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実用性重視のモノフォルム メルセデス・ベンツ B 200dへ試乗 小変更で魅力向上

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実用性重視のモノフォルム メルセデス・ベンツ B 200dへ試乗 小変更で魅力向上

モノフォルム・ボディの真っ当なMPV

昨今の欧州では、バッテリーEVやクロスオーバーに話題が集まりがち。それでも、背が高めのモノフォルム・ボディを持つメルセデス・ベンツBクラスも、淡々と売れている。

【画像】実用性重視のモノフォルム メルセデス・ベンツ B 200d アクティブツアラーとEQTほか 全109枚

200dの場合はディーゼルターボ・エンジンを積み、ハイブリッド化されてもいない。確かに時代の流れには乗れていないかもしれないが、実は継続してラインナップされているだけの特長が少なくない。

このBクラスは、最近フェイスリフトを受けた。スタイリングに手が加えられ、装備が見直され、英国仕様の場合はパワートレインの選択肢が絞られている。もちろん、ハッチバックのAクラスと同じプラットフォームの上に成り立っていることへ、変わりはない。

Bクラス最大の強みといえるのが、Aクラスと同じ全長4419mmのボディサイズながら、全高を1562mmへ増やし実用性を拡張していること。ドアを開くと、上下方向にゆとりのある空間が広がる。

メルセデス・ベンツは、ウェブサイトでスポーツツアラーという表現を用いて紹介しているが、真っ当なMPVだといえる。ただし、3列シートは設定されていない。2列シートで定員は5名となる。

荷室も広い。リアシートは折りたたむことが可能で、さらに容量を広げることも可能。ワゴンボディのTクラス(シタン)ほど、積載量はないけれど。

最新版のMBUXシステムとステアリングを獲得

見た目のリフレッシュは限定的。ヘッドライトやバンパーのデザインが新しくなっているものの、新旧を並べなければ、変化に気づかないという人もいらっしゃるだろう。この手のモデルをお考えの場合、スタイリングは最優先される項目ではないと思う。

インテリアにも改良が施された。なかでも、今回のフェイスリフトで1番大きな変化といえるのが、メルセデス・ベンツ最新版のMBUXインフォテインメント・システムを獲得したことだろう。

試乗車はAMGライン・プレミアムプラスというグレードだったが、ダッシュボード上には10.25インチのモニターが2面並ぶパネルが据えられ、見た目は精悍。ステアリングホイールは、ツインスポークの新しいマルチファンクション・タイプが与えられている。

インフォテインメント・システムのアップデートにより、従来までセンターコンソールにあったタッチパッドは姿を消した。とはいえタッチモニターの反応は良好で、ステアリングホイール上のコントローラーを介し、手もとで殆どの機能を操作できる。

運転中など、指での操作が難しい場合は、音声操作機能も利用は可能。豪奢な内装の仕立ては、クラス最高水準といえる。

実用性を考えれば納得のドライビング体験

フェイスリフトに伴い、パワートレインは合理化された。英国での選択肢は、1.3
Lガソリンターボ・マイルド・ハイブリッドのB 200と、2.0LディーゼルターボのB 200dという2種類のみ。それぞれ、最高出力は163psと149psとなっている。

今回試乗したのはB 200dだったが、ディーゼルターボへ期待する通り、低回転域からトルクがみなぎりたくましい。さらに高回転域まで滑らかに吹け上がり、高速道路の速度域まで意欲的に加速。時折振動は感取されるが、洗練されたクルージングへ浸れる。

トランスミッションは8速オートマティック。稀に、変速でもたつくことはあるようだ。

シャシーまわりに大きな手は加えられていない。同クラスのクロスオーバーより低めの重心を活かし、好ましい身のこなしを披露することは従来どおり。

ハッチバックのAクラスほど機敏ではないものの、操縦性は軽快。背が高めのシルエットから想像する以上に楽しく、ダイナミックな印象を受ける。優れた実用性を考えれば、充分に納得できるドライビング体験だと思う。

Bクラスの場合、多くのユーザーにとって、ガソリンターボの方が普段使いとの親和性は高いといえる。それでも、定期的に長距離移動をする場合、燃費に優れ高速走行が安楽なディーゼルターボは魅力的なチョイスになるはず。

ちなみに、Bクラスの競合モデルは限定的。直接的な比較対象となるのは、BMW 2シリーズ・アクティブツアラーくらいだろう。

メルセデス・ベンツ B 200d AMGライン・プレミアムプラス(英国仕様)のスペック

英国価格:4万3786ポンド(約788万円/試乗車)
全長:4419mm
全幅:1796mm
全高:1562mm
最高速度:218km/h
0-100km/h加速:8.5秒
燃費:18.2km/L
CO2排出量:145g/km
車両重量:1580kg
パワートレイン:直列4気筒1950ccターボチャージャー
使用燃料:軽油
最高出力:149ps/3400-4400rpm
最大トルク:32.5kg-m/1400-3200rpm
ギアボックス:8速オートマティック

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