■2023年再注目の「CL」シリーズ、そのルーツは草原やダートも走れるスクランブラー
1959年に北米市場へ進出したホンダは、3年後の1962年にストリートスクランブラーとして「DREAM CL72 SCRAMBLER(ドリームCL72スクランブラー)」をアメリカで市販しました。これが後に続く「CL」シリーズのルーツとなります。
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エンジンは250ccのスポーツモデル「ドリームCB72スーパースポーツ」の並列2気筒SOHCをベースに使用し、フレームはエンジン前方にシングルクレードルパイプが回り込むバックボーン式の専用設計です。
前後19インチのブロックパターンタイヤや、ブリッジバー付きのワイドハンドル、ヒートガードを装着したアップマフラーなど、ダートバイクとしての要素を備え、153kgと比較的軽量な車体で、舗装路からダートまで、道を選ばずに楽しめる「CL72」は、国内外で大人気となりました。
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アメリカで市販されると、ロサンゼルスのホンダ販売店でメキシコのバハ半島をノンストップで走る冒険旅行が計画されました。ふたりの若者が2台の「CL72」と共に、岩山や砂漠が延々と続く、約1500kmを40時間で走破し、それが後の「BAJA 1000(バハ1000)」と呼ばれるビッグオフロードレースのルーツとなる、伝説的ストーリーとなりました。
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ホンダとしてはダート走行用装備を施した第一世代的なモデルですが、2気筒エンジンなど公道での走行性能も兼ね備えていました。
1960年代の欧州のモトクロスバイクはすでにコース走行に特化し、スプリント的なオフロード性能は備えていたものの、1500kmの悪路の旅にはスクランブラーである「CL72」が適しており、そのタフネスさと高い走破性能を証明したのです。
写真の車両は、ホンダコレクションホールに展示されている1964年型で、国内で販売されたモデルです。1968年からは名称が排気量クラスを含む「ドリームCL250」となり、1974年に最終モデルが発売されました。展示スペースでは「CL72」の隣に「CL125」、「CL250」、「CL450」なども並べられていました。
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「CL」シリーズは50ccから450ccまで、各排気量に拡大されて好評を博しましたが、オフロード性能に優れた「SL」、「XL」シリーズにその座を譲り、1977年で一度途絶えます。
その後レトロブームに乗り、1990年代後半には「CL50」や「CL400」などが市販されました。そして20年以上の時を経て、2023年には「レブル250」と「レブル500」をベースにした「CL250」と「CL500」が登場し、こうして「CL」の冠は現代に渡されたのです。
ホンダ「ドリームCL72スクランブラー」(1964年)の当時の販売価格は18万9000円です。
■ホンダ「DREAM CL72 SCRAMBLER」主要諸元全長×全幅×全高:2000×815×1070mm車両重量:153kgエンジン形式:空冷4ストローク並列2気筒OHC総排気量:247cc最高出力:24PS/9000rpm最大トルク:2.06kg-m/7500rpm始動方式:キック式燃料タンク容量:10.5リットル変速機形式:常時噛合4段リターン式フレーム形式:バックボーンパイプ式タイヤサイズ(前):3.00-19タイヤサイズ(後):3.50-19
【取材協力】ホンダコレクションホール(栃木県/モビリティリゾートもてぎ内)
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