2008年、2代目メルセデス・ベンツMクラスのフェイスリフトが行われ、同時に「ML63AMG」も変更を受けた。Motor Magazine誌はプレミアム化がさらに進められたMクラスの中で、とくにML63AMGに注目。上陸間もなく試乗テストを行っている。ここではその時の模様を振り返ってみよう。(以下の試乗記は、Motor Magazine 2009年2月号より)
内外装が改良され、フロントマスクはより精悍なものに
SUVモデルとはいっても常にオフロードや悪路ばかりを走っているわけではない。工場から出荷され、その生涯を終えるまでほんの1mもオフロードを走らないSUVだって数は少なくないはずだ。とくに日本のような国では。
●【くるま問答】ガソリンの給油口は、なぜクルマによって右だったり左だったりするのか
それではどこにSUVの価値を見いだすのか。個人的には、1台でどのようなシチュエーションにも対応できるユーティリティの高さにあると思っている。それは路面の状況への適応性の高さだけではなく、ライフスタイルの中で起こりうるシチュエーションの変化にもだ。
年齢や生活環境の変化とともにクルマを使う場面は変化する。一緒に乗る人だって変わる。それは当然といえば当然なのだが、どんな場面に遭遇しても、1台でほとんどのことがこなせるクルマってなんだろうと思ったときに、ML63AMGが頭の中に浮かんだ。
メルセデス・ベンツのSUVのパイオニアとなる初代Mクラスのデビューは1998年。そして2005年には2代目が導入された。世界累計販売台数約99万台、日本累計販売台数約1万3000台(2008年9月現在)とヒット作になった。1998年当時のメルセデス・ベンツにSUVモデルはGクラスしかなく、その後、このM、GL、R、最新のGLKとこの10年で実に5モデルへとラインアップが拡大されたが、それはこのMクラスの成功なくしてはなかっただろう。
2008年10月、そのMクラスの内外装が改良された。まずはそのディテールを見てみよう。
外観で大きく変わったのがフロントグリルとフロントバンパー、そしてヘッドライトのデザインだ。新しい表情はより精悍さが強調されたものとなった。また、ML63AMGは、アルミホイールが20インチから21インチに拡大され、スポークのデザインをツインタイプへと変更、タイヤサイズも295/40R20から295/35R21に拡大もされている。
内装に目を移すと、まずスタート/ストップボタンが用意されたことに気がつく。そして地上デジタル放送対応テレビ、ミュージックレジスター機能が追加されるなどCOMANDシステムの機能も充実した。
安全面では、SRSニーエアバッグが新しく装備され、緊急ブレーキ時にブレーキライトが点滅し後続車に注意を促すアダプティブブレーキライトが装備されたことが挙げられる。
AMGの名から想像するハードさはなく、意外なほどコンフォート
試乗したのは、ML63AMG。搭載エンジンは他の63AMGシリーズ同様に6.2L V8。パワーに不満などまったくなく、ゆったりとしたクルージングから、右足に少し力を込めただけで、一瞬にして本領が発揮され、その瞬間からどのような回転域にあってもストレスなく2.3t以上もあるボディをグイグイと引っ張っていく。
それは、SUVらしさが試されるシチュエーションでもなんら変わることはない。撮影ポイントとしてスキー場が用意されており、そこで未舗装の斜面を登るという場面に遭遇したのだが、ML63AMGは苦もなく、いや得意げにDレンジのまま、通常の舗装路を走るかのごとく、フツーに登っていった。
試乗時間の許す限り未舗装を見つけて走ってみたが、どの場面でも何事もないかのごとく走り抜けていく。ドライバーはクルマ任せで、ハンドルとアクセルワークに集中するだけ。スイッチタイプからパドルタイプへと進化したAMGパドルシフトも使いやすく、これほど楽なことはない。
とくに感心したのが、全方面でのコンフォートな乗り心地。サイズアップした21インチタイヤやハイパワー、そして車高の高さもありコーナリングは不得意ではという心配を見事に裏切ってくれた。多少ハードなワインディングに出会っても姿勢変化が少なく安定したまま、そして楽々とクリアしていく。AMGの名から想像するハードなクルマでは決してない、荒々しさを微塵も感じさせないところがML63AMGの特筆すべきところだろう。(文:Motor Magazine編集部 千葉知充/写真:島村栄二)
メルセデス・ベンツ ML63AMG主要諸元
●全長×全幅×全高:4815×1950×1775mm
●ホイールベース:2915mm
●車両重量:2350kg
●エンジン:V8DOHC
●排気量:6208cc
●最高出力:375kW(510ps)/6800rpm
●最大トルク:630Nm/5200rpm
●トランスミッション:7速AT
●駆動方式:4WD
●10・15モード燃費:5.3km/L
●車両価格(税込):1490万円(2008年当時)
[ アルバム : メルセデス・ベンツ ML63AMG はオリジナルサイトでご覧ください ]
申込み最短3時間後に最大20社から
愛車の査定結果をWebでお知らせ!
申込み最短3時間後に最大20社から
愛車の査定結果をWebでお知らせ!
愛車管理はマイカーページで!
登録してお得なクーポンを獲得しよう
「子供が熱を出したので障害者用スペースに停めたら、老夫婦に怒鳴られました。私が100%悪いですか?」質問に回答殺到!?「当たり前」「子供がいたら許されるの?」の声も…実際どちらが悪いのか
なぜ「暖機運転」必要なくなった? 昔はあたりまえの“習慣”も今では「NG」に!? 最近では「暖機“走行”」必要との見方も
[朗報] 改良日程の前倒しで年内に[アルファード/ヴェルファイア]が手に入れられる!?
ついに[バブル]崩壊か!? 中古価格が暴落したら買いたい現行クロカン3選
レクサス新型「“スポーティ”SUV」発表! 斬新「ツルツル顔」に「最安価モデル」登場! メーカー初の“画期的システム”専用車「RZ」25年モデル米国で発売!
「子供が熱を出したので障害者用スペースに停めたら、老夫婦に怒鳴られました。私が100%悪いですか?」質問に回答殺到!?「当たり前」「子供がいたら許されるの?」の声も…実際どちらが悪いのか
「財布を忘れて帰ろうとしたら、免許不携帯で捕まりました。今取りに帰るんですよ。私が悪いんですか?」質問に回答殺到!?「事実でしょ」「非常識」の声も…「うっかり」でも許されない理由とは
「ヘッドライトが“まぶしい”んですけど、どうにかならないですか?」 困惑の声多数! あなたの行為「違反」かも? 「ハイビーム」の“落とし穴”とは
なぜ「暖機運転」必要なくなった? 昔はあたりまえの“習慣”も今では「NG」に!? 最近では「暖機“走行”」必要との見方も
高速道路を使わないユーザーには無駄? 「三角表示板」がなぜか標準装備にならないワケ
申込み最短3時間後に最大20社から
愛車の査定結果をWebでお知らせ!
申込み最短3時間後に最大20社から
愛車の査定結果をWebでお知らせ!
店舗に行かずにお家でカンタン新車見積り。まずはネットで地域や希望車種を入力!
みんなのコメント
この題材のML63も当時のG63よりも多少、馬力は抑えられてはいたが非常に乗りやすかった印象が私の中に残っている。
感性古いのかなぁ…