つねに愛車を進化させ続けながらカスタムを楽しむ
2022年9月17~18日に、富士山麓のスタックランドファームオフロードコースで開催された「ジープジャンボリー」。会場では魅力たっぷりのジープとオーナーたちに出会うことができた。今回は、大好きなジープを末長く乗るために、パワートレーンを総移植してしまった快適ジープをご紹介しよう。
総数72台の歴代「ジープ」が集結! 「ウィリス」から「ラングラー」までそろった「ジープジャンボリー」のアウトドアな1日とは
鮮やかなイエローボディの「J58」カスタム
富士山麓で2022年9月に開催されたジープジャンボリーには、2日間で延べ72台のジープが全国から集結した。ジープということもあり、渋めのボディカラーが多いなか、会場で目立っていたのがこのイエローの三菱ジープJ58だ。ロールーフ化したボディに真っ赤なベンチシートを装着したこのジープは、オーナーの高原さんが名古屋から自走でエントリーした車両。お話を伺うと、NOx規制で乗れなくなってしまうことを回避すべく、パワートレーンの総移植をしているスゴい車両だったのだ。
意外すぎるドナーからのエンジンスワップ
三菱ジープの「J58」は1975年に登場したモデルで、それまでの2.2Lや2.4Lのエンジンに替わって、日本の税制上有利となるガソリン2Lの「4G52型」エンジンを搭載。つまり4ナンバー枠に収まったジープとして登場した。
ところがオーナーの高原さんはNOx規制の対象地域ゆえに、オリジナルのエンジンでは乗ることができない。じつは一度、ジープ系の別エンジンに載せ替えたこともあるそうだが、今回はジープ系のエンジンではなく、同じ三菱ながら、乗用モデルである「パジェロミニ」のエンジンとトランスミッションに換装。さらにトランスファーはジムニー用を流用するという意外なドナーを採用して、駆動系のスワップを敢行しているのだ。
ベンコラ化は三菱ジープ・デリバリワゴンのパーツを流用
高原さんのジープモディファイはこれだけではない。もうひとつ注目すべきはベンチシート&コラムシフトへの変更、つまり「ベンコラ」化されているという点だ。通常のJ58はフロアシフトに左右セパレートシートが標準となるが、この車両は三菱ジープ・デリバリワゴンのステアリングシャフトとコラムシフト一式を流用。さらにシフトレバーをあえて左側ではなく右側にレイアウトしている。
一方のシートは、ワゴン系のセカンドシートを流用してベンチシート化している。これによってこの車両は3人乗りとなっているのだ。ちなみに真ん中に人が乗ってもシフトレバーは右側にあるので邪魔にならない仕組みだ。
ポップなボディカラーは刷毛とローラーを使ってDIY
ちなみにボディは三菱ジープではポピュラーな「ローフード化」&「ストレートフェンダー化」モディファイが施されている。これはCJ-3Aと同じフロントフードの低いスタイルにし、先端が曲がっていないフェンダーに交換するカスタム。いわばビンテージルック・カスタムだ。しかも鮮やかなイエローのボディカラーは刷毛とローラーを使って、すべてDIYで行なったとのこと。真っ赤なベンチシートと合わせてポップな外観となっている。
ちなみに現在のエンジンもだいぶ古くなってきてしまったため、今後はさらに別のエンジンへの換装も視野に入れているとのこと。高原さんはつねに愛車を進化させ続けながらジープライフを楽しんでいるのだった。
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みんなのコメント
オリジナルでも既に非力だったから…
せめて4A30ならターボか4A31を積まないと。