天高く馬肥ゆる秋。ドイツは世界でも有数の「馬大好き国家」なので、この言葉をドイツ語に訳せばそのまま通じそうなのですがそれはともかく、言葉通りの空が高く澄んだ秋晴れがドイツで続いています。今回はそんな晴天の中、3代目フォード・フォーカス(日本では未導入だったステーションワゴンタイプ)をお借りしてロングドライブに出かける機会があったので、インプレッションをお届けしたいと思います。
ステーションワゴンタイプは日本未導入
伝説のはじまり。一度も途切れることなく生産が続けられる「フォード・マスタング」の初代モデルにドイツで遭遇!
日本にはもう輸入されなくなってしまったフォードですが、一方でヨーロッパ・フォードは好調を維持しています。特に2018年まで販売されていた3代目フォーカスの売れ行きは好調で、2012年上半期には単一車種として世界で一番売れた自動車となりました。今回ハンドルを握ったステーションワゴンタイプもファミリー用途のみならず、荷物を多く積む必要がある社用車などに採用されています。
フォーカスに搭載されるエンジンは、ガソリンエンジンが1リッター・ターボと1.5リッターターボ、最安値グレードにしか搭載されない旧世代の1.6リッターの3種類と、1.5リッターと2リッターのターボ・ディーゼルの2種類の合計5種類。5速または6速のマニュアルトランスミッションか、8速のオートマチックトランスミッションが組み合わせられます。
240Nmものトルクで運転は楽々
今回運転したのは「クール&コネクト」というグレードで、16インチのアルミホイールや前席のスポーツシート、革巻きのステアリングホイール、最新のフォード・ナビゲーションシステムなどを装備した中核モデルです。150PS、240Nmを発生する1.5リッター・ターボのガソリンエンジンと6速マニュアルを組み合わせ、全長4,688mm×全幅1,825mm×全高1,494mmのボディを力強く引っ張ります。燃費はメーカー公表値で5.5ℓ/100kmで、日本式の表記に直せば18.2km/ℓとなります。気になる車両本体価格は24,850ユーロ(2018年9月現在で約323万円)。ライバルと比べると、かなりお買い得な価格設定となっています。
まず市街地を走行していると感じるのが、エンジンのトルクの太さです。低い回転数から湧き出るようにトルクがあるので、発進時に気を使うことなく、走行時も気軽にシフトアップできます。燃費優先モードにしておくと、タコメーターやスピードメーターの針がシフトアップのタイミングで青く発光し、燃料消費を抑える手助けをしてくれる機能も搭載。6速トランスミッションのシフトフィーリングも快適で、ショートストロークすぎずロングストロークすぎない、ちょうどいい操作感が癖になりそうです。また、低速域では乗り心地が比較的固めで路面の凹凸をコツコツと拾いますが、ボディの剛性の高さとよく動くサスペンションの組み合わせで、決して不快には感じません。
生粋のアウトバーン・ツアラー
アウトバーンを走行すると、フォーカスの乗り心地はよりしっとりと安定し、路面からの凹凸はほとんど気にならなくなります。アウトバーンは速度無制限区間が話題になりがちですが、例え速度無制限区間でも、多くのクルマは130km/h前後で巡航していることがほとんどです。フォーカスの場合、この速度域でのエンジン回転数は低く抑えられ、ロードノイズも低減されているため、室内はかなり静か。ロングホイールベースのおかげか、直進安定性も非常に良いので、長距離を運転していても疲労が少ないのは特筆すべきでしょう。
フロントシートは硬めですが、形状が優れているため座り心地が良く、左右のホールドもしっかりしています。リアシートも広々としていて、大人5人が快適に長距離を移動可能です。ステアリングも剛性感があり、太さも太すぎず細すぎずちょうどいいくらい。3ペダルの配置も申し分ありません。ステアリングやシートの調整幅も大きいため、多くの人にとってベストなドライビングポジションを得ることができるでしょう。室内の装備は質素ですが、こうした手足に直接触れるところがしっかりと作り込まれているあたり、様々な体格の人々が使うことを想定して設計されてことを実感します。
ドイツの道路は場所によって細かく制限速度が指定されていて、かつ4km/h以上速度超過するとすぐにカメラで写真を取られて罰金!ということになるので、加速と減速を頻繁に行います。そんな道路事情にも余裕のトルクで対応し、運転者と同乗者に疲れを感じさせることなく長距離を走破できるフォーカスは、まさに生粋のヨーロッパ・ツアラーと言えるでしょう。派手さこそないものの、ベーシックかつ優等生的なクルマであるフォーカスは、これからもヨーロッパの地で活躍していくに違いありません。先日4代目フォーカスが発表されたばかりですが、願わくは、日本の地でも走らせてみたいですね!
(記事内容に誤りがあったため、2018年9月24日に訂正いたしました。ご購読いただいている皆様に深くお詫び申し上げます。)
[ライター・カメラ/守屋健]
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