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お気に入りの空間をそのまま連れて。今、あえて3代目日産・キューブを買う理由

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お気に入りの空間をそのまま連れて。今、あえて3代目日産・キューブを買う理由

運営元:旧車王
著者 :TUNA

大発見!野球の9つのポジションに当てはまる国産旧車たち

■半年でクルマを4台買う人間まさか自分だって、半年でこんなにクルマを買うとは思っていなかった。

昨年の12月から約半年で、筆者はクルマを4台立て続けに購入したのだ。

それも家族のためなどではなく、完全に自分の趣味。

それもエンスージアストな趣味からはほど遠い、ごく普通のコンパクトカーばかりだ。

今はなんだか無性に、そんな気分なのである。

もちろん、購入の理由はどのクルマも一長一短があってのことなのだが、可能であればすべて手元に残したいくらい大好きである。

昨年購入した三菱・アイ、スズキ・セルボ、ダイハツ・タントと、3台軽自動車が続いたが、今回久しぶりに(?)普通自動車を購入することとなった。

これらの共通点は、すべて“00年代のクルマ”であるということだ。

中古車の値段が底値に差し掛かろうとしていることも、気軽な買いやすさの理由ではあるのだが、00年代に青春時代を過ごした筆者には、いずれにしても気になるクルマたちであることには変わりない。

さて、筆者と3代目キューブの出会いは2008年までさかのぼる。

当時高校生だった筆者は、北海道の地方にある小さな街に住んでいた。

インターネット通販はすでにあったが、現代のようにアマゾンプライムで翌日に配送されたり、送料が無料ということは滅多になかった。

そのため、デザイン用の画材一つ買うために、180km離れた札幌市まで足を運ぶことも少なくなかった。

なけなしのバイト代で、鈍行列車を乗り継いでいった札幌。

地元の小さな街に比べれば、文明を肌で感じられるほどの大きな都市なのだ。

関東に長く住み、地元の良さに気が付いた今ですら、地元の小さな街と札幌のことを比べて思い出すと、その落差には卑屈な気持ちになる。

そんな札幌には、日産自動車のギャラリーが存在していた。

1997年、当時最新の商業施設として開業していた、札幌ファクトリー(現・ペットランドプラス)で開業。

2004年には大通り地区に移転してオープンした。

大通り地区にあった日産ギャラリーは、ビルの1、2階部分に展示場が入っていた。

最新の日産車が鎮座する姿と存在感は、はるか遠くにある東京の銀座ギャラリー(現・NISSAN CROSSING)を想起させるような、都市型の展示施設であった。

特にデザインを“SHIFT”させて以降の日産車のデザインと、ギャラリーの雰囲気が非常にマッチしており、落ち着いた空間で光り輝く最新モデルの姿にゴクリと生唾を飲んだのを、今でも覚えている。

■憧れの空間で見た最新モデルの記憶その中でもひと際記憶に残っているのが、2008年に登場した3代目キューブだ。

キューブというクルマは初代、2代目ともに若い世代のユーザーへと訴求する商品力を感じさせていたモデルだが、3代目のキューブも負けず劣らずの商品性を有していたように思う。

当時風にいうと“癒し系”のデザインは、高校生の筆者から見ても「タイムレスなデザインになるであろうな...」と予感させるほど、普遍的な良さが車体の内外に表現されていた。

が、心に残っていたのは車体だけでなく、展示場でのプロモーションの面白さにもある。

新色であった“クラフトダンボール”という明るいブラウンの車体の隣には、ダンボールで制作されたキューブを模した大きなモックアップが並べられ、「このクルマのコンセプトはこうなんだ!」と語っているかのようでだった。

デザインを学ぼうと躍起になっていた当時の筆者の心に非常に響いたものである。

左右非対称のバックドアや、サングラスをかけたブルドックをモチーフの1つとしたデザイン、陶器のようにまるっこい車体は非常に親しみやすく、日本の自動車における既成概念をゆるやかに破壊してくれそうな期待感すらもてた。

内装にも驚きは多く、シャギー調の足の長いフロアマットや数多くのカップホルダー、ジャグジーのように乗員を取り囲むようなインテリアなどなど...そのコンセプトからアイテムに至るまで、所有欲だけでない部分までを刺激してくれそうだ。

特に気に入ったのは、上級グレードに設定されるサンルーフの「スタイリッシュガラスルーフ+SHOJIシェード&ロールブラインド」だ。

ルーフガラス部分自体はハメ殺しだが、巻き取り式のサンシェードの他に透過素材で出来た障子調の層が存在する。

直射日光を弱めつつ、頭上の光を柔らかに室内へ取り込むことができる和風な感覚は、00年代に日産がコンセプトで提示したいくつかのコンセプトカー、例えばインフィニティ・クラーザや日産・JIKOOなど、日本的な意匠からのインスピレーションも取り込まれているのかもしれない。
(なお、残念ながら筆者のキューブにはサンルーフがついていないが...)

3代目キューブの前年に発売されたGT-Rも日産...いや、日本車の極みにあるモデルだと思うが、キューブもまた長く愛される、日本らしいプロダクトといえるのではないだろうか。

2008年に発売され、2020年まで生産され続けた3代目キューブは、2018年度にグッドデザイン・ロングライフデザイン賞のアワードを受賞している。

マイナーチェンジや特別仕様車における細やかな差異は多いものの、長いモデルライフにおいて外観における大きな変更点がほとんどないことも、3代目キューブの良き特徴であることだろう。

■偶然にも「ガチャ」で出会った白いキューブ筆者が購入したキューブは2009年モデルだ。

きっかけは、ゲームセンターで回したガチャポンで出てきたカプセルトイのミニカーが、白い2代目キューブが出たからという、軽い理由からなのだが...。

それまで所有していたクルマは2代目タントなのだが、所有して実際に数か月走ってみると、オイルの消費量がかなり激しいことに気付いてしまった(中古車のKF-VE型エンジンにありがちな症状)。

小さなクルマで長距離移動をするのが大好きな筆者なので、これは致命的であり...手離そうと考えていた際に、ふと思いついたのがガチャでひいたキューブだったのだ。

実際に中古車の3代目キューブを探してみると、総額で30万円前後からの個体が多かったのだが、今回はラッキーにも車検付きで5万キロ未満、乗り出しは15万円に満たない値段で購入することができた。

今回のクルマはエンジンも好調で、大変にご機嫌だ。

色もガチャでひいたカプセルトイに似せて、当時のオプション色ホワイトパール(3コートパール)を選択した。

1.5LのHR15DEエンジンを搭載し、109psを出力する。

のんびりしたデザインの印象とはうらはらに、意外と元気な出足だ。

足回りもふんわりした感じではなく、むしろ段差のショックはそれなりに入力するものである。

ただそれがとても不快に感じるものでないのは、大きく作られたシートとの相性が良いからであろう。

座面にハイバック、ヘッドレストまで厚みがあり、柔らかである。

角度の立ったフロントウインドウと、まるく縁どられたサイドウインドウは、街中で見かけていた印象よりも、実際に車内に入ってみるとまるっこさがさらに際立つ。

さらに、室内にはいたるところに波紋状のデザインが入れられて、柔らかな印象が取り込まれている。

グレードは下から数えて一つ上のXでマニュアルエアコンだが、スイッチ部がぼんやりと透過して光る工夫があるなど、安いからといってこだわりがなくなるわけではないのも好印象だ。

かつて、札幌の日産ギャラリーで見たときから不可思議だったのが、メーターのグラフィック。

白と青が交わるような意匠上の箇所は、車体を見回しても外観のエクストロニックCVTのバッジ以外にはないのだが、やはりエコカー的なデザインを意識した色使いなのだろうか。

他が牧歌的な印象すら感じるデザインなので、ここだけは意外な配色だ。

先述のとおり、バックドアは左右非対称のデザイン。

ヒンジドアを開くとその重厚な印象に驚かされる(とはいえさほど操作しにくいわけでもないのだが...)。

荷室は深くとられ、右側のピラー部にはしっかりと物入も設けられる。

こんな風にデザインが実用性を兼ねているのを見つけたとき、さらにキューブの魅力にハマっていくのだろうな、と感じさせられる。

まだまだ街の中で見かける3代目キューブだが、もう間もなく登場から15年が経過しようとしているものの、その魅力はまだまだ色褪せそうもない。

2023年のオートサロンにおける、日産ブースで展示されていた「日産・キューブ リフレッシュ&レトロコンセプト」は、中古車の魅力を向上させる事をコンセプトとしたモデルだ。

各部の部品をリフレッシュさせながら、カスタムカーとしての魅力も付与していた同モデルだが、キューブという個性的かつタイムレスなデザインの車種を同社が有していたからこそ、新たな魅力を加え世の中に問う一台となったのであろう。

日産には他にも魅力的なクルマは数多い。

そのクルマが持つ魅力をリスペクトしながら、リフレッシュ&カスタムされることがビジネス化されるのを今から期待してしまう。

半年に4台のクルマを買う自分のことだから、この先またいつ何を購入したくなるかは自分でももうわからないのだが...この3代目キューブでいけるところまでいってみたいと思う。

小さな目標は、左ハンドル仕様のキューブはバックドアの開き方も逆...ということなので、いつかこのキューブで右側通行の国へ行き、並べて写真を撮ることができれば最高だ...なんて妄想は欲張りすぎだろうか。

お気に入りの空間をそのまま連れて、旅に出かけられる日を夢に見ながら、日々を暮らしてみようと思う。

 

[ライター・撮影 / TUNA]

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