スバル サンバー 「クルマレビュー ～スバルサンバーバン　EBD-TV2」のユーザーレビュー

クルマレビュー ～スバルサンバーバン　EBD-TV2

2023.9.29

総評

例に拠って代車として運転した1台です。
サンバーとしては6代目に該当するモデルの最終型で2011年式、グレードはトランスポーター、駆動方式はフルタイム4WD、ミッションは3速AT（E-3AT）です。

誰が呼んだか、スバル自社製サンバーは
「農道のポルシェ」
と呼ばれ持て囃されているのを一昔前くらいから私も度々耳にして来ましたが、其は専らTV/TT系を指しているようで、正に歴代サンバーの中で最も持て囃されているモデルと言えるでしょう。
ただ私の周りでは、KR/KT系（4代目モデル）の次がこのTV/TT系と思っている者が多いのが残念と言えば残念ですが。

そんなTV/TT系は、やはり3速AT車と遭遇する確率が高いですが、流石に無過給エンジンと3速ATの組み合わせですと、発進時からかったるい印象が否めず、70km/hを過ぎるとエンジン回転数の高さが気になりはじめます。

またKV/KS系と比べ、ホイールベース（TV/TT系も同じ長さ）に対しクラッシャブルゾーンの兼ね合いから座席配置が後ろ寄りになっている事もあって、トライXVに乗って来た者としては乗降時に足を動かしにくい印象です。
勿論、KV/KS系を知らない方であれば気になるほどでもありません。

大小なり故障が続いていた兄のトライXVの代替候補として、度々挙がっております。
しかしながら2012年2月28日を以てサンバーの自社生産を終了してからというもの、特にディアスのスーパーチャージャー＋パートタイム4WD＋5速MTの組み合わせを中心に中古車の価格が大幅に上昇し、私の知る限り最大にて250万円に達しました。
また生産終了してから12年に達しようとしている事から、益々手の届かない1台となって来ております。

そんな高嶺の花と化したTV/TT系でございますが、やはり個人的に一番選びたいのは、無過給でもいいからパートタイム4WDと5速MTの組み合わせです。

満足している点

・EN07型リヤエンジンと4輪独立懸架サスペンションの組み合わせならではの乗り心地。
・前席はオフセットもなく、無理のない姿勢にて運転出来る。
・KV系と比べ物入れが増え、グローブボックスも容量が大きくなった。
・軽ワンボックス車の中では遮音性が良い。
・視界が良い。

不満な点

・3速ATはバイパスなどでかったるく、70km/hを過ぎるとエンジン回転数の高さが気になってくる。
・3速ATのシフトレバーの操作性。
・ハザードスイッチの操作時にシフトレバーが邪魔だと思う時がある。
・パワーステアリングはもう少し手応えがあった方がいい。
・KV系と比べ、室内の横幅は広がったが前後方向は若干狭い。
・KV系より乗降性が劣る。

デザイン

5

思い切った内外装デザインだったKV/KS系と比べ、実用本位なイメージを強めたTT/TV系ですが、個人的に2005年11月改良型と今回の2009年9月改良型且つ最終型のスタイルは気に入っております。

インパネは空調やオーディオのレイアウトも最適化され、物入れも数と容量共々増えたのが嬉しい点です。

走行性能

2

どうしても普段運転しているトライXV（V-KV3）のECVTと比べてしまいますが、3速ATは発進時からかったるい印象が否めません。
走り出してしまえば我慢を強いられるほどでもなくなりますが、70km/hを過ぎるとエンジン回転数の高さが気になりはじめます。

ハンドリングは、サンサンルーフ付のトライXVと比べましたら幾分癖のない印象で、余程攻めなければ恐怖感を抱く事はありません。

乗り心地

3

トライXVもそうでしたが、1,885mmというホイールベースもあって大きな段差では其なりであるものの、軽キャブの中では良い方であると言えます。

3速ATですので、やはりと申しますか70km/hを超えるとエンジン音が高まります。
一般道なら、会話が怒鳴り声となる事迄はありません。

積載性

5

もうサンバーだけの装備ではなくなりましたが（但し床面を引き上げ低床に出来たのはスバル自社製サンバーだけ）座席を足元に畳み床面がフラットになる方式ですので使いやすいです。

燃費

2

代車でしたので判りません。
3速ATはほぼパワーモードに設定して吹かし気味の運転でしたので、私の運転ですと10～12km/Lくらいであれば良い方と思われます。

価格

-

代車でしたので判りませんが、オプションというオプションはほぼ皆無と思われます。

故障経験

代車でしたので判りませんが、内外装共々年式相応にヤレている状態でした。