2003年4月
■2003年4月
イギリスの「バックヤード・ビルダー」から端を発した、伝統的なブリティッシュ・スポーツの流儀と精神を貫き通しているのがTVR。スチールパイプを溶接で組み上げ、オリジナルのハイパワースペック・エンジンを搭載し、FRP成型のボディを被せるという手法だ。1台1台を手作りしているのが特徴で、約4週間をかけて1台を仕上げている。「スポーツカーとは、大馬力で軽量であればいい」というシンプルな哲学のもと、趣味性の高いクルマとして存在が知られてきた。2003年4月に導入されたT350cは、 タモーラをベースに開発が進められた。走りの性能をさらに向上させたことが特徴で、タモーラよりも全長で+49ミリ、全幅では120ミリのワイド化、全高を9ミリ低く設定している。そのため、ワイド&ローの迫力ある斬新なデザインとなった。また、室内にはロールゲージが与えられ、ボディ剛性も向上している。レースでの使用を前提とした空力開発にも力が注がれ、タモーラよりも127kg重い車重ながら、最高速度は24km/h上回る280km/hを達成した。エンジンは350馬力を誇る3.6リッター直6DOHCを搭載している。