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スポーツカーが「売れない時代」は本当? 現在の「リアル」な販売台数とは

掲載 更新 52
スポーツカーが「売れない時代」は本当? 現在の「リアル」な販売台数とは

 この記事をまとめると

■2000年以降にかつての人気車が廃止されてスポーツカーの販売台数は激減した

「買う人がいない」んじゃなく「売り方」に問題あり! 「売れない」国産スポーツカー3台の抱える問題点

■先代86&BRZは久々のFRスポーツで好調とはいえないまでも納得できる販売台数を記録

■購入しやすい価格のスポーツカーが投入されれば売れることが予想できる

 先代トヨタ86は価格を考えれば大健闘

 2ドア、あるいは3ドアのクーペボディを備えたスポーツカーは、2000年以降に売れ行きを激減させた。トヨタ・セリカ、日産シルビア、ホンダ・プレリュードなど、かつての人気車がすべて廃止されたからだ。

 その意味で最近の新型車は注目される。トヨタ86&スバルBRZ、日産フェアレディZの新型が、ほぼ同時期に発表された。売れないといわれるスポーツカーがフルモデルチェンジを受けたわけだが、実際の登録台数はどうなのか。従来型の売れ行きを見てみたい。

 まず86は2012年2月に発売され、発売直後となる2012年の中盤から後半には、1カ月当たり2800~3000台が登録された。発売時点における1カ月の販売目標は1000台だったが、86は久々のスポーツカーで後輪駆動のレイアウトも採用したから、売れ行きが急増した。

 そしてスポーツカーは趣味性の強い商品で「スグに乗りたい!」と思わせるから、ユーザーは愛車の車検満了を待たずに乗り替えることも多い。そうなると発売直後は、売れ行きが一層増える。

 その代わり需要が一巡して、売れ行きが下がるのも早い。86の登録台数は、2013年には1カ月当たり1000台前後に落ち着いた。2014年には600~800台、2015年以降は500台前後で推移して、2019年は約400台だ。2020年は300台少々であった。

 好調な売れ行きとはいえないが、売れ筋グレードの価格帯が300万円に達するスポーツカーというカテゴリーを考えると、この販売推移も納得できる。

 スイスポに見る安価なスポーツカーの可能性

 86の1カ月平均登録台数は、コロナ禍の影響を受ける前の2019年は前述の400台だが、フェアレディZは50台、レクサスRCは140台(RC Fを含む)、ロードスターが86と同等の400台であった。

 86の姉妹車となるBRZは、2019年の1カ月平均が100台少々だ。86の25%だが、スバルの店舗数は全国に約460箇所だから、トヨタの10%に留まる。そうなると1店舗当たりの売れ行きは、86よりもBRZが多い。

 以上のように2ドア/3ドアボディを備えたスポーツカーの売れ行きは、中堅レベルが1カ月に100~200台で、400台になると好調な部類だ。ちなみにコンパクトカーのヤリスやSUVのヤリスクロスは、登録台数をそれぞれ別々に算出しても、両車ともに1カ月当たり9000~9500台になる。この売れ行きに比べると、86やロードスターは約4%に留まる。

 しかし、スポーティな車種が全部売れないわけではない。スイフトスポーツは、2019年、2020年ともに、1カ月平均登録台数が900~1000台に達した(1.2リッターエンジンのスイフトを除く)。86やロードスターの2倍以上だ。

 スイフトスポーツは、コンパクトカーのスイフトをベースに開発された5ドアハッチバックだから、86やロードスターのような純粋なスポーツカーではない。それでもエンジンは1.4リッターターボで動力性能に余裕があり、足まわりにはモンロー製のパーツを使うなど、いわゆる本物指向に仕上げた。

 そしてスイフトスポーツの価格は、6速MTが201万7400円だ。新型のGR86、BRZ、ロードスター(1.5リッターエンジンのソフトトップ)と比べて、100万円前後は安い。

 最近はスポーツモデルの価格が高騰した影響もあり、運転が楽しい割に価格は安く、実用性も相応に確保するスイフトスポーツに人気が集まった。従って購入しやすいスポーツモデルを発売すれば、需要は今後も増えるだろう。

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みんなのコメント

52件
  • 車の価格よりも購入後に掛かる税金関係にメスを入れないと車は高い。というイメージは払拭出来ないかと。
  • 昔のスポーツカーは速かったけれど、この面々じゃ信号待ちでノートのe-POWERに苦戦しそうだ。それじゃ売れないよ。
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

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