリアムズの2024年マシンFW46は、車両最低重量を大幅にオーバーした状態で開幕を迎え、シーズン途中のアップデートで軽量化に成功するまで、1周あたり最大0.45秒のロスがあったと推定されている。
■ウイリアムズF1、2024年の“大クラッシュ祭り”はマシン時短開発による「自業自得」とアルボン
最低重量に到達できなかった原因は、ウイリアムズがマシン組み立てプロセスの近代化に伴い、マシン製造が大幅に遅延したことが大きく関係している。
洗練されたソフトウェアを使用する他チームとは異なり、ウイリアムズは以前、Excelのスプレッドシートを使って約2万項目にも及ぶ必要なパーツをリストアップしていたというエピソードも有名だ。2023年マシンFW45からの軽量化を目指し、このリストがさらに長くなっていたという。
ウイリアムズ関係者は現在、2025年マシンでこうしたプロセスを繰り返すことはないと確信していることから、最低重量である798kgをクリアしたマシンでスタートすることができるはずだ。
2024年はコンストラクターズランキングで前年の7位から9位に後退したウイリアムズだが、理屈上では、状況が整った形で開幕戦を迎えることができるのは当然追い風だ。しかしアルボンは、パフォーマンスが必ず向上するとは考えていない。
「気を緩めることができる年にはならないと思う。全てを迎え撃つことになると思う」
アルボンはmotorsport.comの独占インタビューでそう答えた。
「まだプッシュし続けるべき側面があるし、確実に学び、適応できるようにし続けることになる」
「そして、どのチームもそうであるように、2025年は後退を強いられることになる。願わくば、今はそれに対処するためにより良い状況にできることを望んでいる」
アルボンはウイリアムズの2025年ドライバーラインアップにフェラーリからカルロス・サインツJr.を迎えることも、チームにとってポジティブな要素のひとつと考えている。
「カルロスがチームに入ってきて、チームに溶け込めるのは素晴らしいことだ。彼のフェラーリでの経験と知識は大きな助けになるだろう」とアルボンは説明した。
「彼は良いチームリーダーにもなると思う。彼はよく話してくれるし、とても明瞭だ」
「彼はエンジニアリングの知識も豊富だ。そういう意味でも、彼は優秀だと思う。だから、彼の情報をどう受け止めて、それをどう自分たちのマシンに反映させるかが本当に重要になる」
「強力なラインアップになると思う。2024年は多くの挫折を経験した。その中で多くのことを学んできたと思うし、ワクワクしている。2024年よりも希望が持てる」
「多くの変化を遂げたと感じているからね。全てではないけど学びの大部分を終え、それを次のシーズンに活かすことができる」
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