初めて見る『充電不能』赤ランプ
前回レポートした定期点検の後、最初の充電の際にトラブルが発生してしまった。
その症状は、甲府の旅館(常磐ホテル)でポルシェの8kWhを使って普通充電を行った際、バッテリー残量49%からスタートし、76%まで充電できたところで停止してしまい、以後充電不能の赤ランプが点灯してしまったのである。
その日旅館では、テスラのオーナーが宿泊予定で、充電器の使用予約も入っていたため、充電器側のトラブルか、車両側かを早急に確認する必要があった。常磐ホテルにはポルシェ2基、アウディ2基、合計4基の8kWh充電器が設置してあるが、残る3基で充電をセットしてみてもやはりできず、また、旅館側の回路に問題もなさそうであった。そこで、知人のEVに来てもらい充電をしてみると、何の問題もなく作動したので、ここに至ってようやくタイカン側のトラブルと確定できた。
ちょうどこの日は東京に戻る日であったので、帰路の中央道のPAで急速側の充電を試すことにした。最近、90kWhが導入された釈迦堂PAでテストをすると。こちらはなんと、充電可能だったのだ。更に念のため、自宅ガレージの8kWhでもトライしてみると、やはり、普通側は充電不能であった。
早速、翌日、世田谷の工場に入れた結果、車載の高電圧充電器が故障している事が判った。この交換に4日ほどを要したが、現在は問題なく作動している。因みに勿論、無償である。
しかし、このトラブルの発生は、これまでほぼノントラブルでポルシェライフを楽しんできただけに、かなりショックであった。もしもバッテリーの残量が少なかったら、工場にはたどり着けず、タダの置物になってしまうところであった。
以上がトラブルの顛末だが、こうした体験をレポートにするのも、このテストの重要な役目であると思う。
季節の変化を、走行可能距離で実感
12月に入り、気温も下がり、冬らしくなってきた。と同時に、満充電時の走行可能距離も一気に減少し、350kmを割る時も出てきた。
私の使用パターンでは、冬季でも400km以上は欲しいところである。モデルチェンジした新型は、かなり航続距離が伸びて改善されているが、今は新たに購入しようというほど、気分が盛り上がってはいない。
今年に入り、世界的にEVの売れ行きが大減速と報道されているが、その一方で、実は着実に普及しているようにも思う。私の旅館でも、最近は2台並んで充電する光景も眼にするようになっており、明らかにEV使用のお客様は増えている感触だ。
しかも、特徴的なのは、走行可能距離の長いテスラのお客様は、到着しても充電をしないケースが多いことだ。おそらく東京エリアからなら、旅の途中で充電をしなくても十分に帰宅できるからだろう。
やはり、走行可能距離のアドバンテージは大きいと思わざるを得ない。
独自の装備満載のコナは、乗ってみると楽しいクルマ
さて、先日、ヒョンデのコナで甲府を往復する機会があった。
甲府に住む私の友人で、日産リーフを3台乗り継いでいて、その間のレポートを継続して書いてもらっているK君から、そろそろ愛車を買い替えたいという相談を受けた。それなら手始めに、編集部で長期レポートをしているコナを試乗してみませんか、ということで甲府まで運んだのである。
K君のレポートは後日アップされる別稿で読んで頂きたいが、私の感触では、実際にEVを所有しているオーナーが、「有ったら良いな」と思うメニューはほぼ全部取り入れられていて、とても優れたクルマだと感じられた。
例えば、4段階のパドル式の回生スイッチや、ウインカーと連動してメーター上に後方画像が出るとか、100Vの電源用のコンセントがある、など他車では見受けない装備が満載で、乗っていてとても楽しくなる。
ステアリングの特性だけは、高速走行でもう少しシャープであれば、という感じがするが、その他は全く不満がない。車内外のデザインもシンプルな形状で嫌みが無く、充電ソケットもフロントに集約されていて、戸惑うこともない。これで、走行可能距離が500km以上あったら最高だと思う。
EVの世界は日進月歩で、どんどん優れたクルマが誕生し、しかも、内燃機関のクルマのように、ブランドとクルマの出来具合がリンクしていないので、実際に試乗して確認してみないと良し悪しが判らないことが多くなっている。
このヒョンデのコナも、ひとたび乗ってみれば、その良さがすぐに判る良いクルマだと思う。
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ヒョンデのステマ記事?