スバル サンバー 「クルマレビュー ～スバルサンバートライRJエクストラS　V-KV4」のユーザーレビュー

クルマレビュー ～スバルサンバートライRJエクストラS　V-KV4

2019.12.30

総評

このサンバートライRJエクストラSは、私の兄が通勤用として2014年10月10日に福島県白河市の中古車販売店にて中古購入、私が現在所有しているR2 Rタイプ（2018年6月18日以前は兄の名義でした）へ代替する前日の2016年7月24日迄所有しておりました。

アプライドはB型、5速マニュアルにパートタイム4WDの組み合わせです。
車体色はポーラーホワイトで初年度登録は1992年5月でした。

無過給エンジンとパートタイム4WDの組み合わせで、同じくサンバートライのスーパーチャージャー付であるXVグレードと比べパワフルではなかったものの、一般道なら不自由する事なく走行出来ました。
何よりパートタイム4WDでしたので雪道や起伏の少ないオフロードでは大いに重宝し、特にサンバートライXVが2015年のクルシミマスにエアコンのコンプレッサーが急逝し長期入庫した時は、私も頻繁に拝借し運転したものです。

あっちを直せば今度は…
とばかりに壊れ方が激しかったサンバートライXVに対し、此方は長期入庫もなく活躍してくれました。
しかしながら、2016年に入ってからはEN07型エンジンの標準装備と揶揄されているオイル漏れが深刻化し、特に末期は約2,000km毎にオイル補給しなければならない迄に重篤となり、当初は修理して車検を通す方向にて検討しておりましたが、兄が予てから中古購入を検討していたR2 Rタイプにてローンの審査が通過した為、高額修理の恐れもあるとして車検を見送り廃車となりました。

同じサンバーKV系でも、A型に対しB型以降は大幅なコストダウンが施行され、このRJエクストラSでも目に見えて実感させられましたが、其でもKV/KS系サンバーならではの魅力は携えていたと言えます。


サンバートライ/ディアスKV系は、現在でも中古車サイトにて検索すれば見付かりますが、特にトライA型を中心に極上車は海外に渡った個体が多いと来ており、トラックKS系共々程度の良い個体を探すのは至難の業です。

B型以降ならまだ流通しているというパーツも多々ございますが、やはりウェザーストリップなど製廃が進行しておりますので、メインとして所有したいのであれば覚悟もしなければなりません。

満足している点

・スタイリング。
・視界そして居住性は、当時の軽ワンボックスの中では優れている。
・EN07型4気筒エンジンの音質と静粛性。
・リヤエンジンレイアウト及び4輪独立懸架サスペンションが持たらす乗り心地とハンドリング。
・荷室の床面と面一に出来る後部座席の格納方式。
・インパネ廻りのデザイン。

不満な点

・EN07型エンジンはオイル漏れに悩まされる。特にこのRJエクストラSは、晩年は約2,000km毎にオイル補給しなければならない迄に重篤化した。
・同エンジンの無過給即ちキャブレター車は、このRJエクストラSも含め発進時の息付きを発症している個体に遭遇する事が多かった。
・B型はコストダウンの影響から、A型に対しオミットされた装備や目に見えて改悪された艤装品が多い。

デザイン

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走行性能

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無過給エンジンですのでスーパーチャージャー付に対し吹かし気味になる事が多いですが、一般道ならアンダーパワーと感じる事は殆どありません。
スーパーチャージャー付より高速はエンジン回転数が高くなるものの、合流も巡航も問題なくこなしました。

ハンドリングはリヤエンジンレイアウト及び4輪独立懸架サスペンションならではの恩恵が大きく、XVグレードに対しサンサンルーフが無い分、ロールの仕方も穏やかになり扱いやすいと言えます。
加えてパートタイム4WDでしたので、雪道そして凹凸の緩いオフロードなどでは大変重宝しました。

乗り心地

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やはりホイールベースが短い（1,885mm）ですので其相応の上下動はあるものの、リヤエンジンレイアウト及び4輪独立懸架サスペンションの恩恵は乗り心地でも実感出来ますので、当時の軽ワンボックス車の中では最も乗り心地が良い方であると思います。

静粛性は一般道なら4気筒エンジンならではの恩恵を実感出来ますが、スーパーチャージャー車よりもローギヤードになる為エンジン回転数も高くなり、高速走行時は其なりです。

積載性

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他メーカーの軽ワンボックス車も追随しましたが、後部座席の格納時は荷室の床面と面一になる方式ですので、独り暮らしならば引っ越しなどでも重宝します。

但し、B型以降は後部座席を格納する際に床面からの固定を解除するオープナーが、A型の床下側面に対し床面直付けになりますので、荷物の出し入れ時に引っ掛けて破損させないよう注意が必要です。

燃費

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兄の通勤用途が主体でしたが、パートタイム4WDながらラフな運転でも黙って11km/Lを上回ってくれました。
最高は兄の運転時に一般道の長距離ドライブにて記録した16.43km/Lで、この時は渋滞に遭遇したり全般に吹かし気味だった事を考えますと、軽ワンボックス車としてはかなり良い方であると思います。

価格

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故障経験

アクセルのワイヤーが経年劣化で折損し3日ほど入庫した以外、あっちを直せば今度はとばかりに壊れ方が激しかったXVに対し長期入庫は皆無でした。

しかしEN07型エンジンの標準装備と揶揄されるオイル漏れにつきましてはRJエクストラSの方が深刻な状態であり、晩年は約2,000km毎に補給しなければならない迄に重篤化、車検も近付いていた事も重なり高額の出費になる見込みとなった為、R2 Rタイプへ代替する形にて廃車となりました。