この記事をまとめると
■北京モーターショーでは上海GMからビュイックGL8のPHEVモデルが発表された
韓国製のGM車がアメリカで売られているけどアメリカ人はおかまいなし! 「生産国」にこだわるのは日本人の特性
■ビュイックGL8は比較的安価で高級感もあるのでさまざまな場面で利用されている
■中国でも内陸部はまだ内燃機関車も多く、GL8はまずはPHEV追加という戦略を選択した
高級ミニバン「GL8」にPHEVを追加
2024年4月末から5月上旬に開催されていた「北京モーターショー(北京国際汽車展覧会/オートチャイナ)」にて、アメリカGM(ゼネラルモーターズ)は、現地合弁会社である上海GM(上海通用)で生産され、中国国内で販売されているラグジュアリーミニバン「GL8」に、PHEV(プラグインハイブリッド車)を設定し発表した。
ビュイックGL8の初代は1999年にデビュー。その後2010年に2代目となり、現行3代目は2016年にデビューしている。
ラグジュアリーミニバンというと、中国でもトヨタ・アルファードや同クラウン・ヴェルファイア(日本名ヴェルファイア)の人気も高いが、この2車は日本から完成車を輸入して販売されている。そのため、車両価格もアルファードで約2000万円からとなっており、PHEVでも約780万円となるGL8とは直接的なライバル関係とは表現することはできない。アルファードなどが中国の富裕層の間で人気なのに対し、GL8は富裕層以外に官公庁や企業の社用車、リムジンタクシーといったフリートユースでも引き合いが多くなっている。
初代がデビューしたころは「ひとりっ子政策」も残っていたこともあり、「ミニバン=ファミリーユース」という概念は中国では存在しなかった。そもそも当時は、中国においては本格的な自動車社会が始まったばかりでもあったので、いま以上にセダンが販売の中心となっていた。
そのような経過もあり、GL8のようなラグジュアリーミニバンは「高級商務車」と表現されている。初代のころでも、官公庁や企業では仕事で多人数の移動などのための公用車や社用車が必要であり、GL8以外の選択肢がほぼなかったということもあってGL8を所有しており、「偉い人の乗るミニバン=GL8」となった。新型コロナウイルスの感染拡大初期、中国の武漢が感染源ではないかと、海外から調査団がきたときも移動用に使われたのはGL8であった。
また、過去には空港と市街地を結ぶシャトルサービス(送迎サービス)を行う業者のなかに、「ウチはGL8だよ」と宣伝していたのを見かけたことがある。また、まだアクセスがよくなかった北京モーターショー会場から帰るときにタクシーがいなかったので、路上駐車していたGL8のドライバーに市街地まで送ってもらうように頼むと、「GL8だから高いよ」ともいわれたことがある。
EVではなくあえてPHEVを用意してきた理由
いまでは、中国メーカーでも高級ミニバンをラインアップするのは当たり前だが、それでもGL8のステイタスはいまも抜群に高い。
そのGL8にPHEVが設定されたことはじつに興味深いところでもある。
中国はご存じのとおり、さまざまな思惑もあってBEV(バッテリー電気自動車)の普及率が高い。ただし、広大な国土をもつ国でもあるので、政府もBEV一辺倒というわけでもない。充電インフラも整い、平均所得の高い沿岸都市部ではBEVを積極的に普及させながら、「内陸部は環境負荷の低いICE(内燃機関)車やHEV(ハイブリッド車)、PHEVの普及を」といったリポートを見たことがある。「オーナー個々の使用環境に合わせて選んでほしい」といったトーンのリポートもあった。
技術的なものや、生産面などの都合もあり、GL8はいままでBEVはおろかPHEVを設定しなかったのかもしれないが、すでにほぼ中国全土でステイタスの高いミニバンとして知名度も高いので、内陸部でもしっかり売っていこうとして、あえてBEVではなくPHEVを選択したのかもしれない。
中国メーカーを見ていても、内陸や地方部でもよく売れているようなブランドや、沿岸部だけではなく広く販売促進していきたいというブランドでは、よりHEVやPHEVのラインアップに熱心なようにもみえる。
国土の広い中国では、昔ほどではないものの華北(北部)と華南(南部)地域では、それぞれ地元メーカーが強みを見せ、走っているクルマが異なることもまだまだ多い。GL8のような全土にわたって知名度の高いモデルは、闇雲にBEVに走るよりは、今回まずPHEVをラインアップしたことに“なるほどなぁ”と筆者は強い関心を示している。
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