■やっぱりMTが最高! 国産小型MTスポーツモデルたち
クルマ好きからは、AT車よりMT車を支持する声が多いです。支持する理由のなかには「エンジンパワーを使い切ることができるからMT車が好き」という意見も多くあります。
サーキットなどの特殊環境以外においてパワーを使い切るには、性能の高すぎる本格スポーツカーよりも、小型スポーティモデルのほうが最適です。そこで、国産車で200万円以下の小型車のなかから、スポーツドライビングを楽しめるMT車を3台紹介します。
●日産「マーチ NISMO S」
日産「マーチ」は1982年からの長い歴史を持つ小型車ですが、初代に設定されていた「スーパーターボ」をはじめ、スポーティグレードにも力を入れているクルマでもありました。
4代目となる現行型においては、オーテックジャパンが架装をてがける「NISMO」グレードが、マーチのスポーティグレードの歴史を引き継ぐモデルとなっています。
マーチ NISMOには、CVT仕様の「NISMO」と5速MTの「NISMO S」のふたつがありますが、NISMO SグレードではトランスミッションがMTとなるだけでなく、最高出力116馬力を発揮する専用チューンの1.5リッター自然吸気エンジンが搭載されています。
また、ボディの補強や専用サスペンション、エアロパーツ、レッドセンターマーク付ハンドル、アルミ製ペダル&フットレストなど、レベルの高い走りを予感させる装備の数々が採用されました。
丸みを帯びた可愛らしい外観ではありますが、走りの本気度は高い1台です。車両価格は184万円2480円(消費税込、以下同様)となっています。
●スズキ「スイフトスポーツ」
スズキが2016年から販売する小型車が4代目となる現行型「スイフト」です。そしてスイフトをベースとして開発され、翌年の2017年に販売されたスポーティモデルが現行型「スイフトスポーツ」です。
現行スイフトスポーツは、ベース車が5ナンバーサイズであるのに対し全幅1735mmと3ナンバーサイズへ拡大されています。また、足まわりやボディなども強化され、スポーティモデルらしい装備内容となりました。
エンジンは、先代の1.6リッター自然吸気エンジンから、1.4リッター直噴ターボエンジンに変更され、最高出力は140馬力を発揮します。トランスミッションは6速MTと6速ATの2種類です。
また、徹底した軽量化がおこなわれたことにより、車重は1トンを下回る970kg。これに高出力のエンジンが組み合わされることで、走行性能はかなりの高い水準となります。
荷室容量265リッターというスイフト譲りの必要十分な実用性も考慮すると、普段使いからスポーツドライビングまで、オールマイティに使える性能を持つコンパクトスポーツといえるでしょう。
車両価格は183万6000円からです。
■「マツダ2」に設定された、モータースポーツベース車とは?
●マツダ「マツダ2 15MB」
マツダは、国産自動車メーカーのなかではとくにMT車のラインナップに力を入れていて、同社のフラッグシップセダン/ワゴンである「マツダ6」や、SUVの「CX-3」「CX-5」など、他メーカーではMTがあまりないジャンルのクルマにも設定があることで有名です。
そして、MTの設定は小型車「マツダ2」にも存在しています。
通常モデルのガソリン仕様/ディーゼル仕様のどちらにもMT仕様はありますが、そのほかに「モータースポーツベース車」と銘打たれた「15MB」というグレードがあります。
これからモータースポーツを始めたいという人や、スポーツドライビングを楽しみたいという人に向けたグレードであるものの、マニュアルエアコンやパワーステアリングなどの快適装備は備わっています。
通常モデルとの違いはおもにエンジンにあり、指定燃料がハイオクガソリンとなっているほか、圧縮比も12から14に高められていて、最高出力は通常モデルから6馬力アップの116馬力です。トランスミッションは6速MTのみとなります。
スポーティに走りたい人はもちろん、シンプルさをいかしてチューニングベースとしても楽しみやすいクルマです。車両価格は162万円となっています。
※ ※ ※
小型車のスポーティモデルの場合、ボディの大きな2ドアスポーツモデルと比べて排気量や車重など維持費の面でも有利といえます。
車両価格や維持費を低く押さえて、ドライブやカスタマイズに充てるというのもよいでしょう。
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