初心者でも安全にサーキット走行を楽しむことができる!
サーキット走行に興味があり、一度はやってみたいと思っている人は多いはずだが、スポーツモデルではないクルマでサーキットを走るのは無理だと考え、諦めている人もまた多い。
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サーキットでは、一般道とは比較にならないほどの大きな負荷がかかるので、仮に走っても愛車がボロボロになってしまうのでは? タイヤはエコタイヤだし、コースアウトやクラッシュでもしたら一巻の終わり……。そんな不安もサーキット走行を躊躇する理由となっている。
しかし、サーキットのなかでもミニサーキットと呼ばれる1周1キロほどの小さなコースを数周走る程度なら、クルマにかかる負荷はそれほど大きくはない。キチンと講習を受けてサーキットを走るうえで必要な最低限の知識を身につけ、無謀なことをせず、サーキットのルールやマナーを守って走れば、まったくの初心者でも安全にサーキット走行を楽しめる。
そんなミニサーキットで安全を確保しつつ、長めの全開加速や本気のフルブレーキキングなど、日常的な運転ではなかなか味わえない領域の挙動を体験することは、基本的にどんなクルマでも可能だ。無理さえしなければSUVやミニバン、軽自動車などでも危険を伴わない範囲でクルマの真の性能を垣間見ることは十分できる。
とくに最近のクルマは基本的な安定性がとても高くなっているし、限界を越えかけるとVDCなどの安全デバイスが機能して車両の挙動を立て直してくれるので、短時間の走行で、かつ無茶さえしなければ大丈夫。安全デバイスが車両の挙動を修正する様子に感動できるだろう。
ただし、やはり一般的にファミリーカーと呼ばれるクルマは、ユーザーがサーキットで走ることをあまり想定していないので、あくまで「お試し体験」的な感覚で楽しむ範囲に止めたい。ラップタイムの短縮を狙うなど、サーキット走行をガッツリ楽しみたいのなら、やはりファミリーカーではなくスポーツモデルで。もしくは、ブレーキやサスペンションを強化するなど、サーキット走行向けの装備を備えて臨むべきだ。
サーキット走行する際にはブレーキの耐熱性に注意が必要
もっとも注意したいのはブレーキの耐熱性。一般道での走りでは十分でも、サーキット走行レベルになるとアッという間にブレーキの利きが著しく悪くなる可能性が高く、さらに過度な高熱を帯びたあとはローターが歪んでジャダーが出るようになったりもするので、その点は覚悟が求められる。
また、タイヤも一般道での走りより何倍も早く摩耗するし、発熱しすぎてグリップ力が低下するリスクも高くなるので、タイヤの状態を常に注視する意識も忘れないようにしたい。
ちなみに、ファミリーカーや実用車と呼ばれる車種でも、比較的サーキット走行に対応しやすいのは、じつはSUBARU車だ。SUBARU車は全車水平対向エンジンを搭載するので(軽自動車を除く)、SUVや7人乗り車でも比較的低重心で前後重量バランスに優れ、実用重視のグレードでも予想以上に高い運動性能を発揮する。また、スポーツモデル向けの強化パーツが流用しやすかったりするので、SUVや実用セダンでも、比較的容易にサーキット走行向けの仕様に仕立てられる。
筆者は先代モデルのインプレッサG4の1.6iという、115馬力しかないNA1.6リッターの実用セダンでミニサーキット走行を楽しんでいるが、どノーマルの状態でも存外にしっかり走れて、クルマの基本性能の高さに感心した経験がある。
大手4ワークス(TRD/NISMO/無限/STI)が合同で実施している初心者~中級者向けのミニサーキット走行会イベント「ワークスチューンサーキットデイ走行会」でも、SUBARU車に限ってはノーマルのフォレスターやアウトバックなどのSUV、さらにエクシーガやNAインプレッサといった実用車の参加が少なくない。
CVTのリニアトロニック車の場合は、全開走行を繰り返すとミッションの油温が高くなってしまい、制御がかかってしまうので、連続しての全開走行はなるべく避けるなどの注意点もある。SUBARU車ユーザーに対しては「ファミリーカーでも大丈夫!」と、サーキット走行をオススメしたい。ただし、くれぐれも前述した注意ポイントは忘れずに!
「ワークスチューンサーキットデイ走行会」について
https://www.webcartop.jp/2017/04/102552/
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