スズキ スペーシアカスタムハイブリッド 専門家レビュー・評価一覧

実用性も存在感も手に入る軽スーパーハイト

2023.8.21

年式

2017年12月〜モデル

総評

1785mmの全高を生かした天井の高い室内空間に両側スライドドアを備える、ファミリーでも使いやすい軽自動車。見た目にはどうしても生活感が出やすい中、スペーシアカスタムはド迫力のデカグリルやメッキ装飾、ブラックルーフなどでワンランク上の存在感を醸し出しているのが特徴です。でも使い勝手では、スズキらしく多彩な収納スペースがあり、ラゲッジを広げるためのシートアレンジも簡単。自転車を積む際にタイヤをスムースに滑らせることができるガイド溝があるのも親切です。ロールサンシェードや天井のスリムサーキュレーターなども装備され、プチミニバンのように使える1台です。

満足している点

マイルドハイブリッドなので、電気のみでのEV走行はできませんが、発進直後やブレーキペダルをオフした時のクリープ走行などで、ハイブリッドらしいなめらかでクリーンな走りを少し体感することができます。エネルギーを捨ててしまうのではなく、回収して使えるところで使うという発想は、ガソリン代高騰のご時世にはありがたいものですね。毎日使い、ちょこちょこと街中を走ることが多い軽自動車だからこその、マイルドハイブリッドです。

不満な点

価格帯からしても標準スペーシアの上級グレード的な扱いにもなるモデルがスペーシアカスタムなので、装備が手薄になるグレードは必要ないのではないかと思うのですが、やはり安全装備がやや少なかったり、内装の本革巻きがウレタンになったり、天井のスリムサーキュレーターなどが付かないグレードがあります。

デザイン

個人的には凛々しくてオラオラ要素は少なめで好きなデザインではあるのですが、なにかに似ていると言われればそうかもしれないと思うフロントグリル。好き嫌いがハッキリと分かれそうな印象もあります。ただ、サイドからみるとドアまわりだけボディ同色を残しているところなど個性的な部分もあり、スズキらしいデザインだと思います。

見た目は好み次第。実用性は間違いなし

2022.6.21

年式

2017年12月〜モデル

総評

室内は広いし、収納スペースも便利だし、走っていてストレスを感じにくいのもいいですね。軽自動車の販売ランキングで常に上位に入るモデルだけあって、商品性の高さは納得です。スタイリングの好みに合わせて、標準タイプのスペーシアと選び分ければいいと思います。

満足している点

広い室内スペースと燃費の良さ。このクラスの販売トップはホンダ「N-BOX」ですが、スペーシアカスタムハイブリッドの燃費はN-BOXに並んでいます。スペーシアカスタムハイブリッドは小型モーターを備えるマイルドハイブリッドですが、まるで大型モーターを組み合わせたフルハイブリッドのように燃費がいいのだから驚きますね。あと、同じグレード同士で比較するとターボエンジン搭載車が割安なのがいいと思います。

不満な点

大胆なフロントグリルのデザインは好みが分かれるところではないでしょうか。インテリアカラーはブラックのみですが、他にも明るいカラーが用意されていたら華やかでいいと思います。

デザイン

主張の激しいグリルなど、いわゆる“オラオラ系”ではありますが、このグリルが好きかどうかで評価は大きく変わってくると思います。そもそも「スペーシアカスタム」は「スペーシア」の上級＆エアロ版ということで、メッキの加飾が多くてキラキラ感が演出されています。この雰囲気が好きかどうかですべてが決まります。

まるでスーツケースみたいなデザイナーズ軽

2021.2.22

年式

2017年12月〜モデル

総評

スーパートールワゴンならではの積載性と利便性、そして新世代の骨格を使用している軽自動車ならではの安定性……といった部分では「ライバルとおおむね同等」といえますが、スーツケースをモチーフとしたデザインのセンスに関しては——もちろん人それぞれの好みはあるでしょうが——クラストップレベルといえます。そこが気に入ったならば、買って損のない一台です。

満足している点

カスタムではない標準車の「スペーシア」は、まずは内外装デザインのセンスにおいてクラストップレベル。「しゃれた感じの軽自動車」を求めている人は大いに満足できるでしょう。また新世代のボディ骨格がもたらす車全体のしっかり感も、購入後の満足につながるはずのポイントです。

不満な点

スズキ セーフティ サポートはもともと（非装着車を除いて）標準装備で、2020年8月のマイナーチェンジで予防安全装置や運転支援システムの内容はさらに拡充されました。しかし全車速追従機能付きアダプティブクルーズコントロールが、標準車の場合は「ハイブリッドX アップグレードパッケージ」にしか付かないという点だけはやや不満です。

デザイン

「スーツケース」をモチーフにしたスタイリングは秀逸。ボリュームを感じさせるスクエアなスタイルであると同時に、各部に絶妙な丸みも持たせることで「甘すぎない可愛さ」が実現されています。インテリアにもスーツケースのモチーフが採用されていて、助手席前方の収納部の見た目もスーツケース風でおしゃれ。ただ上級ラインに相当する「カスタム」のほうは、ずいぶん雰囲気が異なる「押し出し感」の強いフロントマスクを採用しています。