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最高のスーパーカーNSXのスペックは? 初代から新型モデルまで解説

掲載 更新 17
最高のスーパーカーNSXのスペックは? 初代から新型モデルまで解説

 ハイブリッドシステムを搭載したスーパースポーツモデル

 現行モデルとなる2代目NSXは初代が2005年に販売終了してから12年のときを経て、2017年に復活した。2シーターのスポーツカーでありながら3つのモーターを搭載したハイブリッドスーパーマシンを紹介しよう。

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 2代目NSXとは

 2代目NSXは3.5リッターV6DOHCツインターボエンジンをミッドシップに配置し、走りと燃費性能を両立した高効率・高出力の3モーターハイブリッドシステムを採用。エンジン単体でのパフォーマンスは507馬力/6500-7500rpm、550 N・m/2000-6000rpmで、これだけでも十分な威力だが、エンジンに直結されたダイレクトドライブモーターによって48馬力/3000rpm、148N・m/500-2000rpm、フロント左右のモーター1基あたり37馬力/4000rpm、73N・m/0-2000rpmがプラスされる。

 低回転から高いトルクを発揮するモーターの特性によってエンジンのターボラグを補い、リニアな加速を実現した。トランスミッションは2ペダルの9速デュアルクラッチを採用し、オートマチックトランスミッションの扱いやすさとマニュアルトランスミッションの伝達効率をあわせ持ち、人間の手では実現不可能な変速スピードを誇る。

 ボディサイズは全長4490×全幅1940×全高1215mmと先代に比べて全長40mm、全幅130mm、全高45mm拡大した。シャシーはアルミを中心に複数素材によるスペースフレームを採用し、軽量かつ高剛性でありながら衝突安全性やスペース効率にも配慮している。

 2代目NSXの魅力

 モーターによる強烈な出足とエンジンによるパワフルな加速を融合させた走りは官能的な加速感を実現させている。前輪のツインモーターユニットの回生と摩擦ブレーキを最適にバランスさせてブレーキングすることでアンダーステアを抑制し、コーナーへのターンインから立ち上がりまでの挙動の乱れを安定化させた。前輪がそれぞれ独立した4輪駆動であることから、コーナリング時にフロント左右輪にトルク差を与えることで自在に曲がることができる。

 サスペンションはフロントにダブルウィッシュボーン、リヤはマルチリンクサスペンションを採用。低中速時は俊敏なハンドリングでありながら、高速時は優れた安定性のあるハンドリングを実現する。フロント、リヤともにオールアルミ製で軽量コンパクト化も追求した。

 また、俊敏で安定感のあるハンドリングと快適な乗り心地を追求するため、アクティブダンパーシステムを採用した。ダンパー内のオイルには金属粒子を含んでおり、電磁コイルによって瞬時に減速力を可変する仕組みの磁性流体式可変ダンパーで、さまざまなシーンで最適な減衰力特性を引き出す。

 さらに、スーパースポーツとしての制動性能を発揮させるため、高い熱容量をもった4輪ベンチレーテッドディスクブレーキを設定した。フロントは対向6ポット、リヤは対向4ポットのアルミモノブロック製大型キャリパーで、カスタムオーダーのカーボンセラミックマテリアル製ディスクによる軽量化も図っている。

 シャシーシステムとハイブリッドシステムを統合して生み出した走行モードはスーパースポーツの走りのステージを広げることができる。QUIETモード、SPORTモード、SPORT++モード、TRACKモードの4つを設定し、パワーユニットやトランスミッション、ダンパー、パワーステアリングなどさまざまなシステムの特性を変化させる。

 もちろん、安全性にも配慮している。予防安全性能としては、空気圧が低下すると車輪位置とともに警告を表示するタイヤ空気圧警報システムや、表示と音で障害物の接近を知らせるパーキングセンサーシステム、衝突安全性能ではスペースフレーム構造に加え、運転席&助手席用の7つのエアバッグ、歩行者の頭部衝撃を提言するポップアップフードシステムを搭載した。

 また、ホイールは高剛性のアルミ鍛造で優れた横剛性を実現しながら、外見は軽さを表現する特殊な3次元加工を施したNSX専用アルミホイールとしてフロント19インチ、リヤ20インチに設定した。

 2代目NSXの洗練された外装とインテリア

 スーパースポーツとしてのローアンドワイドで四隅に大径タイヤが主張する骨格を必須条件に、相反する空力的な軽やかさと機能的な羽根のような造形をボディに組み合わせるイメージでデザインされた。軽さを主張し、優れた機能性をもつフローティングリヤピラーはエクステリア造形の一部としてその存在を強く主張するとともに、ボディーサイドの空気流を効率的に流すという重要な役割を果たしている。

 ボディカラーはイメージカラーのバレンシアレッド・パールをはじめ全9色を用意し、年に1度優れたカラーデザインのクルマを表彰するオートカラーアウォード2016ではバレンシアレッド・パールとヌーベルブルー・パール/オーキッドの2種類が特別賞を受賞した。

 さらにカスタムオーダーとしてカーボンファイバーエクステリアスポーツパッケージ、カーボンファイバーリヤデッキリッドスポイラー、NSX専用鍛造ホイール、カーボンセラミックブレーキローターを用意する。

 インテリアはインストルメントパネルの中央に強固な骨格を思わせるガーニッシュデザインを採用。羽根のような軽さを追求したエクステリアを支える強固なコックピットをイメージしてデザインされている。インストルメントパネルの内部にはアルミ押し出し材のビームを配置し、実際にコックピット強度を高めるなど、目に見えない部分の軽量化と作り込みにもこだわっている。

 インテリアカラーはエボニー、レッド、オーキッド、インディゴなど全8色を用意し、スポーティ感を高めた。また、内装にもカスタムオーダーとして運転席&助手席4ウェイパワーシートやカーボンファイバーインテリアスポーツパッケージ、アルカンターラルーフライニング、カーボンファイバーエンジンカバーを用意する。

 NSXの歴史

 1989年2月に開催されたシカゴショーで初めて公開されたNSXは「誰でも乗ることができる快適な高性能車」を目指して開発された。NSXの最大のトピックは、量産車としては初となったオールアルミによるボディだ。骨格から外板パネルまで99%にも至る部分がアルミ製で、これだけで155kgもの軽量化を果たしたと言われている。

 1990年にデビューしたNSXは、1992年1月に好みに応じて内装や専用外装色を選べる「カスタムオーダープラン」を創設。自分だけのNSXをつくり上げることができることも魅力のひとつだった。そして同年11月にはホンダのスポーツモデルの頂点を極めるグレード「タイプR」を追加。すでにエンジンは当時の自主規制値である280馬力をマークしていたため、動力性能を向上させるためにさらなる軽量化を実施し、ベースモデルから120kgもの減量を果たした。

 1997年のマイナーチェンジでは、MT車のエンジンを3.2リッターに変更。トランスミッションも6速となった。また、一旦消滅していたタイプRに代わるスポーツグレード「タイプS」も追加され、サーキット走行をメインとするユーザー向けには快適装備をほぼ省いて軽量化した「タイプSゼロ」も登場した。2005年2月にはスーパーGT参戦のホモロゲーションモデルの「NSX-R GT」を5台限定で販売。5000万円という高額な価格に注目が集まったが、実際に販売されたのは1台と言われている。

 そして初代NSXはこの限定車を最後に2005年7月に15年にもわたる歴史に幕を閉じた。そして12年のときを経て2代目NSXが誕生した。

 まとめ

 2020年シーズン、F1で大活躍したホンダのフラッグシップスポーツカー、NSX。1990年の誕生から30周年を迎え、これからも進化し続けていくであろうNSXの今後に期待したい。

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