日産 プリメーラ 「このクルマで日本全国を旅したい 20年後にそのデザインが再評価されるだろう。 冒険しながらも、走りの本質で手を抜かなかったクルマである。 残念なことに」のユーザーレビュー

このクルマで日本全国を旅したい 20年後にそのデザインが再評価されるだろう。 冒険しながらも、走りの本質で手を抜かなかったクルマである。 残念なことに

2007.3.29

総評

このクルマで日本全国を旅したい
20年後にそのデザインが再評価されるだろう。
冒険しながらも、走りの本質で手を抜かなかったクルマである。
残念なことに、その先進性ゆえ一般と乖離してしまった。
また、初代（P10）が走りの面において鮮烈であったため、
三代目の方向性が本来支持されるべき既存ユーザー側から
拒否されてしまった。
このクルマがインフィニティブランドで、あと30万円の原価コストをかけて
50万円増の販売価格で出されていれば、商品として本来持つ魅力が際立ち、
結果は違ったと思う。
（販売台数は微増だろうが、妥当な利益の維持で販売継続／FMCできたと予測する）
もし、100日間の休暇と支度金が与えられてクルマで日本一周させてもらえるなら、
私はこのクルマを選ぶ。

満足している点

●特筆すべき長所
・デザイン：3D-CADをモノにしたデザイナーの作品と思われる。スペース効率に優れるが
　ボテッとした素のフォルムに、緊張感を持たせることに成功。惜しむらくは、あと少しの
　リファインが欲しかった。特にフロント周り。時間がなかったのだろうか。新しいメルセ
　デスCクラスが参考にしたと思われる箇所が幾つかある。
・シート：長時間のドライブでも疲労度はかなり少ない。シュクラ（ランバーサポート）は
　伊達ではない。
・ボディサイズ：発売当初は1760mmの全幅がとやかく言われたが、BMW3シリーズが
　1815mmの今は、充分にスリム。全長もいたずらに長くない。それでありながらトラン
　クは広大。
・サスセッティング：乗り味で評価の高い某独車に乗り換えたのだが、遜色無い…いや、少
　しだけアンダーがキツいか。FFとしては充分なトラクション。P10から退化したとさ
　れる回頭性だが、トータルな面でポテンシャルは高まっている。山道に行かなければ
　BMWとそう変らない。行って飛ばせばかなり違うが、FFだもの。
・ボディ・シャシー：剛性の高さは歴代プリメーラ共通の良さである。道が良ければしっと
　りとした乗り味。路面がざらつくと急に不快さが増す。これはサスセッティングの甘さ
　か。

不満な点

●コストをもっとかけるべきだった点
・エンジン：排ガス規制と燃費面で苦労していた当時の日産を象徴するQR20
　ミニバン各車と使い回しをしなければならないためもあり、開発時から個性を際立たせる　　　
　方向に行けなかったのではないか。マウント箇所の設計ミスからか、振動面の不評が同エ
　ンジンを積んだ他車よりもよく聞かれるが、私のクルマは気にならなかった。当りだった
　のかな。
・内装材：コストダウンの苦労の跡がありあり。特にインパネ付近が未消化。その苦労が　
　ティアナに結実したかも。本当にチープ。まあ、木目にすれば良いというものではない
　が。
・サスペンション：17インチサイズのホイールを履きこなす許容度
・収納箇所：少ない

デザイン

-

走行性能

-

乗り心地

-

積載性

-

燃費

-

価格

-

故障経験