■国産だから中古車でも故障の心配が少ない
トヨタの高級ブランドである「レクサス」は1989年に北米で誕生し、日本市場では2005年から展開が本格的にスタートしました。
当初は国内でプレミアムブランドが根付くか疑問視されていましたが、小型セダンの「IS」、中型セダンの「GS」、ハードトップコンバーチブルの「SC」で国内事業をスタートし、2006年に投入したラグジュアリーセダン「LS」により、一気にその知名度と人気を高めていきました。
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その後も、プラットフォームを共有しながらもトヨタとは違う「クオリティの高さ」と「贅を尽くした内装」、「大排気量エンジン搭載によるハイパワー」など高級車に求められる要素を盛り込み、輸入車が独占していたプレミアムブランド市場で頭角を現しています。
そんなレクサスは、新車の価格が高めに設定されていることでも知られていますが、中古車なら100万円以下の車両も存在。しかもかなり需要があるようです。
レクサスの中古車について、都内の中古車販売店スタッフK氏に聞いてみました。
「弊社では、主に欧州系の高級中古車をメインに取り扱っているのですが、そんな欧州高級ブランドとほぼ同じ感覚でレクサスを捉えているお客さまが多く、メルセデス・ベンツやBMW、アウディの対抗馬として選ばれる方もいらっしゃいます。
実際に中古車価格も高値で推移しており値崩れもほとんどしないため、中古車としてのニーズはかなり高く、輸入中古車からの乗り換え組が多い印象です」(中古車販売店スタッフ K氏)
ブランド力では欧州の高級ブランドと同格に考えられているようで、レクサス人気は中古車市場でも安定しているそうです。
また、昨今のSUV人気により、国産セダンの人気が低迷しているなか、“唯一”と言っていいくらい、輸入セダンに対抗するモデルとしてレクサスは人気を誇っているとのことです。
「輸入中古車で数多くのマイナートラブルを経験された方は、国産ブランドの信頼性の高さ、維持費の安さに惹かれるようです。
というのも、輸入車は経年劣化により何かしらの小さなマイナートラブルが発生するものなのですが、レクサスに限れば国産中古車と同じく手間がかかりません。
それでいて、内装のクオリティも高く、安全装備や快適装備も充実しているので、お客さまの満足度は高いと思われます」(中古車販売店スタッフ K氏)
また中古のレクサスを選ぶ人は、車両価格が高くても高年式を選ぶ人が多い一方で150万円以下まで値落ちした中古車をカジュアルに楽しむ人も一定数いるといいます。
「これも国産ならではの信頼性があるからでしょう。10年落ちでもタイヤやオイルなど消耗パーツを交換する程度で乗り出し可能というのは強みです。それに売却時は下取ってもらいやすいというメリットもあります。
レクサスは流通量も多いブランドですので、欲しい車種を探しやすく、パーツも純正パーツが使用できることが多いので、アフターメンテナンスの心配が少ないのも大きなアドバンテージだと思います」(中古車販売店スタッフ K氏)
■中古レクサスで一番人気はあのSUV
では、中古のレクサスは市場での人気はどうなっているのでしょうか。さらにはお得感を感じられる“狙い目モデル”はどれなのでしょうか。
「現在はSUVの『NX』が中古車でも一番人気になっているようです。ついで『RX』とこちらもSUV。3番目がラグジュアリーサルーンのLSです」(中古車販売店スタッフ K氏)
ただし、せっかくレクサスに乗るのであれば、SUVよりセダンを選ぶほうがブランドを体感しやすく満足度も高いのではないかとK氏はいいます。
「皆さん、やはりLSに憧れるでしょうが、そのぶん値段も高く走行距離が伸びた中古車が多い印象です。それならば、コンパクトなボディにパワフルなエンジンを搭載したFRセダンのISがお勧めです。
またFFセダン『ES』は出来はいいものの、不人気だったためかなりお安く購入することが可能です」(中古車販売店スタッフ K氏)
あと、意外に大穴なのがプレミアムコンパクトの「CT」です。車内の広さが気になりますが、その点は問題なく、必要十分な広さと実用性を兼ね備えています。
そのほかには、今では希少なクーペ「RC」もかなり気になるモデル。輸入車でもクーペが減っており、RCのようなマイナートラブルの心配なく乗れるクーペは貴重な存在だといえます。
※ ※ ※
プレミアムブランドを手頃な予算でカジュアルに乗れるのが、中古レクサス最大の魅力といえます。
また万が一故障しても、輸入ブランドのように修理代やパーツが高すぎることがないのも安心材料のひとつとなり、中古のレクサスを選ぶ価値となっているのでしょう。
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