■すべてが一新! 新型レヴォーグがスゴイ!
東京モーターショー2019での世界初公開から約10か月、ついに2代目となる新型レヴォーグの先行予約が2020年8月20日よりスタートしました。
【画像】メーターパネルに地図が! 新型レヴォーグが超先進的!(34枚)
筆者(山本シンヤ)はそれに先駆け、“ほぼ”量産モデルであるプロトタイプにクローズドコースで試乗してきました。
開発の陣頭指揮を取ったPGM(プロジェクトゼネラルマネージャー)の五島賢氏は、「新型レヴォーグのコンセプトである『継承』と『超革新』のために、スバルの持てる技術を全て盛り込んだ」と語っています。
正直にいうと、乗るまでは「期待半分、心配半分」だったのですが、今回試乗して「その言葉にはウソ偽りはない」と感じました。
エクステリアはすでに公開済みですが、やはり日の光の下で見たほうが魅力的です。プロトタイプと比べると、車高やホイールのツラ具合は現実的になりましたが、それほど気になりません。
ボディサイズは現行モデルよりアップされましたが、日本をメインマーケットにする新型レヴォーグだけあり“微増”で抑えたことは高く評価すべきポイントでしょう。日常域の取り回し性などは現行とほぼ同等です。
今回初公開となるインテリアですが、エクステリア以上に大きく変化しています。最大の特徴はインパネ周りで、センターの縦型大型ディスプレイ(11.6インチ)はナビゲーションやエアコン、各種操作系を集約され、メーターはスバル初のフル液晶メーター(12.3インチ)を採用。
さらに、高めに設定されたシフト周りはコクピット感覚を強める演出で、スポーティと先進性を上手にバランスさせたデザインに仕上がっており、現行モデルと比べると隔世の感があります。
居住性の高さもポイントで、現行モデル+25mmのホイールベース拡大は後席の居住性アップに用いられ、足元スペースは5代目「レガシィ」に匹敵するレベルを実現。
ラゲッジスペースの広さはいうまでもありませんが、ハンズフリー電動リアゲート(エンブレムに手をかざすタイプ)の採用により、利便性も高められています。
これまでスバル車は「乗るといいよね」というかんじでしたが、新型レヴォーグは「乗ってみたくなる」魅力がプラスされたように思いました。
パワートレインは次世代ダウンサイジングターボのひとつである1.8リッター直噴ターボを搭載。エンジン型式の「CB18(ボア88×ストローク80・6mm)」からわかるように、FA/FBとは関連性のない新規開発ユニットで、177馬力/300Nmを誇ります(参考値)。
トランスミッションはCVTのリニアトロニックですが、このエンジンに合わせて新開発された次世代版です。
キャラクター的には現行1.6リッター直噴ターボ(FB16)の置き換えですが、その実力は+200cc以上の伸び代です。
発進時にターボラグが少なめでスッと前に出る応答性の高さ、実用域の豊かなトルク(1500rpmから4000rpmまで最大トルクを発揮)による1.8リッターを感じさせない力強さ、そしてスバルらしい高回転まで軽快で伸びの良い特性は、単なる実用ユニットとはちょっと違うように感じました。
リニアトロニックCVTの制御も素晴らしく、アクセルをベタ踏みしない限りはレスポンス/ダイレクト感、さらに変速制御などは良くできたATに近いレベルといっていいと思います。
気になる燃費も頑張っているようで、今回の味見した感触だと高速巡航では20km/L越えも可能だと感じました。これは正式発売後に公道で試してみたいと思います。
プラットフォームはSGP(スバルグローバルプラットフォーム)ですが、フルインナーフレーム構造(外販パネルを最後に結合)を採用したバージョン2といっていい仕様です。
構造用接着剤仕様拡大や樹脂リーンフォース、さらには締結剛性を引き上げる新形状のボルトなどの採用などでボディ剛性を飛躍的にレベルアップさせていますが、剛性バランスや力の伝達にもこだわった設計です。
体幹を鍛えたボディにはロングストローク化されたサスペンション(フロント・ストラット、リア・ダブルウォッシュボーン)をプラス。ノーマルはコンベンショナルダンパー(KYB製)、STIスポーツはスバル初採用の電子制御可変ダンパー(ZF製)を採用しています。
加えて、2ピニオン式電動パワーステアリングや操縦性を高める空力アイテムを採用するなど、すべてが新しくなっています。
■STIスポーツは“キャラ変”できる!?
運転席に座ってみると、シートの良さに驚きました。スバル車のシートはこれまでウィークポイントのひとつとされていましたが、新型レヴォーグでは全面的に見直しがおこなわれています。
ホールド性の高さだけでなく、柔らかいのにコシのあるクッションや面で支える構造なども相まって、スバル車最良の掛け心地を実現。現行レヴォーグの「STIスポーツ ブラックセレクション」に設定されたレカロシートが色あせてしまうくらいの出来の良さです。
まずは標準仕様に試乗してみます。第一印象は、STI社がひと手間加えた至高のコンプリートカーの「Sシリーズ」のなかでも、STIハンドリングマイスターである辰己英治氏が手掛けた「S206」に近い乗り味が量産モデルで再現されていると感じました。
ボディは硬さだけでなくしなやかさを感じること、操舵時にフロントからリアへの力の伝達に遅れがないだけでなく伝わり方が滑らかなこと、サスペンションはロールを抑えてクイックに動かすのではなく、ロールを上手に活かし綺麗に動かすセットアップであること、ステアリングは穏やかなのにレスポンスや直結感が高い事などが挙げられますが、これらが連続的に融合しているのです。
新型レヴォーグは「○○が凄い」ではなく、「クルマとして凄い」といったイメージです。
従来モデルは上手に走らせるには、ドライバーがそれ相応の操作をおこなう必要もありましたが、新型レヴォーグは普通に運転するだけで誰でも上手に走らせることが可能です。つまり、「運転が上手くなるクルマ」に仕上がっているというわけです。
続いて「STIスポーツ」に乗ると、さらに驚きがありました。STIスポーツは、パワートレインやパワステ、電子制御ダンパーの特性を変更可能な「ドライブモードセレクト」を採用していますが、その効果はテキメンです。
コンフォートモード(別名・奥様モード)は、スバル車とは思えない超しなやかな足のさばきで優しく、柔らかな乗り味。一方のスポーツ+モードは各部のギャップがなくなったかのようなダイレクトと一体感を備えた乗り味で「お前はWRXか!?」と錯覚するくらいの走りです。
スバルのベストはオールラウンダーな特性のノーマルですが、単純に柔らかい、硬いとは違った“キャラ変”は、新型レヴォーグの新たな魅力だと思いました。
ここまでハンドリングが良くなると、パワートレインに欲が出るのも事実。今後の展開に期待したいです。
走りと合わせて飛躍的にレベルアップした安全支援システムも注目です。広角化されたステレオカメラに加え、前後合わせて4つのレーダー、電動ブレーキブースターの採用などで衝突回避性能は世界トップレベルだといいます。
加えて、3D高精度地図データとGPS情報を利用する高速道路での先進運転支援機能「アイサイトX(エックス)」は、レーンチェンジを支援する「アクティブレーンチェンジアシスト」、コーナー前に最適速度に調整する「カーブ前速度制」、料金所でもアイサイトをOFFせず速度調整をおこなう「料金所前速度抑制」、渋滞時に50km/hまで手放しが可能な「ハンズオフアシスト」、渋滞時に自動で再発進が可能な「渋滞時発進アシスト」、そしてドライバーに何かあった際にクルマを安全に停止&周りにその状況を伝える「ドライバー異常時対応システム」など、多彩な機能を用意しています。
これらの機能を試して感じたのは、どれもプロドライバーが操っているかのような滑らかで自然な制御であることです。
じつはこれ、当たり前のようで実現できていないメーカーがほとんど。スバルのそれは「自分だったらそうする」という制御で「これならクルマに任せてもいいな」と感じ、結果として信頼へと繋がって「積極的に使おう」という気持ちになると思います。
これはハードの良さだけでは実現できず、それを活かすソフトの凄さだといえます。スバルが長年開発を続けてきた経験や知見の賜物です。
※ ※ ※
新型レヴォーグの進化は、1989年にレガシィが登場したときくらいの驚きを感じました。
スバルが考えるグランドツーリング性能は、「より速く、より遠くに、より安全に、より快適に」ですが、新型レヴォーグはそれに加えて加えて「より愉しく」がプラスされたように思っています。
そういう意味では次世代に向けてスバルの進むべき道が、新型レヴォーグで明確になったといってもいいでしょう。
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