発売は今春から初夏頃
新型「フェアレディZ」の登場で話題をさらっている日産だが、今年はその後もニューモデルが目白押し。エクストレイルや新型軽のEVも控えている。エクストレイルについては、すでに中国で新型が発売されており、国内デビューも近いだろう。今春から遅くとも初夏頃までにはフルモデルチェンジする予想だ。
ニューモデルの進化の方向性を予想する上で最大のヒントとなるのは、上海モーターショー2021で披露された中国向けエクストレイル。その後、中国では販売が開始され、内容が明らかになったのでその情報を元に現時点でわかっていることを整理してお伝えしよう。
スタイリングは、Vモーショングリルを中央に据える点は現行モデルと共通だが、薄型ヘッドライトの下にもう一つライトを備えた新フェイスにより、新しさが打ち出されている。なお、後方がキックアップしたサイドウインドウのグラフィックなどは同モデルの伝統を継承しているポイントだ。ちなみに現行エクストレイルが中国仕様と基本同じデザインを採用していることを踏まえると、次期型も中国仕様と同じデザインで登場すると考えられる。
インテリアは、現行モデルがトラディショナルなセンターコンソール埋め込み型のモニターを採用していたのに対し、次期型ではモニターがダッシュボード上部のより見やすい位置に移動され、サイズも12.3インチへと大型化する。もちろん現行モデルにも採用されているプロパイロットはさらに進化した最新バージョンへと改められ、精度や安全機能が向上する。このあたりの装備は当然日本仕様にも反映されるはずだ。
期待が高まるVCターボエンジン
パワートレインについては、中国仕様の新型エクストレイルは圧縮比可変式のVCターボエンジンを搭載する。こちらは最高出力204PS、最大トルク300Nmを発生し、17.2km/Lの燃費を達成するなど、十分なアウトプットと高効率を両立した、いま最も注目すべきエンジンだ。このエンジンを搭載したエクストレイルにぜひ日本で乗ってみたいところ。なお中国仕様では今後、e-POWERの設定も予定されている。
ボディサイズについては中国仕様の全長は4681mmで、現行モデル(日本仕様)に比べ9mm短くなっており、ほとんど変わらない大きさであることがわかる。
この新型エクストレイル、中国市場では18.18万元(約324万円)から設定されるが、こちらは2WD仕様で、4WD仕様だと21.29万元(約383万円)からの設定となる。昨今の装備の充実や原材料の高騰を考えると、日本仕様もベース価格の多少のアップは避けられないだろう。その点を踏まえても、新型エクストレイルがいま最も待ち遠しい1台であるのは間違いない。
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