この記事をまとめると
■ダイハツ・ミラにかつて設定されていた「ミラ アバンツァート」を振り返る
作りに作ったり3000万台! 歴史と記憶に残る「偉大すぎる」ダイハツの名車5選
■3代目モデルから設定されたスポーツグレード
■モータースポーツ用モデルもラインアップしていたが、5代目モデルを最後に消滅した
かつてバカッ速軽の名を欲しいままにしたアヴァンツァート
先日、終売が発表されたミラトコット。一部ではホットモデルの「アバンツァート」が追加されるというウワサもあったが、結局実現することなく、そのモデルライフを終了するようだ。
思い返せばダイハツはモータースポーツへの参戦を積極的にしており、ミラのほかストーリアやブーン、古くはアプローズなどもラリーフィールドに投入していたが、近年ではモータースポーツベース車も存在せず、辛うじてコペンがスポーティなモデルとして気を吐く程度で、往年のファンからすれば寂しい限りだ。
そこで今回は、ミラに設定されていたホットモデル“アバンツァート”を振り返り、ダイハツのホットモデル復活に思いを馳せてみたい。
ミラにアバンツァートの名前を冠するモデルが登場したのは1991年5月に3代目モデルが改良されたタイミングで、ミラのスポーティグレードである「TR-XX」の上級仕様として追加されたものだった。
そして1994年9月に4代目へとフルモデルチェンジを果たすと、アバンツァートはさらにスポーティ度を増したグレードとしてミラの頂点に君臨する。
もっともスタンダードな「アバンツァート」は、直列3気筒インタークーラーターボで前輪駆動、そして「アバンツァートR」は直列4気筒DOHCインタークーラーターボを搭載し、専用足回りやLSD、リヤにもディスクブレーキをおごる本格的なものとなり、「アバンツァートR4」はアバンツァートRをベースにフルタイム4WD化をしたもので、小さなボディに高性能なアイテムを凝縮して投入したものとなっていたのだ。
またモータースポーツベース車として、アバンツァートR4をベースとした「X4」と、アバンツァートRをベースとした「X2」も存在し、こちらは交換されてしまうシートなどの装備は低グレードのものを採用する一方で、レギュレーションで交換することができないトランスミッションには最初からクロスミッションを組み込み、ピストンはアルミ鍛造製に変更。タービンも高回転を常用する走りに対応する専用品になるなど、まさに勝つために生まれたモデルとなっていた。
当時は同クラスのライバルにスズキ アルトワークスが存在し、あちらも「ワークスR」と呼ばれるモータースポーツベース車がラインアップされていたことから、切磋琢磨して性能を磨き合っていたのだが、アルトワークスが姿を消したことで、ミラのホットモデルも5代目に3気筒ターボモデルが設定されていたのを最後に姿を消してしまった。
ただダイハツは再びダイハツチャレンジカップを再開するなど、ここへきてモータースポーツ活動にも力を入れており、先日開催されたジャパンモビリティショーではFRコペンを参考出品するなど、なにやら楽しそうなモデルが増えてきそうな気配もあるので、軽自動車のホットモデルの復活にも期待したいところである。
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