毎月200店以上の新車ディーラーを回り、「生」の新車情報を届けてくれる流通ジャーナリストの遠藤徹氏。
今回まずは、日本導入期待のSUV トヨタ「カローラクロス」はハイブリッド専用モデルになるかも? という話題から。
人気車だったのになぜ絶版? エスティマ消滅の真相と唯一無二の価値
ほか、全トヨタ車併売から1年経っての状況は? 日産リーフに一部改良の動きあり、スズキ「大当たり」の決算セール施策とは? コロナ禍だけでは説明できないマツダ苦戦の背景とは? …などなど、今回も国内自動車メーカーの最新ニュース&動向を盛り沢山でお届け!
※本稿は2021年3月のものです
文/遠藤 徹 写真/ベストカー編集部 ほか
初出:『ベストカー』 2021年4月10日号
【画像ギャラリー】トヨタ車全系列店併売1年の「通信簿」は? 販売大幅増・減のモデルたちをギャラリーでチェック!!!
■新型カローラクロスはハイブリッド専用の可能性も
トヨタは今秋の9月にもカローラベースのSUV「新型カローラクロス」を発売しますが、日本仕様はパワーユニットが1.8Lハイブリッドのみであり、ハイブリッド専用モデルとして仕立てる可能性があるようです。
海外バージョンは1.8LのNAガソリン&同ハイブリッドの両ユニットを搭載するラインナップですが、日本仕様はハイブリッドのみで2WDと4WDを設定する見込みです。
将来の展開を見据えて電動車両化を加速、拡大させたい狙いがあるようです。トヨタのラインナップでは同クラスだとC-HRを設定しており、こちらとの競合を避ける狙いもありそうです。
昨年(2020年)7月にタイで販売を開始したカローラクロスは日本で今年秋に販売開始予定。トヨタのSUVの喰い合いも気になる
■トヨタ全系列店併売の1年後を分析
トヨタが2020年5月に全系列店全トヨタ車併売をスタートさせてから、10カ月が経過しました。実際は4月下旬から始まっていましたので約1年が経過したともいえます。
普通に考えるとトヨタブランドはどの系列店でも買えるようになったため、販売力は3倍以上になり、全トヨタ車が従来に比べて大幅なプラスになってもおかしくない状況といえます。
ところが実際はそうなっていません。大幅な増加もあれば逆に大幅なマイナスの車種もあるのです。
大幅なプラスの代表格はヤリス、ルーミー、アルファード、ハリアー、ヴォクシー、ランドクルーザー、パッソ、クラウンの8車種。
逆に大幅なマイナスなのは、シエンタ、プリウス、RAV4、アクア、C-HR、エスクァイアの6車種などと、ほぼ明暗が二分しています。
普通に考えれば発売後間がない新型車はマーケットニーズが高いので、売れゆきが好調ですが、古くなると売れゆきが悪くなり、マイナス幅が大きくなります。
ただ前述のモデルは必ずしも同様な流れになっておらず、モデルそのものの人気の高低が極端に表面化していることが伺えます。
トヨタ シエンタ。シエンタの販売落ち込みは意外な印象がある
アルファード/ヴェルファイア、ノア/ヴォクシー/エスクァイアの兄弟車はそれぞれアルファード、ノア/ヴォクシーに人気が偏重する傾向が強まっているようです。
このため両兄弟車はアルファード、ノア/ヴォクシーの3車種に早めに集約される可能性が強まっています。
■日産は4月中旬にリーフを一部改良
日産は4月中旬にもリーフを一部改良、5月にも発売する予定です。正確な内容は明らかになっていませんが、モーター制御、安全対策強化などと思われます。
従来モデルはすでに在庫も少なくなり、オーダーストップで新規の成約は受け付けていません。
一部改良ぶんは5月以降のナンバー取得&納車となるため、登録ベースでは3~4月はいずれも1000台以下にとどまる見込みです。
昨年(2020年)12月にグローバル累計販売台数50万台を達成したリーフ。4月20日から始まる上海モーターショーで何らかの発表がある?(写真はリーフNISMO)
■スズキ、「1.9%」残価設定クレジットの成果大!
スズキが大型1.9%の残価設定クレジット(かえるプラン)が決算セールの成果になっています。
ジムニー&ジムニーシエラ、商用車を除く全車に通常月だと小型車2.9%、軽自動車3.9%の実質金利のところを1~2ポイント引き下げて残価設定クレジットを組み販売しており、これが利用者の大幅増で成果を上げているのです。
さらにこのプランで新車を購入すると10万円相当のサービスパックや5万円以上安くなる8インチのナビ割引がつくので、これが販売増をさらに加速させているようです。
3月末までの期間限定キャンペーンで4月以降は通常金利に戻りますので、その反動がどのように顕在化するかも注目されるところです。
決算セールの施策が大当たり(?)のスズキ(写真は昨年11月に発売された新型ソリオ)
■マツダの国内新車販売で苦戦の背景にあるもの
最近、マツダの新車販売が苦戦を強いられています。業界全体の販売が今年1月の実績で6.8%増と堅調ななかで、マツダはわずか1.6%増であり、シェアを落としているのです。
販売を盛り上げる戦略モデルがここ数年ほとんどないのも理由のひとつですが、もうひとつのネックは販売の中心になっている残価設定クレジット(スカイプラン)の高率な残価保証です。
扱い全モデル(登録車&軽自動車)について3年後55%、5年後40%を保証して下取り車を買い取っているのです。これと引き換えに新車を売る際は車両本体価格からの値引き額10万円以内を基本としています。
理由は販売店のマージン幅が極端に少なく、値引きがしたくてもできない状況にあるのも要因として挙げられています。
ただこうした高い残価を保証している例は他メーカーでは少なく、ほとんどが車種によってリセールバリューが異なるので人気度合いによって格差をつけているのが現状です。
マツダの場合は売れゆき不振のモデルでもトヨタのアルファード、ヤリス、ライズ、ハリアーなどの人気モデル並みの高い残価で、今後中古車の下取り価格をどこまで支えられるか課題となりそうです。
昨年11月に受けた改良モデルの評価が上々のマツダ3。だが一方でそうした「良さ」が浸透していない印象も受ける
■3月中旬から新型ヴェゼルの先行予約の受付開始!
ホンダは4月22日に発表、発売する予定の新型ヴェゼルの先行予約の受付を開始します。
従来モデルでのラインナップではガソリンNA車とハイブリッドモデルの販売構成比は半分ずつでしたが、次期型では80%以上をハイブリッドモデルで占めるような販売戦略で対応します。
1.5Lハイブリッドは従来の1モーター&2クラッチ方式から2モーターになり、低燃費&高効率を一段と進化させることから、こちらが販売の中心。
車両本体価格は1.5Lハイブリッドの2モーター化、上級シフトなどによるコストアップで約20万円の値上げとなる見込みです。
月販6000台規模の確保が当面の目標であり、同クラスのライバルであるトヨタのヤリスクロス、ライズをどこまで追い上げられるか注目されます。従来モデルは2月下旬現在でオーダーストップになり、在庫車のみの販売となっています。
ハイブリッド車はすでに在庫ゼロの販売店が目立ちます。ガソリン車は売れ筋のX以外はゼロの状態で、ボディカラーもメインのホワイトパール以外は極端に少ない状況です。
今最も話題になっている新型ヴェゼル。激変したデザインは賛否両論あるなか、事前予約が始まり、その動向に注目したい
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みんなのコメント
ベストカーは単なる迷惑なおじさんの妄想記事をいつまで載せ続けるのか。
ハイブリッド標準装備にすれば良いのに❓