2020年7月7日、レクサスが旗艦車である「LS」のマイナーチェンジした姿を世界初公開した。レクサス広報によれば、現在のところ日本での発売は2020年初冬を予定しているとのことだ。
1989年に初代が登場し、高い静粛性と快適性を兼ね備えたモデルとして世界中で高評価を得た、レクサスの原点といえる存在である「LS」。2017年に登場した5代目(現行型)が、今回のマイナーチェンジでどのように進化したのか紹介していきたい。
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文/編集部
写真/LEXUS
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■新意匠のヘッドランプと日本の伝統工芸から着想を得た内外装
今回のマイナーチェンジで、最初に気になるのはやはりフロントマスクの意匠変更だろう。マイチェン前のランプユニットは「Z」のような複雑な形状をしたものだった。しかし新型では、小型3眼ランプユニットとL字を際立たせたクリアランスランプの下に、「ブレードスキャンAHS(アダプティブハイビームシステム)」を搭載。厚みのあるスッキリとしたヘッドランプ形状となった。
マイナーチェンジした「新型LS」。過度な主張を抑えた意匠で、フォーマルなシーンにも配慮した上品さを感じさせる。外板色は「銀影ラスター」
こちらがマイナーチェンジ前のLS。「Z」のようなランプユニットが特徴的。かなりアグレッシブなデザインだ
ブレードスキャンAHSは、現行型「RX」で採用された技術で、高速回転するブレードミラーにLEDの光を反射させることで前方を照らすユニークな構造を採用している。ブレードミラーの回転に合わせてLEDの点灯・消灯を制御することで、遮光エリアを狭めることを可能にしており、対向車や先行車を眩惑することなく、遠方の歩行者や標識、路肩などを、より早く鮮明に照らし出すことができる。
ブレードスキャンAHSのイメージ。高度な制御により対向車や先行車の部分のみ遮光し、歩行者や標識などは鮮明に認識することができる
また、サブラジエーターグリルをスクエア形状とし外側に配置することで、スタンスのよさを追求。スピンドルグリルのメッシュカラーをダークメタリックに変更したことで、フォーマルなシーンにも配慮した上品さとなっている。
”F SPORT”はよりワイドなスタンスを強調したデザインとなった。専用色のスピンドルグリル、20インチホイールなどのアイテムを採用し、スポーティなイメージを際立たせている。
マイチェンで、リアコンビネーションランプ内のメッキモールはピアノブラックに変更された
「F SPORT」のフロント正面。サブラジエーターグリルの形状が、標準車に比べエッジが効いたものとなり、精悍な印象となっている
ボディカラーには、新たに深い陰影感を特徴とするシルバーの外板色「銀影(ぎんえい)ラスター」を設定。光輝材(アルミフレーク)を含んだ塗料を高密度で敷き詰める最新の塗装技術により、光の当たる角度によってさまざまな表情を見せる特別なものとなっている。
インテリアにも日本の伝統工芸からインスピレーションを得たデザインを採用されている。オーナメントに西陣&箔を新規設定し、西陣織の銀糸やプラチナ箔の輝きにより、月明りに照らされた波の揺らぎによる「月の道」を表現している。
また、ハンドルとセンターコンソールのスイッチ類を黒で統一し、視認性を向上させるとともに端正な印象を持たせている。使用頻度の高いシートヒーター、ステアリングヒーターの操作画面を表示させるスイッチをセンターコンソールに追加することで、操作性も向上した。
エクステリアに合わせてコーディネートされたインテリア。西陣織の銀糸やプラチナ箔の輝きを取り入れ、月明りに照らされた波の揺らぎによる「月の道」を表現
■変わったのは見た目だけにあらず! 静粛性と乗り心地が向上
今回発表された新型LSでは、独自の乗り味である”Lexus Driving Signature”の深化を目指し、DNAである静粛性と乗り心地の大幅な向上を追求。パワートレーンやサスペンションからシート縫い位置などの細部に至るまで徹底的な作り込みを実施したという。
ガソリン車となるLS500(3.5L V6ツインターボ)では、使用頻度の多い走行領域でのエンジントルクの立ち上がりを向上させ、車両の加速レスポンスを向上させた。また、シフトスケジュールを変更し、各ギア段で加速できる領域を拡げることで加速時のシフトダウン頻度を低減させた。
ハイブリッド車となるLS500h(3.5L V6+モーター)は、使用頻度の多い走行領域における加速時のバッテリーアシスト量を増加させることで、より余裕のある加速を実現。加えて発進加速時のエンジン最高回転数を低下させ、静粛性の向上させた。
さらにガソリン車とハイブリッド車ともに、AVSソレノイドを新規開発し減衰力を低減するとともに、ランフラットタイヤの縦バネ剛性とスタビライザーバーの剛性を最適化。エンジンマウント内のオリフィスを変更することで減衰特性の変更を行い、室内に伝わる振動を低減している。
また、ANC(アクティブノイズコントロール)やESE(エンジンサウンドエンハンスメント)のチューニングを変更したことで、より静粛性が向上している。
■レクサス入魂の先進運転支援システムを搭載
そして、今回のマイナーチェンジで最も大きな変更点が加わったのが、先進運転支援システム「Lexus Teammate(レクサス・チームメイト)」の採用だろう。
レクサス・チームメイトでは、ディープラーニングを中心としたAI(人工知能)技術も取り入れ、運転中に遭遇しうるさまざまな状況を予測し、対応することができるシステムとなっている。さらに、凄腕ドライバーの運転操作を取り入れたシステム制御にこだわることで、複雑な道路状況下でも安全性と優れた走行安定性を実現している。
そのなかの「Advanced Drive(アドバンスドドライブ)」は、ドライバー監視下であれば高速道路や自動車専用道路でペダルやハンドルなどの操作から解放されるハンズオフでの走行を可能とするシステムだ。
AI技術を取り入れることで、運転支援システムにもかかわらず、凄腕ドライバーの運転操作を実現。複雑な道路状況下でも、安全性と優れた走行安定性を可能にしている
周辺環境の認識のために、ステレオカメラやミリ波レーダーといったこれまでにも搭載しているセンサーに加えて、前後左右に合計4つのLiDAR(ライダー)も搭載。LiDARはフロントグリル下部、左右フェンダー、リアバンパー下部に搭載されており、汚れを落として検知性能を確保するためのウォッシャーも備えている。
ステレオカメラやミリ波レーダーに加え、前後左右に合計4つのLiDAR(ライダー)も搭載
センサー表面に付着した汚れを洗い流すためにウォッシャーを備えている
このほか、ドライバーの監視下において、カメラと超音波センサーを組み合わせることで、ステアリング操作やアクセル、ブレーキ、シフトチェンジのすべてを車両側で支援し、スムーズに駐車ができるシステム「Advanced Park(アドバンスドパーク)」も搭載している。
このふたつのシステムにより、長時間の運転における疲労の軽減が可能となり、より周辺に注意を払った安全な運転が可能になる。
メーカー希望小売価格などはまだ公表されていないが、今回のマイナーチェンジで、レクサスが世界に誇るフラッグシップセダン「LS」が再び魅力を取り戻すことができそうだ。
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みんなのコメント
てっきりアウディのマトリクスLED並みになったのかと思ってた。
スポットで照射範囲を遮断出来ないなら今までと大差ないんじゃないかな?
ドイツ車だとスポットで前の車だけ影にしたり
逆に標識は一目でわかるように強めに照射して見やすくしてくれるけど。
しかもフラッグシップより下の車種でね。
やっぱこの辺が価格差なのかな。
先進装備はまだまだだなぁ。