ブランド創立60周年の幕開けとともに、量産電動化モデルとなる、HPEV(ハイパフォーマンス・エレクトリファイド・ビークル)のレヴエルトを発表した。電動化されたV12エンジンという全く新しいパワートレーンで新時代を切り拓く。(Motor Magazine 2023年6月号より)
モーターはフロント2基、リア1基。トランスミッションは8速DCT
ひと目でランボルギーニとわかるデザインのそこかしこには、かつてない大胆で前衛的なディテールが盛り込まれている。アヴェンタドールの後継モデルとして発表された「レヴエルト」のスタイリングをひとことで評するなら、おそらくそうなるだろう。
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なかでも最大の見どころが、同社の伝統的モチーフであるYシェイプをデイタイムランニングライト として浮かび上がらせたことと、キャビン後方のV12エンジンをカバーすることなくむき出しの状態で搭載した点。
カバーを設けなかった理由について、ランボルギーニのチーフテクニカルオフィサーのルーヴェン・モール氏は「空力的には不利かもしれませんが、V12エンジンの存在を最大限、表現したかったので、こうしました」と説明してくれた。
レヴエルトのメカニズムもまた、新機軸が目白押しだ。最大の注目ポイントは、同社初となるプラグインハイブリッドを採用した点。現在、ランボルギーニは2025年までに製品のCO2排出量を半減させる「ディレッツィオーネ・コル・タウリ」という名の電動化戦略を推進中だが、レヴエルトはその先陣を切ってプラグインハイブリッドシステムを搭載したのである。
その基本レイアウトはフロントに2基、リアに1基のモーターを搭載し、フロントの左右モーターを個別に制御してトルクベクタリングを実現するもの。フロントモーターの出力は、左右合計で300psにも達する。
一方のリアモーターは150psを生み出すが、興味深いのはその搭載位置。レヴエルトはセンタートンネル内にバッテリーを積むため、ギアボックスをエンジンの前方に積むランボルギーニ独自のレイアウトを採用できず、エンジン後方にギアボックスを搭載する。しかも、彼らはマスの集中化を目指してコンパクトな横置き式を新開発し、リアモーターもギアボックス上に横置きされることになったのだ。
なお、従来のランボルギーニのV12モデルは、前述のとおりセンタートンネル内にギアボックスを搭載してきた関係でDCTを採用できなかったが、レヴエルトでは初めてV12エンジンと8速DCTを組み合わせた点も注目される。
そしてリアモーターはエンジン始動、EV走行、エンジンのパワーアシスト、ブレーキ回生などに用いられる。
新開発のV12エンジンはシステム出力1015ps
新開発となるV12エンジンはもちろん自然吸気式で、排気量6.5Lから825psと725Nmを発揮。3基のモーターを組み合わせたシステム出力としては1015psを絞り出し、0→100km/h加速は2.5秒で最高速度は350km/hに達する。
ボディ構造もまったく新しい。その核となるバスタブ式カーボンモノコックはRTM方式で成型。ここにプリプレグで成型したルーフを組み合わせ、乗員を保護するサバイバルセルを形成する。さらに、「ロッカーリング」というフォージドコンポジット製の部品でバスタブ式モノコックを包み込み、同じくフォージドコンポジット製のフロントのサブフレームをここに組み付けたのである。
このボディ構造をランボルギーニはモノフューセレイジと呼んでいるが、その特徴は衝撃吸収性に優れたフォージドコンポジットでフロントサブフレームを作ることで、従来のアルミ製に比べて20%もの軽量化を達成した点にある。しかも、捻り剛性は従来比で25%も増大。いずれも、適材適所の工法を用いた結果といえる。
なお、アヴェンタドールでプッシュロッド式とされたサスペンションはインボードタイプに改められたが、これはダンパーの性能向上により実現できたという。
車名の「レヴエルト」はスペイン語で「混ぜる」という意味があり、内燃機関と電気モーターを用いたハイブリッドパワートレーンであることを暗示する一方で、1880年代にスペイン・バルセロナで活躍した闘牛の名前にもちなんでいる模様。
ちなみにレヴエルトは、正式発表の段階で生産2年分に相当する予約注文が舞い込むという人気ぶりを誇っているそうだ。(文:大谷達也/写真:ランボルギーニS.p.A)
[ アルバム : ランボルギーニ レヴエルト デビュー はオリジナルサイトでご覧ください ]
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