現在位置: carview! > ニュース > 業界ニュース > 24年ぶりに復活! ホンダ新型「プレリュード」はクルマとの一体感が格上! ハイブリッドでも走りを楽しめるスゴい「強心臓&足回り」を搭載

ここから本文です

24年ぶりに復活! ホンダ新型「プレリュード」はクルマとの一体感が格上! ハイブリッドでも走りを楽しめるスゴい「強心臓&足回り」を搭載

掲載 4
24年ぶりに復活! ホンダ新型「プレリュード」はクルマとの一体感が格上! ハイブリッドでも走りを楽しめるスゴい「強心臓&足回り」を搭載

ホンダはハイブリッドを見限っていなかった

 ついに復活目前のホンダ「プレリュード」に乗ることができました! 2023年の「ジャパンモビリティショー(以下、JMS)」にてサプライズでお披露目され話題になったホンダ「プレリュード コンセプト」。着々と開発が進められ、いよいよ2025年にデビュー予定のこのクルマのプロトタイプを、ホンダの栃木プルービンググラウンドで試すことができたのです。

【画像】「えっ!…」ハイブリッドとは思えない爽快な走り! これが2025年に登場するホンダ新型「プレリュード」です(30枚以上)

 同車の試乗がかなったのは「Honda e:HEV事業・技術取材会」というメディア向けイベントでのこと。「ホンダは最近、BEV(電気自動車)にばかり傾注して、エンジン車やハイブリッド車はどうするつもり?」という世間の声に対して、新たなパワートレインや車体プラットフォームまで含めた次世代のe:HEV技術を披露することで、実は力を入れて開発を続けているんだと強くアピールする機会の、目玉のひとつとして新型「プレリュード」プロトタイプの試乗が用意されていたのでした。

 さて、若い人はあまりピンと来ていないかもしれない「プレリュード」は、1978年に初代モデルが登場したホンダのスペシャルティ2ドアクーペです。1987年デビューの2代目が、要は“モテ車”として大ヒットして“デートカー”のジャンルを確立。その後、代を重ねていき、5代目モデルの時代の2001年に販売を終了しています。つまり今回、ほぼ四半世紀ぶりの復活となるわけです。

 新型「プレリュード」のパワートレインは、そんなわけでホンダの2モーターハイブリッドシステムである“e:HEV”となるのですが、そこに今回、新たなテクノロジーが投入されました。“ホンダS+シフト(Honda S+Shift)”です。

 すでに現行のe:HEVには、車速とエンジンサウンドを連動させる制御として“リニアシフトコントロール”が採用されています。駆動は基本的に電気モーターでおこない、エンジンは発電に徹するe:HEVですが、車速に合わせてエンジン回転数を制御して、伸びやかな回転上昇と有段ATのようなシフトチェンジをおこなうことで、爽快な加速感を演出するのが特徴です。

“ホンダS+シフト”は、その最新進化型。2基の高出力モーターと高効率エンジン、そしてASC(アクティブサウンドコントロール)を連動させて、より刺激的な走りを可能にすると謳われています。その中身については、走らせながら解説していくことにしましょう。

●単なる実用車とは全く異なるスペシャルティ感

 試乗したのは、白と水色でデザインされたカムフラージュが施された試作車。実は、つい先日までヨーロッパで公道テストに駆り出されていた車両そのものということで、左ハンドル仕様でした。

 そんなわけで、内外装はディテールが厳重に隠されていましたが、ボディラインはJMSの会場で見たものと変わらない様子。改めて見ると、ずいぶんとトレッドがワイドで、ホイールベースは隣に並べられていた「シビック」より明らかに短く、しかもリアが極端に絞り込まれていて、単なる実用車とは全く異なるスペシャルティ感とでもいうべき雰囲気、いい感じです。

 ドアを開けると、「シビック」など最近のホンダ車に共通のメッシュグリルが左右に走ったダッシュボードに、新形状のステアリングホイールが組み合わされていることに気づきます。ドライバーズシートはサイドのサポート性を強めた形。乗り込むと、身体がすっぽり包み込まれるかのようです。

 後ろを振り返るとリアシートが目に入りますが、サイズは小さく、ルーフも下がってきているので、いかにも補助席という印象です。この割り切り、前席優先のパッケージングこそがスペシャルティクーペ。今の時代に、こういうクルマを出してこようという姿勢に、ちょっとうれしくなってしまいます。

キャビンに響き渡るホンダミュージック

 さて、いよいよ試乗です。ホンダのe:HEVではお馴染みのボタン式シフトセレクターで“D”を選んで、アクセルを踏み込みます。

 まずは通常のDレンジで高速周回路を1周。スペックは公開されていませんが、2リッター直列4気筒エンジンと2基の電気モーターを組み合わせたe:HEVシステムは、「シビック」や「ZR-V」などと基本的に共通と考えられます。

 参考までに「シビック」では電気モーターのスペックは最高出力184馬力、最大トルク315Nmです。

 続いて、そのセレクターの脇にある“S+”スイッチを押す……と、エンジン音のボリュームが高まり、TFTメーターの表示が切り替わって、瞬時に臨戦態勢に。気分も一気に盛り上がります。

 早速アクセルを踏み込んでいくと、違いはますます明確になります。まずサウンド。前述のとおりASCとの連携で室内には豪快なエンジン音、いわゆるホンダミュージックが響き渡り気分を盛り上げます。

 パワーメーターに代わって備わる回転計は6000rpmからイエロー、6500rpmからレッドという表示。Dレンジではシフトアップが自動的におこなわれますが、このときに音の変化だけでなくなんと軽いシフトショックが伴うのも“ホンダS+シフト”の大きな特徴です。実際には一瞬だけモータートルクを絞って、リアルな変速感を演出しているわけです。

 一方、減速時にはブリッピングを伴うシフトダウン的な制御がおこなわれます。従来の“リニアシフトコントロール”は減速時にはこうした演出はおこなわれていませんでしたので、案外こちらの方が差は明確かもしれません。

 しかも、コーナリング中にはエンジン回転数を高めでキープします。これは単なる演出ではなく、しっかり発電してコーナー立ち上がりの加速に備えるという機能的な意味も伴います。

 加速も、減速も、そしてそれによってコーナリングも、クルマとの一体感がケタ違い。これが試乗してみての印象です。実際の動力性能にはそれほど違いはないはずですが、クルマと対話できる要素が増えて、より能動的に走りを楽しめるようになった。そんないい方もできそうです。

 こうした遊び心のある制御は、実はエンジンの効率性向上によって可能になりました。要するに、エンジンの燃費のいい領域が広がったことで、こうして回転を上げ下げしても悪影響が抑えられたということ。燃費向上を目指したら、その余裕で走りの楽しさも増したというわけですね。

●「シビック タイプR」から流用された足回り

 そんな“ホンダS+シフト”を備えた新しいe:HEVも大いに楽しませてくれましたが、新型「プレリュード」のプロトタイプはフットワークもとても痛快な仕上がりでした。正直、期待以上!

 コーナーに向け、リムの断面形状を変更して絶妙の握りやすさを実現したステアリングを切り込むと、ノーズがズバッと鮮やかにインを向きます。最初は思わず「オーッ!」と声が出てしまいました。しかも初期応答が鋭いだけでなく、その先も行きたい方向にグイグイと切れ込んでいく。このコーナリングは実に刺激的です。

 そんな走りの秘密は、まずひとつ目が見てのとおりの短いホイールベース。そして、ふたつ目がフロントに使われたデュアルアクシスストラットサスペンションです。実はこれは「シビック タイプR」からの流用で、高負荷域まできわめて高い接地性を保ち続ける優れものです。

「プレリュード」にとっては快適性も重要ということで、タイヤは比較的おとなしいコンチネンタル「プレミアムコンタクト6」が装着されていましたが、この基本素性のよさによって、それでも優れた運動性能を実現しました。正直、「ちょっとヤンチャかも?」と思えるほどの操縦性に、試乗中は笑いが止まらなかったのでした。

* * *

 なぜ今、「プレリュード」の名を復活させるのか。JMSのときにはまだ真意がつかめない気がしていましたが、今回の試乗で大いに納得できました。

 期待を超える楽しさを実現したe:HEVの進化をアピールするには、既存モデルの改良版に積むのではなく、その魅力をフルに活かした新しいモデルで登場させるのが最適。まさしく新型「プレリュード」は、ホンダがハイブリッド車を見限ってなどおらず、むしろこれまで以上に力が入っていることを世に示すフラッグシップとして復活する。そんな風に考えられそうです。

 今後、これまで以上に楽しませてくれそうなホンダのハイブリッド。その先陣を切る1台が、まさに“前奏曲”、新型「プレリュード」なのです。

【キャンペーン】第2・4 金土日はお得に給油!車検月登録でガソリン・軽油7円/L引き!(要マイカー登録)

こんな記事も読まれています

ホンダ新型「プレリュード」2025年登場へ! 新ハイブリッド搭載? 迫力エアロ仕様もあり!? 24年ぶり復活の「スペシャリティクーペ」どんなクルマになるのか
ホンダ新型「プレリュード」2025年登場へ! 新ハイブリッド搭載? 迫力エアロ仕様もあり!? 24年ぶり復活の「スペシャリティクーペ」どんなクルマになるのか
くるまのニュース
2025年発売! ホンダ新スポーツクーペ「プレリュード」世界初公開! ハイブリッドで爽快な走りを実現する“ホンダS+シフト”のスゴさとは
2025年発売! ホンダ新スポーツクーペ「プレリュード」世界初公開! ハイブリッドで爽快な走りを実現する“ホンダS+シフト”のスゴさとは
VAGUE
ホンダの新型ハイブリッドがすごい! しかも新開発!! 今のハイブリッドより圧倒的に楽しかった!!!
ホンダの新型ハイブリッドがすごい! しかも新開発!! 今のハイブリッドより圧倒的に楽しかった!!!
ベストカーWeb
【10年ひと昔の新車】ホンダ CR-Zはビッグマイナーチェンジで大幅に進化した
【10年ひと昔の新車】ホンダ CR-Zはビッグマイナーチェンジで大幅に進化した
Webモーターマガジン
やっぱエンジン開発してたんかい!! ホンダ新型プレリュードが革命レベルのデキだった!!!
やっぱエンジン開発してたんかい!! ホンダ新型プレリュードが革命レベルのデキだった!!!
ベストカーWeb
100万円台で衝撃の走り! スポーツモデルもブッちぎれる[バカッ速実用車]5選
100万円台で衝撃の走り! スポーツモデルもブッちぎれる[バカッ速実用車]5選
ベストカーWeb
ホンダが大型スクーターの「X-ADV」をアップデート! 新型ヘッドライトや先進装備の採用で「カッコよさ&快適性」が大幅アップ
ホンダが大型スクーターの「X-ADV」をアップデート! 新型ヘッドライトや先進装備の採用で「カッコよさ&快適性」が大幅アップ
VAGUE
1000万円超え! トヨタが超高級「アルファード/ヴェルファイア」発売! 306馬力ハイパワー×6人乗りミニバン誕生!? PHEV追加で1月31日発売へ
1000万円超え! トヨタが超高級「アルファード/ヴェルファイア」発売! 306馬力ハイパワー×6人乗りミニバン誕生!? PHEV追加で1月31日発売へ
くるまのニュース
「直線番長」という渾名のスポーツカー三菱GTOの魅力と実力
「直線番長」という渾名のスポーツカー三菱GTOの魅力と実力
ベストカーWeb
4代目A6にアウディが目指すクルマの未来像を感じとることができた【10年ひと昔の新車】
4代目A6にアウディが目指すクルマの未来像を感じとることができた【10年ひと昔の新車】
Webモーターマガジン
ホンダが「新型プレリュード」25年発売へ! 新たな“スポーツカー”は「操る楽しさ」感じるモデルに! さらに五感を刺激する「次世代のスポーツハイブリッド技術」も体感
ホンダが「新型プレリュード」25年発売へ! 新たな“スポーツカー”は「操る楽しさ」感じるモデルに! さらに五感を刺激する「次世代のスポーツハイブリッド技術」も体感
くるまのニュース
メルセデスAMG SLに「SL63S Eパフォーマンス」を追加。フロントにV8ツインターボ、リアにモーターを搭載したPHEV
メルセデスAMG SLに「SL63S Eパフォーマンス」を追加。フロントにV8ツインターボ、リアにモーターを搭載したPHEV
Webモーターマガジン
ホンダが「新型プレリュード」25年に発売! 24年ぶり復活の「スペシャリティカー」は「走りのスポーツモデル」に! 「走行シーン」の動画を公開
ホンダが「新型プレリュード」25年に発売! 24年ぶり復活の「スペシャリティカー」は「走りのスポーツモデル」に! 「走行シーン」の動画を公開
くるまのニュース
トヨタ「アルファード/ヴェルファイア」の“新”最安価「8人乗りモデル」発表! 最上級「4人乗り仕様」&パワフルな「PHEV」も合わせて発売へ
トヨタ「アルファード/ヴェルファイア」の“新”最安価「8人乗りモデル」発表! 最上級「4人乗り仕様」&パワフルな「PHEV」も合わせて発売へ
くるまのニュース
斬新すぎる“操縦桿ステアリング”搭載のレクサス「ステアバイワイヤRZ」が新感覚! 即完売した「RZ “F SPORT Performance”」がスゴかった!【試乗記】
斬新すぎる“操縦桿ステアリング”搭載のレクサス「ステアバイワイヤRZ」が新感覚! 即完売した「RZ “F SPORT Performance”」がスゴかった!【試乗記】
くるまのニュース
ダイハツ「コペン」から「エクスプレイ」がなくなった!? 一部改良で安全性能を強化し価格は約10万円アップの198万3000円から
ダイハツ「コペン」から「エクスプレイ」がなくなった!? 一部改良で安全性能を強化し価格は約10万円アップの198万3000円から
Auto Messe Web
435馬力の最強「トヨタ スポーツカー」登場! 「A90」は生産終了で反響多し! 名車「スープラ」どうなる? 「あくまでも現行型」が終わり…次期モデルは?
435馬力の最強「トヨタ スポーツカー」登場! 「A90」は生産終了で反響多し! 名車「スープラ」どうなる? 「あくまでも現行型」が終わり…次期モデルは?
くるまのニュース
新型プレリュードは「2025年に発売予定」。ホンダが次世代技術『S+シフト』を世界初公開
新型プレリュードは「2025年に発売予定」。ホンダが次世代技術『S+シフト』を世界初公開
AUTOSPORT web

みんなのコメント

4件
  • hss********
    擬装しててもカッコ良さが伝わって来ますね。
    ハイブリッドになっても、ホンダの事だから車好きも楽しめる車に仕上げてくれるはず。
    眺めて良し、乗って良し。
    期待してます。

  • maki0301
    いずれ、日産でプレリュードを販売する事になるのかな?
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

168.3249.3万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

58.0399.0万円

中古車を検索
プレリュードの車買取相場を調べる

査定を依頼する

メーカー
モデル
年式
走行距離

おすすめのニュース

愛車管理はマイカーページで!

登録してお得なクーポンを獲得しよう

マイカー登録をする

おすすめのニュース

おすすめをもっと見る

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

168.3249.3万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

58.0399.0万円

中古車を検索

あなたにおすすめのサービス

メーカー
モデル
年式
走行距離

新車見積りサービス

店舗に行かずにお家でカンタン新車見積り。まずはネットで地域や希望車種を入力!

新車見積りサービス
都道府県
市区町村