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レクサスは将来的にすべてEVに! トヨタがEV大戦略を発表

掲載 更新 120
レクサスは将来的にすべてEVに! トヨタがEV大戦略を発表

350万台をEV化、うち100万台はレクサス

トヨタがEVに対して本気の構えを見せた。12月14日に開催されたトヨタ自動車によるバッテリーEVに関する説明会は、そんな印象を与える事前の予想を上回る内容だった。具体的にはEVの販売目標を大幅に上方修正し、2030年までにグローバルで350万台に引き上げる方針を示した。350万台というのは、ダイムラーやPSA、スズキといったメーカーの年間販売台数を上回る規模。世界一の台数を誇るトヨタにすれば全体の35%規模だが、そのレベルの台数をEV化するというのは相当な覚悟が必要だ。

トヨタはこれまでEVにおよび腰とまではいかないが、メーカーの規模からすれば他メーカーに比べてやや消極的にも見えた。高次元のハイブリッド車を1997年に世界に先駆けて量産化したメーカーだけにEVを展開する十分な技術力は有しているものの、日産やテスラ、欧州メーカーなどに比べると、それが製品から見えづらかった。その背景には雇用問題への配慮もあり、また市場が本当に求める自動車の姿が見えていないという理由もあった。20年、30年先の目標値を大きく掲げるのもいいが、目先のユーザーの求める声にも耳を傾けることが大切と考えているようだ。

そうしたこれまでの流れから、大幅にEV販売台数を情報修正するに至った理由には、世界各国のEVシフトの流れが急速化していることがある。メルセデスやBMWはEV専門ブランドを立ち上げ、最近ではステランティスがアルファ ロメオをEV専門ブランドへと切り替える発表をしている。これは欧州でEV化に向けた政策が具体的に示されたためだ。このように市場環境に応じてプレミアムブランドがEVに特化していく状況の中で、トヨタが打ち出した戦略がレクサスを中心にEV化していくこと。具体的には、レクサスでは2030年までにすべてのカテゴリーでEVのフルラインアップ化を実現し、欧州、北米、中国ではバッテリーEVを100%に引き上げ、2035年にグローバルでバッテリーEV 100%を目指すと発表した。

トヨタブランドもEV比率を高めていくが、同時に内燃エンジン車両の開発も同時に行っていく。その背景には、トヨタはレクサスよりも世界のより多くの地域で販売するブランドであることが挙げられる。具体的には、レクサスが約90の国や地域で展開しているのに対し、トヨタはそれよりも多い170以上の国や地域を守備範囲としている。それらの多くの地域では、EV化を進めることが必ずしも求められているとは限らず、同じ国の中でさえ地域によってEV化を実現しづらかったり、普及に時間が掛かったりするところがあるだろう。

そうした背景を踏まえ、豊田章男社長は「私は未来を予測することよりも、変化にすぐ対応できることが大切だと考えています。だからこそ、正解への道筋がはっきりするまでお客さまの選択肢を残し続けたい」と述べ、EV一本に絞るのではなく、ハイブリッド車やプラグインハイブリッド車、水素エンジン車などの開発も継続していく考えを示した。

16車種の市販前提EVを一挙公開

こうした発表とともに、今後販売を予定する16車種の純EVを披露した。その中には、bZシリーズの第一弾である「bZ4X」のほか、コンパクトSUVやスモールクロスオーバー、大型SUV、ミディアムクラスのセダンが含まれていた。さらにLFAで培った技術を活かしたレクサスの新型EVスポーツの姿もあった。

豊田社長によると、「これらは遠い未来のクルマではありません。来年以降、数年内に販売されるものです」と明らかにした。さらにこれからのEVについては、従来型EV以上に、「運転して楽しいファン・トゥ・ドライブなクルマになる」と述べ、EVの得意領域を伸ばすことで、従来車にない特性をもったクルマに仕上げていく考えを示した。

今回の発表を皮切りに今後トヨタ/レクサスから新しいEVが続々と登場するだろう。両ブランドの今後の動向が楽しみだ。

撮影:三橋仁明/N-RAK PHOTO AGENCY

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みんなのコメント

120件
  • 素晴らしいエンジンを積んだドイツ車はどんどん姿を消して、代わりに出てくるEVはブサイクだらけ。どうせEVならレクサスでいいか、となりそうな気もする。
  • 今の自分の車、ガソリン80L入れられて、燃費が大体平均12km/L つまり、960km走ることができる。
    高速道路のみであればもっと。
    これくらいの距離は最低一回の充電で走れる車であればまぁいいかな。
    こまめに充電とか面倒。1回の充電時間が、1回の給油時間と同じであってほしい。
    それが無理なら、勝手の悪い生活道具になりそうだわ。
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

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