2012年3月
■2012年3月
ロールスロイスは創立100年を記念したエクスペリメンタルモデルのEX100を作ったが、その好評を受けて新たにファントム・ドロップヘッドクーペをラインナップし、日本では2007年7月から販売が始まった。ドロップヘッドは文字通りヘッド(ルーフ部分)が落ちることを意味し、屋根を収納することができるオープンカーの呼び名。ボディはアルミ製のスペースフレームをベースに作られ、いかにもロールスロイスらしい伝統を重視したクラシカルな印象のデザインが採用されている。フロントのパルテノングリルなどはその典型だ。左右のドアはロールスならではの後ろヒンジ式で、トランクリッドも上下に開く方式が採用されている。ブラシ仕上げのスチールを使ったボンネットは、機械を使って均一な質感を出した後、さらに完璧な光沢を出すために手作業で念入りに磨き上げられている。リアフードカバーを飾るチーク材のデッキも特徴的だ。布製のルーフは5層構造になっていて、走行中の静粛性も高い。高級本革や木目パネルを使ったインテリアは、ロールスロイスならではのラグジュアリーな雰囲気を演出している。乗車定員は4名だ。搭載エンジンは6.7リッターのV型12気筒48バルブDOHCで、338kw(460ps)のパワーを発生し、電子制御6速ATと組み合わされている。わずか1000回転で最大トルクの75%を発生するというトルクフルな実力もポイントだ。