太陽光発電だけでサハラ砂漠を横断するオフローダー!モロッコのサハラ砂漠を走るオフロードソーラーカー、ステラ テラ。計画では550kmの航続距離を想定していたが、ステラ テラはそのほぼ2倍の距離を走破した。アイントホーフェン工科大学が製作した壮大なオフロードソーラーカーは、太陽エネルギーでサハラ砂漠を1,000km走破した。
アイントホーフェン工科大学(オランダ)のソーラーチームは、太陽エネルギーを動力源とする自分たちの手で開発した電気自動車でサハラ砂漠横断に成功した。ルーフとボンネットにソーラーパネルを搭載した電気自動車は、四輪駆動のオフローダーとして設計されているため「ステラ テラ」にとっては理想的な地形である。
学生たちは、重量わずか1,200kgの密閉式ボディを持つこの車の航続距離を550キロと想定していたが結果的には「ステラ テラ」は太陽光の力だけで1,000kmを走破したのだった。
エネルギー消費を30%削減
チームリーダーのウィッセ ボスは、「信じられないような遠征で、良い結果を得ることができました」と総括する。ドライブの効率と発電量を予測するのは容易ではなかったと彼は言う。しかし、オフロードツアー中に「ステラ テラ」が必要としたエネルギーは、当初の計算より30%少なかったことが判明した。「そのため、全行程を太陽光エネルギーだけで走行することができました」とボスは言う。
搭載されている技術のほとんどは、ソーラーチーム自身が開発したものだ。チームリーダーのボスは、「私たちはテクノロジーの限界に挑戦しています」と語っている。「ステラ テラ」は、太陽光発電システムからの太陽エネルギーを走行以外の目的でも利用できるように設計されている。
チームは、堅牢性という極限の要求に意図的に取り組むオフローダーを開発した。ティアドロップデザインのオフロード車は、最高時速140kmで走行できる。これ以上の仕様については、今のところ何もわかっていない。
太陽光発電パネルを搭載したモーターホーム
ソーラーチームは2021年末に、巨大な格納式太陽光発電パネルを搭載したソーラー電動モーターホーム、「ステラ ヴィータ」を発表した。これはすでに、電動オフローダー「ステラ テラ」と同様に実用的なものだった。発明者たちは、完成したソーラーキャンピングカーでヨーロッパを3,000km(!)走破している。
チームは、アイントホーフェン工科大学のさまざまな学部に所属する22人の学生で構成されている。スポンサーにはミュンヘンのテクノロジー企業のシーメンス(Siemens AG)も名を連ねている。
Text: Roland Wildberg Photo: Bart van Overbeeke Fotografie
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