現在位置: carview! > ニュース > 業界ニュース > BMWの“Highway Assistant(ハイウェイ アシスタント)”をアウトバーンでテスト 制限速度なしの高速道路でも両手を離して走行可能かをチェック!

ここから本文です

BMWの“Highway Assistant(ハイウェイ アシスタント)”をアウトバーンでテスト 制限速度なしの高速道路でも両手を離して走行可能かをチェック!

掲載 3
BMWの“Highway Assistant(ハイウェイ アシスタント)”をアウトバーンでテスト 制限速度なしの高速道路でも両手を離して走行可能かをチェック!

BMWのハイウェイ アシスタントシステムをテスト。5人乗りでハンズフリー。触らず、見るだけ: ニューBMW 5シリーズに搭載されたモーターウェイアシスタントは、クルマがステアリングを握り、アイコンタクトで追い越しをかける。

午前11時、ミュンヘンからウルムに向かう「A8(アウトバーン)」では、今回ばかりは何もしない。普通のBMWドライバーであれば、ウインカーを左側に出し、北へ一足飛びに飛ばすだろう。特に、ビジネスクラスで最もダイナミックなセダンとなるはずの新型「5シリーズ」に乗っていればなおさらだ。 

【ハイブリッドSUV対決】ホンダ ZR-V対マツダCX-5対日産キャシュカイ対ルノー オーストラル SUV比較で勝利したのは?

しかし、今日はすべてが違う。というのも、新型「5シリーズ」はドイツで初めてBMWのハイウェイ アシスタントを装備した車でもあるからだ。ICEモデルや新型「i5」で頻繁に運転する人向けのプロフェッショナルパッケージを2,000ユーロ(約32万円)で注文した人は、長距離の移動でもゆっくりとくつろぐことができる。もちろん、車線変更、車間距離、速度の自動制御は目新しいものではなく、今ではコンパクトクラスまで機能する。しかし、他のどこでも数秒間運転しないと警鐘が鳴るところ、「5シリーズ」ではドイツ当局の特別許可を得て、初めて130km/hまでハンズフリーで運転できるようになった。

責任はドライバーにある

だが、携帯電話に手を伸ばしたり、インターネットを見たり、最新号のAUTO BILD誌を読んだりすることは、このシステムでも当然タブーなのだ。「Sクラス」のドライブパイロットとは異なり、責任は車両ではなく、ドライバーにあるからだ。しかし、メルセデスが現在のところ「自動運転 レベル3」の自律走行を提供できるのは時速60kmまでなのに対して、BMWの「レベル2」は工事現場や極端な天候下を除いて、ドイツのアウトバーン全域で機能する、とエンジニアは約束している。

いよいよテストに臨む。ミュンヘンから(道路工事中!)ウルム経由で、フランクフルトまで、できるだけフリーハンドで行くことにする。私は素早くナビをプログラムし、ステアリングホイールのボタンを2回押して、高速道路アシスタントシステムを作動させた。「A99(アウトバーン)」に入った直後、コックピットとヘッドアップディスプレイのディスプレイが緑色に点灯し、ステアリングホイールの2つのLEDストリップも点灯して準備完了。

他の追随を許さない視線コントロール

10、20、30、60、90・・・。黙々と秒を数え、いつもの警告音を待つ。「A99」から「A8」に入るときだけ、電子システムは適切な警告とともに作動を停止し、数百メートル後に警告が返ってくる。BMWは130km/hまで忠実に加速し、さらに少し加速すると - どうやらそれがダイナミックでなければならないようだ - 制限速度の変化を確実に認識し、穏やかに北上する。 

たとえ数台のトラックに減速を余儀なくされても、テストの邪魔にはならない。というのも、このモーターウェイアシスタントには、他に類を見ない視線制御システムも搭載されており、文字通り目で「5シリーズ」を操ることができるからだ。ミラーや肩越しに一瞥するだけで、BMWは車線を変更し、次の肩越しの視線の後に再びクルマを戻す。いずれにせよ、この操作のためにステアリングホイールに手を置く必要はない。反応が鈍い場合は、インジケーターをタップしてそのプロセスを早めるか、自分でやればいいのだ。

何もすることがないので、退屈のあまり手首を回してみたり、首の後ろで手を組んでみたりすると、それを感知して自動操縦装置が切れることがある。もちろん、それは技術的なものではない。道路工事も大雨もないし、エルヒンゲン ジャンクションまで高速道路が変わることもないからだ。システムを信頼すればするほど、それを出し抜こうという誘惑が大きくなってしまう。

では、手に入れた自由をどう使うか?ハンドルを握ることなく、ソースのかかったチキンマックナゲットを食べる?ハンバーガーを両手で持って食べるもよし。視線がアスファルトに向いている限り能なことだ。あるいは、ただリラックスして、前方左右に気を付けながらドライブを楽しむ?

ハイウェイ アシスタントは驚くほどよく機能する

気になるのはビッグブラザーの見えざる目の存在だ。ドイツの議会が、まだ自由を認めていない上に、BMWがもっと責任を負う勇気がないのは残念だ。少なくともまだだ。結局のところ、来年にはおそらく「7シリーズ」に「レベル3」のシステムが導入され、それに伴って完全な免税が実現されるだろう。

それまで私にできることは、ハイウェイ アシスタントの出来の良さに感嘆しながらリラックスすることだけだ。というのも、「A7(アウトバーン)」をキッツィンゲンに向かって走っている間に、最初の300kmはすぐに過ぎてしまい、ステアリングホイールに触れるたのは10回もない。

ビーベルリーダークロイツ交差点を過ぎたところで、アシスタントが再び交代を申し出た。「A7」号線から「A3(アウトバーン)」号線に入り、シュペッサルト地方を走る。ヘスバッハ付近の囲いの中では、霧雨も暗闇も電子機器に刺激はない。ゼリゲンシュテッタードライエックの手前で渋滞に巻き込まれたときだけは、ハイウェイ アシスタントでさえ無力だった。

しかし、監視カメラが徐々に煩わしくなり始めてきた。アシスタントのスイッチを切って自分でステアリングを握るよりも、シュペサートで高速道路を出て走る喜びを追求したい。しかし、それはまた別の話だ。

結論: まずはとてつもなくエキサイティングで、それからリラックスできる。1km走るごとに、ハイウェイ アシスタントに対する信頼感が増し、少しずつ身を乗り出していくからだ。しかし、技術的に可能なことすべてに魅了されているにもかかわらず、それがいったい何なのかという疑問は、走行中にどんどん大きくなっていく。というのも、ドライバーが主導権を握り続け、エレクトロニクスが少しでも注意を怠るとスイッチを切ってしまう限り、快適さ以外は何も得られないからだ。BMWは素晴らしいスタートを切った。しかし、何もしないことの利点が運転の喜びを上回るようにするためには、もっと多くのことが必要なのだ。

Text: Thomas Geiger Photo: Bernhard Limberger

こんな記事も読まれています

やっぱたまらんなV型エンジン!! [スカイラインNISMO]とレクサス[IS500]の[パンチ力]にひれ伏した件
やっぱたまらんなV型エンジン!! [スカイラインNISMO]とレクサス[IS500]の[パンチ力]にひれ伏した件
ベストカーWeb
エバンスとの実質的な一騎打ちもタナクはトップ譲らず。ヌービルは7番手に挽回【ラリージャパン デイ3】
エバンスとの実質的な一騎打ちもタナクはトップ譲らず。ヌービルは7番手に挽回【ラリージャパン デイ3】
AUTOSPORT web
【角田裕毅F1第22戦展望】ファクトリーと現場の連携で活きたレッドブル製リヤサスペンション。改善の継続が7番手に繋がる
【角田裕毅F1第22戦展望】ファクトリーと現場の連携で活きたレッドブル製リヤサスペンション。改善の継続が7番手に繋がる
AUTOSPORT web
メルセデス・ベンツCLE 詳細データテスト 快適で上質な走りが身上 動力性能と燃費効率はほどほど
メルセデス・ベンツCLE 詳細データテスト 快適で上質な走りが身上 動力性能と燃費効率はほどほど
AUTOCAR JAPAN
WRCラリージャパンSS12恵那での車両進入事案について実行委員会が声明。被害届を提出へ
WRCラリージャパンSS12恵那での車両進入事案について実行委員会が声明。被害届を提出へ
AUTOSPORT web
2024年も記録保持中!? カローラ ロードスター…… ギネスブックに登録された「日本のクルマの世界一」【10年前の再録記事プレイバック】
2024年も記録保持中!? カローラ ロードスター…… ギネスブックに登録された「日本のクルマの世界一」【10年前の再録記事プレイバック】
ベストカーWeb
80年代バブル期に日本で人気だったMG「ミジェット」に試乗! 英国ライトウェイトスポーツの代表格はいまもビギナーにオススメです【旧車ソムリエ】
80年代バブル期に日本で人気だったMG「ミジェット」に試乗! 英国ライトウェイトスポーツの代表格はいまもビギナーにオススメです【旧車ソムリエ】
Auto Messe Web
【正式結果】2024年F1第22戦ラスベガスGP予選
【正式結果】2024年F1第22戦ラスベガスGP予選
AUTOSPORT web
角田裕毅が予選7番手「大満足。アップグレードへの理解が改善につながった」努力が報われたとチームも喜ぶ/F1第22戦
角田裕毅が予選7番手「大満足。アップグレードへの理解が改善につながった」努力が報われたとチームも喜ぶ/F1第22戦
AUTOSPORT web
勝田貴元、木にスピンヒットも間一髪「メンタル的に難しい一日。明日はタイトル獲得を最優先」/ラリージャパン デイ3
勝田貴元、木にスピンヒットも間一髪「メンタル的に難しい一日。明日はタイトル獲得を最優先」/ラリージャパン デイ3
AUTOSPORT web
クラッシュで50Gを超える衝撃を受けたコラピント。決勝レースの出場可否は再検査後に判断へ/F1第22戦
クラッシュで50Gを超える衝撃を受けたコラピント。決勝レースの出場可否は再検査後に判断へ/F1第22戦
AUTOSPORT web
胸を打つ「上質な走り」 アウディQ6 e-トロン・クワトロへ試乗 優秀なシャシーを味わえる388ps!
胸を打つ「上質な走り」 アウディQ6 e-トロン・クワトロへ試乗 優秀なシャシーを味わえる388ps!
AUTOCAR JAPAN
オーテック&ニスモ車が大集合!「AOG湘南里帰りミーティング2024」で見た「超レア車5台」と「中古車で狙いたいクルマ5台」を紹介します
オーテック&ニスモ車が大集合!「AOG湘南里帰りミーティング2024」で見た「超レア車5台」と「中古車で狙いたいクルマ5台」を紹介します
Auto Messe Web
なぜ潰れた? 名車と振り返る「消滅した自動車メーカー」 32選 後編
なぜ潰れた? 名車と振り返る「消滅した自動車メーカー」 32選 後編
AUTOCAR JAPAN
ラリージャパン3日目、SS12がキャンセル…一般車両が検問を突破しコース内へ進入、実行委員会は理解呼びかけると共に被害届を提出予定
ラリージャパン3日目、SS12がキャンセル…一般車両が検問を突破しコース内へ進入、実行委員会は理解呼びかけると共に被害届を提出予定
レスポンス
【F1第22戦予選の要点】苦戦予想を覆すアタック。ラッセルとガスリーが見せた2つのサプライズ
【F1第22戦予選の要点】苦戦予想を覆すアタック。ラッセルとガスリーが見せた2つのサプライズ
AUTOSPORT web
なぜ潰れた? 名車と振り返る「消滅した自動車メーカー」 32選 前編
なぜ潰れた? 名車と振り返る「消滅した自動車メーカー」 32選 前編
AUTOCAR JAPAN
NASCARの2024シーズン終了! 日本からスポット参戦した「Hattori Racing Enterprises」の今季の結果は…?
NASCARの2024シーズン終了! 日本からスポット参戦した「Hattori Racing Enterprises」の今季の結果は…?
Auto Messe Web

みんなのコメント

3件
  • tos********
    内容的には日産にプロパイロット2.0と同等という感じなのかな。
  • 葛葉恭次
    最高速より頻繁な加減速に対応しないと日本には向かないねえ
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

1214.01836.0万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

49.81380.0万円

中古車を検索
A8の車買取相場を調べる

査定を依頼する

メーカー
モデル
年式
走行距離

おすすめのニュース

愛車管理はマイカーページで!

登録してお得なクーポンを獲得しよう

マイカー登録をする

おすすめのニュース

おすすめをもっと見る

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

1214.01836.0万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

49.81380.0万円

中古車を検索

あなたにおすすめのサービス

メーカー
モデル
年式
走行距離

新車見積りサービス

店舗に行かずにお家でカンタン新車見積り。まずはネットで地域や希望車種を入力!

新車見積りサービス
都道府県
市区町村