先日ミニ試乗会が開催され、筆者も少しだけステアリングを握ることができた新型「クラウンスポーツ」。事前に予想していた姿よりもはるかにカッコよく、妖艶さもあふれ出ていたスタイリングで、SNSでも話題となっている。
試乗した感想については、すでに公開になっている別記事をご覧いただくとして、今回は、試乗やエンジニアへのインタビューなどからみえてきた、新型クラウンスポーツの魅力について、深掘りしていきたい。
正式発表カウントダウン!! 新型クラウンスポーツ乗ったらすごかった!! 大当たり予感の理由
文:吉川賢一
写真:TOTOTA、ベストカーWEB編集部/撮影:池之平昌信
クロスオーバーのデザイン違いというレベルではないエクステリア
新型クラウンとして初発となったクラウンクロスオーバーでは、旧来のセダンから脱却したことで、当初はやや批判的な評判が多かったが、いざ登場してみれば、それもどこかに飛んでいってしまった。いまや、オシャレカー日本代表のような立ち位置になったのではないだろうか。筆者も街中でクラウンクロスオーバーを見かけると「カッコ良い!!」と思わず目を奪われる。
そのクラウンクロスオーバーよりも、新型クラウンスポーツのデザインは、「グラマラス、妖艶、情緒的」といった言葉が似合うスタイリングとなった。クラウンクロスオーバーのデザイン違いというレベルでは全くなく、見事なレベルでキャラクター分けがなされており、トヨタ自動車Mid-size Vehicle Company MS製品企画ZS主査の本間裕二氏も、「クラウンスポーツは、(クロスオーバーから)さらにエモーショナルなデザインへと味付けを変えることが目標だった」と話す。
クラウンクロスオーバーと比べて、グラマラスかつマッシブに膨らんだリアフェンダー、ワイドスタンス(クロスオーバー比で全幅+40mm)、そして幅広タイヤ(クロスオーバーの225/45R21に対してスポーツは235/45R21に拡幅)などに加えて、後輪位置を80mm前進させたサイドビューも好印象。また、フロントの斜め45度から見たときのリアフェンダーの膨らみは、スープラがSUVになったかのようで、スポーツカー好きにはたまらないもの。新型プリウスに続く、ホームラン級の国産車のエクステリアだと思う。
新型クラウンスポーツをフロント斜め45度から見ると、リアフェンダーの膨らみは「まるでSUVのスープラか!?」と思うほど迫力がある。スポーツカー好きにはたまらないものではないだろうか
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最もコンパクトなボディによる操縦安定性の高さ
前出の本間氏によると、新型クラウンスポーツは、「俊敏でスポーツな走りが楽しめる、新しい形のスポーツSUV」を開発目標にしてきたという。そのポイントとなったのはリアセクションだ。
クラウンスポーツのサイズは、全長4710mm(-220)×全幅1880mm(+40)×全高1560mm(+20)、ホイールベースは2770mm(-80)と公開されている(カッコ内はクラウンクロスオーバー比)。ホイールベースが80mmも短縮されているぶん、後席の居住性は、正直なところ狭さを感じる。特に後席の頭部周囲は圧迫感と閉塞感があり、長く乗っているのは少々辛い。
ただ、このホイールベース短縮(具体的には、フロント車軸からBピラーまではクロスオーバーと寸法は一緒、リア車軸を80mm前方へ詰めた)と、リアオーバーハングの短縮(-140mm)によって、新型クラウンスポーツは、運動性能の根幹となる慣性諸元の最小化と、塊感のあるリアデザインを得ることに成功。また、諸元のいい新型クラウンスポーツは外してくるものと筆者が考えていた後輪操舵機構「DRS」も、クロスオーバー同様にスポーツでも標準搭載されるとのことで、これによって、操縦安定性の向上と、最小回転半径の縮小化も狙える。
今回、クラウンスポーツのプロトタイプカーを少しだけ試乗させていただいたが、回頭性とリア追従性のレベルは、クラウンクロスオーバーを20~30パーセントほどは上回っている印象をうけた。試乗時点は、まだ開発途中であり、今後さらに熟成していくというので、ハンドリングの味付けはさらに濃厚なものへとなるはず!! これは大いに期待したい。
クラウンスポーツは、ワイドスタンス(クロスオーバー比で全幅+40mm)かつ、幅広タイヤ(クロスオーバーの225/45R21に対してスポーツは235/45R21に拡幅)を装着する
クロスオーバーよりも、ハンドル角度は2割近く少なくても軽やかにコーナーを超える感覚は、非常に心地よく、ハンドリング好きもきっと満足する仕上がり
クラウンスポーツは、最高の選択肢になりうる
また、プラグインハイブリッドの選択肢が用意されるのもポイントだ。その動力性能については、チョイノリ試乗では判断つかなかったが、PHEVのユニットは、RAV4やハリアーのPHEVと共通とのことなので、大いに期待できる(RAV4 PHVのアクセルを踏むとドカンとくる加速フィールは超が付くほど刺激的で、病みつきになった)。
この後に続く、クラウンセダンとクラウンツーリングは、いわば高級車の王道スタイリングであり、おおよそ想像がつく。ラグジュアリーで、大らかで、厳かで、乗っていて優越感や満足感が得られるスペックやデザインになっていることだろう。この点、クラウンスポーツとクラウンクロスオーバーは、やや異質な存在であり、「キワモノ」感が漂っているものの、それだけに、当たり前のクルマじゃ満足いかない、新たな顧客(若者かは別として)開拓には、極めてよい選択肢だと思う。
リアテールランプは、クラウンスポーツのアイコン。思わず、後ろをついていきたくなるほど、カッコ良い!!
◆ ◆ ◆
新型クラウンの4つのバリエーションのなかで、もっともエモーショナルなデザインと、もっともコンパクトなボディによる操縦安定性の高さを持ち合わせ、PHEV(プラグインハイブリッド)ユニットという現実的なパワーユニットを搭載している、新型クラウンスポーツ。最高にクールなクロスオーバーSUVの選択肢が、またひとつ誕生した。
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