2021年はSUV販売2位! 人気「ヴェゼル」のコスパ最強がハイブリッド×4WDグレードとなる理由
2022/07/04 11:45 carview! 139
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2021年はSUVランキングでハリアーを押えて2位に
2021年度の販売台数は5万9674台、登録車販売ランキングにおいて9位となり、堂々トップ10入りを果たしているのが「ホンダ ヴェゼル」だ。ヴェゼル以外にトップ10内に顔を出したSUVは「トヨタ ライズ」(6位)、「トヨタ ハリアー」(10位)だけであることからも人気の高さがうかがえる。
初代ヴェゼルが築いたネームバリューと、現行型が2021年4月にフルモデルチェンジしたというタイミングも効いているだろうが、コロナ禍でも順調に売れているという印象に変わりはない。クーペ的なスタイリングや、ボディとグリルを一体化して見せるといった新しいアプローチが功を奏したといったところだろうか。
ホンダ ヴェゼル 好バランスなコンパクトSUVのおすすめグレードは?
また現在、ヴェゼルのガソリン車の納期は2か月程度、e:HEVと名付けられたハイブリッドについては半年以上というスケジュール感で、事実上の最上級グレードとなる「PLaY」については部品供給の問題があり、受注停止になっているから、計画通りに生産できていれば、さらに販売台数を伸ばしていたことになるかもしれない。
グレード間の価格差は100万円以上
あらためてヴェゼルのグレード構成とメーカー希望小売価格を整理してみよう。
<1.5Lガソリン>
G:227万9200円(FF)/249万9200円(4WD)
<1.5Lハイブリッド>
e:HEV X:265万8700円(FF)/287万8700円(4WD)
e:HEV Z:289万8500円(FF)/311万8500円(4WD)
e:HEV PLaY:329万8900円(FF)
このように価格帯としては100万円以上の幅があり、とにかく安価にヴェゼルのルックスを求めるのであれば1.5Lガソリン車一択という印象を受けるかもしれないが、さにあらずというのが筆者の考えだ。
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最も安いGグレードでもエンジンパワーに不満はないが…
ヴェゼルの中でもっとも安価なガソリンGグレードのFFであってもエンジンの最高出力は87kW(118PS)とパフォーマンスに不満はなく、むしろハイブリッドよりも軽量なこともあってキビキビと走るという評価はできる。ただ、その走りっぷり価格なりのものであり、期待はずれではないが、期待以上でもないという印象だ。
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逆に驚かされるのはハイブリッドの4WDだ。e:HEV Zグレードの4WDでは300万円を超える価格設定となっているが、過去にヴェゼルの全パワートレインを乗り比べた経験からすると、ハイブリッド4WDの走りは別格だ。
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1.5Lクラスのハイブリッド4WDというと、リヤモーターが独立していて発進時など必要なときだけ駆動するというオンデマンドタイプもあるが、ヴェゼルの4WDシステムはプロペラシャフトで機械的に前後をつなぐ、本物のフルタイム4WDとなっている。つまり常時リヤに駆動力が送られている
また、ホンダのe:HEVは基本的にモーター駆動で、急加速や高速巡行などでエンジンとモーターを併用したり、エンジン直結モードで走ったりする仕組みとなっている。つまりe:HEVの4WDは、日常的にはモーターのトルクを常に4輪に伝えて走るパワートレインとなっているのだ。
レスポンスのいいモーターの駆動力を、前後に適切に伝えることで何が生まれるのかといえば高いスタビリティだ。とくに80km/hを超えた速度域では、ヴェゼルのe:HEV 4WDはコンパクトクラスとは思えない安定した走りを披露する。はっきり言って1.5Lクラスに期待する走りのレベルではなく、もっと上のクラスのSUVに匹敵する落ち着いた走りだ。
その意味で、小さな高級車的なSUVとして捉えると、じつはハイブリッド4WDはコストとパフォーマンスの関係で割安に感じる。本当の意味で“コスパがいい”仕上がりになっている。
ちなみに、WLTCモードによるカタログ燃費は、ハイブリッド同士で比べるとFFが25.0km/L、4WDは22.0km/Lとなっている。燃費を最優先すればFFが正しい選択かもしれないが、この程度の違いであれば運転の仕方で逆転できる程度の差という風にも捉えられる。ヴェゼルを検討していて、300万円オーバーの車両価格を予算が許すなら、積極的にハイブリッド4WDを検討してほしい。
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文:山本晋也
写真:
1~2枚目:ヴェゼル e:HEV Z
3枚目:ヴェゼル e-HEVの4WDシステム
4枚目:ヴェゼル e-HEV PLaY
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