大幅値引きを引き出せるこの時期は、クルマを買うには絶好のタイミング! おなじみの遠藤徹氏が導き出した「現行国産全モデルの値引き情報」を踏まえ、カテゴリー別に“ベストバイ(これは買い!)な3台”を、渡辺陽一郎氏が選出。“買いのワケ”を明かします。
※値引き額は流通ジャーナリスト遠藤徹氏が独自に調査したもので、地域、グレード、ディーラーによって異なります。また必ずしもその値引き額になるとはかぎりません。
文:渡辺陽一郎、ベストカー編集部
写真:ベストカー編集部
初出:『ベストカー』2018年7月10号
必要か!? 不要か!? なぜ日本でディーゼルは定着しないのか
軽自動車のベストバイ 3台
現在、新車購入の約37%を軽自動車が占めている。運転のしやすさや小型車より機能が高いモデルもある、などがその要因。国内向けだから日本のユーザーが共感できる部分も多い。機能のわりに低価格は利点だが、販売店の粗利も少ない。ゆえに値引きは少額傾向。
■スズキ ハスラー…値引き 15万円
SUV風の軽自動車で、汚れが落ちやすい素材を荷室に使うなど実用性を高めている。先代ワゴンRをベースに開発されたから、後席を含めて居住性も快適だ。高度な緊急自動ブレーキも採用。
発売から4年以上を経過して値引きは拡大傾向で15万円とみる。古さを感じないモデルなので今が買いだ。
価格:110万520~167万4000円
■ダイハツ タント…値引き16万円
人気のスーパーハイトワゴンで、後席を畳めば広い荷室になり自転車も積みやすい。左側中央のピラーをスライドドアに内蔵させ、前後のドアを両方ともに開くと開口幅が1490mmに達する。優れた乗降性が最大の武器。
売れ筋の価格帯が140万~170万円前後とやや高く、ライバル車のN-BOXやスペーシアが新型になったのでタントの値引きは拡大傾向だ。なので、ベストバイの一台として選んだ。
価格:122万400~187万3800円
■ホンダ N-ONE…値引き 15万円
趣味性に重点を置いた個性的なモデルで、内外装を上質に仕上げた。軽自動車では珍しくボンネットが視野に入って運転しやすい。
発売から5年以上が経過して値引きが拡大しており、15万円も見込める。ディーラーオプションのサービスと併せて交渉して、より高額を引き出してみよう。
価格:120万960~177万2280円
最後に「買いのひとこと!」
◎ハスラー……高機能でデザインにも古さはない。値引き額も拡大中だ!
◎タント……N-BOXやスペーシアより設計は古いが、値引き額は拡大中!
◎N-ONE……クルマ好きにもウケる個性的デザイン。今ならお得に買える!
コンパクトカーのベストバイ 3台
ボディやエンジンの小さなコンパクトカーは価格も安い。販売会社が得る1台当たりの粗利も少額で、値引きは控えめだ。それでも競争が激しく、ライバル車と値引き額を競わせると相応に増額できる。
■ホンダ フィット…値引き 19万円
全長が4m以下で運転しやすく、立体駐車場も利用できる。そのわりに車内が広く後席も快適で、荷室容量は大きい。燃費も優れ価格は割安だ。
買い得モデルだが、現行型はフロントマスク形状などが不評で売れゆきが伸び悩む。去年の登録台数はフリードを下回った。意外な数字だ。そのために値引き額が増えて、今なら10万円ぶんのディーラーオプションもサービス装着。これは買いだ。
価格:142万8840~236万7360円
■日産 ノート e-POWER…値引き 18万円
1.2Lエンジンが発電を行い、モーターを駆動して走るハイブリッドだが、e-POWERの名称ウケもありヒット。モーター駆動だから加速が滑らかで静かに走り、アクセルペダルだけで走行を自在に調節できる。快適で運転が楽しく燃費も良好だ。
人気車となったが、ノート自体は発売後5年以上が経過し、モデルも新鮮味がない。値引き額が増え、アクアと競わせると効果的だ。
価格:190万1880~240万840円
■スズキ スイフト…値引き 22万円
現行型は車両重量が1t以下で、動力性能、安定性、実用燃費を向上させた。走りが軽快で楽しく、低価格のわりに内装は上質。安全装備や運転支援の機能も充実する。
ただしフィットやノートに比べて後席と荷室が狭く、雰囲気も地味で売れゆきはイマイチ。22万円など大きな値引き額もゲットできるはず。
価格:134万3520~194万9400円
最後に「買いのひとこと!」
◎フィット……1.3L車は実用性が高いわりに価格が安く、値引きも増大中!
◎ノートe-POWER……走りが上質で燃費も優れ、値引きは拡大傾向だ!
◎スイフト……価格が安いわりに値引き額は高く、クルマ好きにピッタリ!
ミニバンのベストバイ 3台
ミニバンのなかでは1BOXタイプが売れ筋で、コンパクトからLサイズまで幅広く揃う。各車とも機能や装備のわりに価格が安く、大量に売る必要があるから値引き商談にも積極的だ。
■セレナ…値引き 26万円
標準ボディ5ナンバーサイズに収まるミドルミニバンのなかでセレナは車内が最も広く、多人数が快適に乗車できる。3列目を畳むと自転車を積みやすく、運転支援技術のプロパイロットの採用もあり、ミニバンではトップ水準の売れゆき。
発売から約2年を経て値引きが拡大傾向に入ったのも買いの理由。ライバル車も多く値引き競争もやりやすい。今は残価設定ローンに実質年率1.9%の低金利が適用され、お得に買える条件が揃っている。
価格:243万5400~340万4160円
■トヨタ ヴェルファイア…値引き 27万円
国産ミニバンでは車内が最も広く、豪華仕上げ。全席が快適だから、多人数で長距離を快適に移動できる。
値引きは拡大傾向に入ったが、エルグランドなどのライバル車は不人気。ということで、ヴェルファイアとアルファードの姉妹車同士で値引き競争させるのが吉だ。
価格:335万4480~750万8160円
■ホンダ フリード…値引き 22万円
1.5Lエンジンを搭載したミニバンだが、シートアレンジや安全装備は上級のステップワゴンと同等。そのいっぽうで価格は安く、同等の装備を装着したステップワゴンより価格は約50万円安い。しかも大量に売ることを目的とした車種だから、値引き額も順調に上がっており、22万円値引きも見込める。ライバル車のシエンタを相手に、値引き額を競わせたい。
価格:188万~272万8200円
最後に「買いのひとこと!」
◎セレナ……多人数乗車でも快適で価格は割安。値引きは拡大中だ!
◎ヴェルファイア……豪華な高価格車だから多額の値引きで買いたい!
◎フリード……ミニバンにしては安価だが、値引きは拡大してお買い得だ!
SUVのベストバイ 3台
SUVは価格が全般的に高く、250~350万円が売れ筋だ。ということもあり値引き額も引き出しやすい。また人気のカテゴリーだからライバル同士の競争が激しく、値引き額も拡大傾向。加えて数年後の売却額も高いのでSUVは損得勘定で有利だ。
■マツダ CX-5…値引き 27万円
SUVのベストバイ、まずはこのクルマ。「今のマツダは値引きをしない」といわれるが、実際は相応の金額を引き出せる。しかもCX-5は去年の発売だから設計が新しい。走行安定性と乗り心地が優れ、内装の質感も高い。クリーンディーゼルターボから安全装備まで先進的だ。
値引きは27万円とみる。価格が高いから値引きを拡大させやすく、設計の新しい車種ながら好条件だ。
249万4800~352万6200円
■日産 エクストレイル…値引き 26万円
SUVの人気車で、4WDにロックモードを備えるなど走破力が高い。ミドルサイズでも後席を含めて車内が広く、ラゲッジに補助席的な3列目を備えた7人乗りも選べる。シートや荷室に防水処理を施して使い勝手もいい。売れ筋の20X・4WD(2列シート)は約276万円だから、機能のわりに価格を抑えている。
値引きは26万円と見込めて、ライバル車が豊富だから値引きの拡大競争もさせやすい。今なら残価設定ローンに実質年率1.9%の低金利が設定され、好条件が揃う。
219万7800~366万5520円
■スバル XV…値引き 24万円
インプレッサスポーツをベースに最低地上高を200mmに高め、舗装路での安定性と悪路走破力、その両方ともに優れる一台。安全装備が充実して、前後席ともに居住性は快適だ。価格は2.0i-Lアイサイトが250万円以下になる。価格が割安なのに値引きは24万円だから、SUVのなかでも買い得感が強い。これは狙い目だ。
213万8400~273万2400円
最後に「買いのひとこと!」
◎CX-5……すべてのエンジンを今年3月に改めたことも割安感の要因!
◎エクストレイル……高値の売却も可能で、損得勘定が有利になる!
◎XV……実用的で安全装備も充実する。価格は割安で値引き額も多い!
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