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【懐かしいぞドッカンターボ!】過激なコンパクトカー5選

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【懐かしいぞドッカンターボ!】過激なコンパクトカー5選

■メーカー純正チューンドカーだった!? 懐かしの過激コンパクトカーたち

 現在、日本で販売中のコンパクトカーは、ほとんどが自然吸気エンジンです。スズキ「スイフトスポーツ」のようなモデルは希少な存在となっていますが、かつては数多く存在していました。

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 そこで、1980年代に次々と発売された、ターボでパワーアップしたコンパクトカーを5車種ピックアップして紹介します。

●ダイハツ「シャレード デ・トマソターボ」

 1977年にデビューしたダイハツ「シャレード」は、1リッター直列3気筒SOHCエンジンを横置きにしたFFの2ボックスハッチバックです。

 軽自動車をわずかに上まわる車両価格や、低燃費なエンジンを搭載したことでオイルショックという時代背景もあり、ヒット作になりました。

 そのシャレードは、1981年の第24回東京モーターショーにおいて、ダイハツと提携契約を結んだイタリアのデ・トマソによるチューニングが施された「シャレード デ・トマソターボ」が参考出品されました。

 デ・トマソといえば、スーパーカー世代にとっては「パンテーラ」で名が知られているチューナーです。

 内外装までに手が入れられたシャレード デ・トマソターボは、来場者から羨望の眼差しを浴びせられましたが、残念なことに市販されることはありませんでした。

 しかし、ダイハツは1983年に2代目にモデルチェンジされたシャレードをベースに、1984年に「シャレード デ・トマソターボ」が追加ラインナップします。

 ターボ化された1リッターエンジンは最高出力80馬力(グロス)を発揮し、700kg弱のボディには十分過ぎるパワーでした。

 エアロチューニングされた外装やカンパニョーロ製マグネシウムホイールにピレリタイヤ、MOMO製ステアリング、専用スポーツシートなどを備え、イタリアンスーパーカーに憧れたドライバーたちから歓迎されました。

●ホンダ「シティターボII」

 ホンダ「シビック」が排気量の大きい上級クラスに移行したため、かつてのシビックのポジションを担うため1981年に「シティ」が発売されました。

 シビックよりもひとまわり小型なボディでありながら全高が高く、室内空間が広々とした使い勝手の良い新発想のコンパクトカーとして、大いに話題となり大ヒットします。

 翌1982年には1.2リッター直列4気筒SOHCエンジンにターボチャージャーを装着し、最高出力100馬力(グロス)を発揮する「シティターボ」が登場。

 それまでのコンパクトカーでは味わうことのなかった豪快な加速で、スポーツドライブ好きからも注目され、やはりヒットしました。

 さらに1983年にはシティターボのエンジンに充填効果を高めるためにインタークーラーを追加した「シティターボII」を発売。1.2リッターエンジンでありながら110馬力(グロス)を絞り出し、ひとクラス上のクルマを超えるパワーの持ち主でした。

 さらに、アクセル全開時には10秒間だけターボのブースト圧が高められ、高出力を得る「スクランブルブースト」を備えており、急激なパワー特性は「ドッカンターボ」の見本のようなクルマでした。

 コーナーリング時の安定度を高めるためにワイドトレッド化され、迫力あるブリスターフェンダーがデザイン上の特徴だったため、その見た目から「ブルドッグ」とホンダ自らが呼んでいました。

●トヨタ「スターレットターボS」

 1973年に登場したトヨタのスポーティなコンパクトカー「パブリカ・スターレット」は、1978年のモデルチェンジでは2BOXのハッチバックスタイルになり「スターレット」としてデビューします。

 そして、当時のコンパクトカーでは常識となった前輪駆動を採用した3代目では、新開発の1.3リッター直列4気筒SOHC12バルブエンジンを搭載し、レスポンスの良さとコーナーリング性能の高さで、高い評価を受けます。

 そして、1986年にはコンパクトカーにも波及したパワー競争に乗り、インタークーラーターボを装着して105馬力を発揮する「スターレットターボ」が追加されました。

 軽量なボディに過給圧を高低2段階に調整する「2モード・ターボシステム」を備え、低回転から力強く加速し、コーナーリング性能の高さと内装の質感の良さなどから「シティターボII」の人気を奪いました。

 このスターレットターボはトヨタ自身が「韋駄天」と呼んだほど、キビキビとした走りを楽しめるクルマでした。

■いまは無くなってしまった三菱とマツダのハイパワースポーツコンパクトとは

●三菱「ミラージュ サイボーグ」

 三菱のディーラー網「カープラザ」の展開開始に合わせて、1978年にデビューしたコンパクト2BOXカーの「ミラージュ」は、FFレイアウトを活かした室内空間の広さとシャープなラインが特徴的な外観デザインで大ヒットを記録します。

 1982年には最高出力105馬力(グロス)を発揮する、1.4リッター直列4気筒ターボエンジンを搭載した「ミラージュIIターボ」が登場し、コンパクトカーのパワー競争の幕が開けます。

 そして、1987年にモデルチェンジされた3代目では、1.6リッター直列4気筒DOHCエンジン「4G61型」にインタークーラーターボを装着し、最高出力145馬力を誇るスポーティモデル「サイボーグ ターボ」が登場。

 1989年には160馬力までパワーアップされ、DOHCエンジン+ターボの圧倒的なパワーを知らしめました。

 4代目以降のミラージュは、スポーツグレードが自然吸気エンジンにシフトしたため、過激なモデルはこの3代目限りです。

●マツダ「ファミリアGT-X」

 1980年にFF化した5代目マツダ「ファミリア」は、若者からファミリー層までに受け入れられ大ヒットし、第1回日本カー・オブ・ザ・イヤーを受賞するなど、高く評価されました。

 1983年には1.5リッター直列4気筒SOHCエンジンにターボチャージャーを装着したモデルが追加され、国内ホットハッチの仲間入りを果たします。

 1985年にモデルチェンジされた6代目では、5代目から引き継いだ1.5リッターエンジン車が主流でしたが、1.6リッター直列4気筒DOHC16バルブターボエンジンを追加。

 1.6リッタークラス最強の160馬力を発揮しただけでなく、日本初のフルタイム4WD車「GT-X」もラインナップされました。

 ハイパワーなエンジンを搭載した4WD車という資質は、ラリーなどモータースポーツでも活躍することになります。

※ ※ ※

 1980年代から1990年代のパワー競争が当たり前だった時代は、過激なモデルが各社、各カテゴリーで次々と発売されました。

 1989年には280馬力という自主規制が始まったことは、やはり当然の流れといえます。実際に、パワーを追い求めながら、シャシが貧弱というクルマも多く、乗り手を選んだほどです。

 しかし、そういうクルマが楽しかったのも事実で、いまの高性能車は当時と比べ物にならないスペックながら、マイルドに感じてしまいます。

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