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現行スープラの集大成!TOYOTA GAZOO Racingが特別仕様車「スープラ“A90 Final Edition”」を発表

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現行スープラの集大成!TOYOTA GAZOO Racingが特別仕様車「スープラ“A90 Final Edition”」を発表

TOYOTA GAZOO Racing(TGR)は、スープラ(3.0Lモデル)の一部改良、ならびに特別仕様車 スープラ“A90 Final Edition”を発表した。特別仕様車はグローバルで300台限定での発売を予定している。

なお、スープラ(3.0L)一部改良モデルは、日本、欧州、豪州などグローバルで順次導入予定で、2025年春以降順次発売予定。一方、特別仕様車 スープラ“A90 Final Edition”は、日本と欧州で導入予定で、発売時期は欧州が2025年春、日本は検討中としている。

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現行スープラの集大成

写真上:スープラ(3.0L)一部改良モデル、写真下:特別仕様車 スープラ“A90 Final Edition”(※日本仕様・プロトタイプ=以下同)

スープラは、1978年の初代(*1)誕生以降、直列6気筒エンジンのFR車という特徴を継承し続け、これまで多くのユーザーに好評を得ている。また、モータースポーツ参戦車両としても活躍し、SUPER GT参戦のほか、スープラをベースとしたレース専用車両のGR Supra GT4も世界中の様々なレースにおいてユーザーにワクワクする走りを提供。

*1 1978年、北米市場向けにセリカ スープラとして、日本ではセリカXX(ダブルエックス)として登場。国内における初代スープラ(1986年発売)は、グローバルで3代目にあたる

2019年、スープラはマスタードライバーのモリゾウこと豊田会長の強い想いで17年ぶりの復活を果たした。発表に際し、豊田会長は、以下のように述べた。

「ニュルブルクリンクでの運転訓練で長い時間を一緒に過ごしたスープラは、自分にとって『特別な旧友』のような存在です。当時、ニュルブルクリンクで他のメーカーが発売前のプロトタイプカーを走らせている中、私たちは、既に生産を終了した古いスープラでしか走ることができず、とても悔しい想いをいたしました。スープラ復活を待ち望んでいたのは世界中の多くのファンだけでなく、私も『スープラを復活させたい』という想いを密かに持ち続けていました。新型GRスープラは、ニュルブルクリンクで鍛えられ、生まれたクルマです。走る楽しさ以上の経験を提供できるクルマになったと、自信を持ってお伝えします」

2019年の現行スープラ発売以降も進化を続け、2020年および2022年には一部改良モデルを発売している。

今回の一部改良モデルでは市街地からワインディング、サーキットまで存分に走りを楽しめるよう、「さらなる一体感のある走り」を追求。安心・安全のためのブレーキ性能を向上させた上で、ボディ、サスペンション、シャシー剛性の向上およびチューニングの最適化、空力性能の改善を施した。

また、現行スープラが世界中のスープラファンに愛されていること、世界各国のGTカーレース、ドリフト競技、およびNASCARなど様々なモータースポーツの現場でも多くのチームが愛用していることに対する感謝を込め、現行スープラの集大成として台数限定特別仕様車のスープラ“A90 Final Edition”が設定された。

エンジン出力・トルクを向上させ、ブレーキやボディ剛性を強化し、レーシングカーに多く採用されるKW社のサスペンションシステムやハイグリップタイヤを採用するなど、走りに関する様々な要素をアップグレード。進化に合わせた最適なチューニングを行い、究極・最高の性能・仕様を備えた特別なモデルを作り上げた。

なお、スープラ“A90 Final Edition”を集大成として、現行スープラの生産は終了を予定しているが、今後もモータースポーツ活動を通じてスープラを鍛え続けていくとしている。

スープラ(3.0L)一部改良モデルの車両概要

■ドライブトレーン

新しいシャシーセッティングに伴いアクティブディファレンシャルの制御を最適化。旋回中のアンダーステアを抑制し、ハンドリングを改善した。

■ブレーキ

フロントに大径化したbrembo製ディスクブレーキを採用し、制動性能を強化した。

■ボディ・サスペンション

状況に応じて減衰力を調整する電子制御ダンパーの特性を見直し、合わせてフロントスタビライザーも強化することで、走行性能を向上させた。さらに、前後スタビライザーブラケットにアルミ強化品を採用。また、フロントコントロールアームに強化ゴムブッシュを、リヤサブフレームに強化ゴムマウントを採用することで、サスペンションとボディの一体感を高め、ロードインフォメーションをより伝わりやすくし、正確なハンドリングに貢献。

加えて、リヤ床下ブレースの構造を強化することでボディ剛性を高め、ダイレクト感やグリップ感、コントロール性を向上させた。そして今回の進化点にあわせ、EPS制御を最適化し、ダイレクト感のあるステアリングフィールを実現し、コントロール性能を向上。また前後のキャンバー角を見直し、グリップを高めてコーナリング時の安定性を向上させた。

■タイヤ・ホイール

ホイールカラーにマットブラックを採用し、精悍なスタイリングに磨きをかけた。

■外装

ダックテールタイプのカーボンリヤスポイラーを採用。フロントにはホイールアーチフラップを追加し、フロントタイヤスパッツの高さを拡大することで前後の空力バランス、ダウンフォースを最適化し接地性とハンドリング性能を向上させた。

■内装

ドライバーシートには、GRロゴ刺繡を施したアルカンターラ+本革シート表皮を使用。シフトノブのリングおよびステッチ(6速マニュアルのみ)、シートベルトに赤色を採用しスポーティーさを強調した。

特別仕様車 スープラ“A90 Final Edition”の車両概要

■パワートレーン

吸気経路を見直し、低背圧触媒を採用することで圧力損失を低減。それに合わせてエンジン制御を最適化することで出力を285kW(387PS)から320kW(435PS)へ、トルクを500Nm(51.0kgf/m)から570Nm(58.1kgf/m)へ向上させ、加速性能とレスポンスを向上させた。

またエンジンオイルパンにバッフルプレートを追加。コーナリング性能向上に伴う高G域でのオイルの偏りを防止した。さらに、エンジン性能向上に伴い、冷却性能を強化。ラジエーター冷却ファンを強化するとともにサブラジエーターを追加し、加えて、ディファレンシャルギアカバーの冷却フィンを大型化した。

そして、新しいシャシーセッティングに伴いアクティブディファレンシャルの制御を最適化。旋回中のアンダーステアを抑制し、ハンドリングを改善した。またアクラポヴィッチ製チタンマフラーを採用し、迫力のあるエンジンサウンドを実現した。

■ブレーキ

フロントにbrembo製19インチブレーキと高μブレーキパッドを採用し制動性能を強化。さらに、前後にフローティング構造のドリルドディスクを採用し、スポーツ走行時においても優れた制動力を確保した。また、ステンレスメッシュのブレーキホースを採用し、制動時のホース膨張による圧力伝達損失を押さえ、強化したブレーキシステムの性能を最大限引き出した。

■ボディ・サスペンション

GR Supra GT4が採用しているKW製サスペンションを採用。伸び側16段、縮み側12段の減衰力調整を備えて様々な使用状況に対応したほか、前後スタビライザーを強化することで、限界性能を向上させた。またフロントロアアームに強化ゴムブッシュ、フロントコントロールアームにピロボールジョイントを採用し、リヤサブフレームをGR Supra GT4と同じアルミリジッドマウントとすることで、サスペンションとボディの一体感を向上。ロードインフォメーションがより伝わりやすくなり、正確なハンドリングに貢献。

さらにフロントカウルブレースを強化した上で、フロント床下ブレースを追加。リヤ床下ブレースの構造を強化し、室内には強化ラゲージクロスバーを採用することでボディ剛性を高め、ダイレクト感やグリップ感、コントロール性を向上させた。なお今回の進化点にあわせ、EPS制御を最適化し、ダイレクト感のあるステアリングフィールを実現し、コントロール性能を向上しました。
前後のキャンバー角を見直し、グリップを高めてコーナリング時の安定性能を向上させた。

■タイヤ・ホイール

10mm拡幅したハイグリップタイヤ「MICHELIN PILOT SPORT CUP 2」を採用。コーナリング時の安定性および限界性能をさらに向上させた。なお、フロント19インチ、リヤ20インチの軽量ホイールには、TGRのロゴを刻印した。

■外装

GR Supra GT4の開発を担当するTOYOTA GAZOO Racing Europe(以下、TGR-E)が空力性能開発を担当。TGR-Eの持つモータースポーツ参戦を通じて得た知見と、風洞実験施設を用いてテストを重ね開発した。

またカーボンフロントスポイラー、カーボンフロントカナード、フロントセンターフラップを採用。さらに、GR Supra GT4を彷彿させるスワンネック構造のカーボンリヤウイングを装備することで前後の空力バランス、ダウンフォース、ドラッグを最適化し、接地性とハンドリング性能を向上させた。加えてカーボンボンネットダクトを追加。脱着式のインナーダクトを採用し、取り外し時には冷却性能向上に寄与。

■内装

シートパッドにアルカンターラ素材を使用したレカロ製カーボンフルバケットシート「RECARO Podium CF」を採用。走行性能向上によりドライバーにかかるGが増加する状況においても、しっかりと体をホールドし正確なドライビングをサポートする。また運転席シートを赤色とし、ドライバーオリエンテッドコクピットを強調した。

さらにステアリングホイール、ドアトリム、センターコンソールニーパッド、センターアームレスト、シフトノブ・ブーツ、インストルメントパネル中央部の表皮にアルカンターラ素材を使用。また、赤色シートベルト、専用カーボンスカッフプレートを採用することにより台数限定モデルの特別感を高めた。

【主要諸元】(プロトタイプ、社内測定値)

関連情報:https://toyotagazooracing.com/jp/gr/supra/

構成/土屋嘉久

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みんなのコメント

1件
  • cha********
    思った以上に黒のモデルがカッコいいです。
    KWやアクラポが付いてるとのことでかなり高価な予感がしますが。
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

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