日本には正規導入されていないMMNA(北米三菱)の4代目エクリプス2007年モデルのレビューとなります。
車の仕様はスパイダー GT 5AT Pre
2009.12.13
- 総評
- 日本には正規導入されていないMMNA(北米三菱)の4代目エクリプス2007年モデルのレビューとなります。
車の仕様はスパイダー GT 5AT Premium Sport Package、
現地価格ではおよそ33000ドルとなります。
この車が発表された時から欲しいと思って国内導入を待っていたのですがその気配が一向になく、個人輸入車は100万程度割高なので諦めていました。
一度試乗してそのエンジンフィールの良さに感激しつつもその時は値段の折り合いが合わずに断念。
しかし前車GTOがオーバーヒートした時、タイミング良く同じ物件が国内の同クラスより安い価格で販売されていたので思わず購入。
GTOと比べてしまうと、絶対的な性能はかなり落ちるのですが、日常領域でのスポーティーさならむしろ上回る点も多くあります。
また細かい部分の作りなどではやはり時代の差を感じさせてくれるので、良い車に出会えることが出来て良かったなと思っています。
それだけに正規導入されていないのが残念でなりません。
現地価格ではクーペ3.8L 6MTのモデルが25000ドルとかなり割安なので、円高の今(レポート記入時:2009/12)導入すれば、250万ぐらいでも販売できるのではと。
この値段であればクーペ氷河期の今の時代であっても一定の需要はあるように思えます。
実際、この車のディーラーでの注目度はかなりのものでしたので…。
自分の年式のものはブーレイマスクも含め独特のデザインなので人を選びますが(個人的には好き)、2009年モデルからは日本人に馴染み易いデザインとなっているだけになおさら導入の価値はあるかなと。
ただ仮に導入されるとしても、歴代エクリプス同様に不便な左ハンドル仕様でしょうが…。
- 満足している点
- ・3.8L V6 SOHC MIVECエンジンのフィーリング
カタログスペックではSOHCゆえに260HP(=263PS)と控えめながら、強烈に吹けあがります。レスポンスもシャープで数値以上のパワーがあります。またそれを盛り上げてくれるのがエンジンサウンド。大音量ながら澄んだ音を響かせてくれて気分を高揚させてくれます。
アクセル全開ではFFゆえにTCL ONでもホイールスピンを誘発してしまいますが、これはこれでスポーティーさの演出と思えば悪くないです。
・スポーティーなインテリア
アイスブルーの照明で彩られるメーターやセンターコンソールはナイトドライブを演出してくれます。
ダッシュボードではソフトパッドが使われるなど上質感があり、高級とまではいかなくても安っぽさは感じさせません。
・オープンエアーの爽快感
オープン走行では色々な感触がダイレクトに入ってくるため、オープンで走るだけで別の車と思えるほどスポーティーな印象になります。風の巻き込みは大きい方だと思いますが、オープンを味わうならむしろ個人的には好材料。ヒーターは強烈で冬でも問題ありません。
・クローズ走行時の快適さ
ソフトトップは内張りも張られているなど、かなりしっかりした作り。ドア開閉時にドアガラスをわずかに動かしてしっかり締め切るなど気密性にも配慮が見られます。
遮音性はそれなりなものの、オープン時とは別の車と思えるほど快適になります。
また最大650Wの出力を誇るロックフォードフォズゲートのオーディオシステムは純正とは思えない良い音を聴かせてくれます。
特にソフトトップに反響したボーカルに包まれる感覚は鳥肌ものです。
・スポーティーな走行フィーリング
サスペンションは社外品をつけているため、純粋な評価は出来ないのですが、最近の国産スポーツ車のような上質すぎないフィーリングがむしろ好印象。
ボディ剛性は極太サイドシルもあってか、意外としっかりしていると思います。少なくとも素人の自分ではまったく気にならないレベルです。
・優れたパッケージング
全長4600を切る電動トップのオープンカーながら、リアシートやトランクはそれなりのサイズがあり、十分実用的に使える範囲です。
- 不満な点
- 三菱ブランドといえど、実質的にはアメリカ車ですので、その点の不満点はやはりあります。購入前から分かっていたことも多いのですが、それも含めて記載します。
・不便な左ハンドル
左ハンドルコンプレックスなどない自分にとってはただ不便なだけ。
・電動格納できないドアミラー
手動では動かせますが、かなり固めなので結局開けっ放しに…。
・ワンタッチで閉めることが出来ないドアガラス
国産ETACSでは自慢のエンジンオフ後に開閉などの気が利いた機能もありません。
・切れないハンドル
最小回転半径6.1M! ステアリングギアレシオもスローなのでなおさら曲がりにくい印象があります。
・ナビの取り付けを前提としないインテリアデザイン
DINスペースがないので、ルームミラーモニターをつけました。
・燃費
市街地走行中心でリッター5km。自分の走行条件が悪すぎるせいと思いますが、同じエンジンを積むパジェロのレポート値より大幅に落ちます。
・クローズ時の絶望的な斜め後の後方視界
ソフトトップのオープンカー共通の欠点ではありますが…。諦めてバックミラーモニター付けました。
・信号待ちで気軽にとはいかないソフトトップ
電動で19秒は悪くないのですが、ロックが手動式でなおかつボタン押しっぱなしにする必要があるので、走行中の開閉は困難。
・エンジン回転数感応型パワーステアリング
アイドリング領域ではかなり軽め。エンジンがパワフルなこともあって、Dレンジでは1000rpmを切ることも多いのですが、この時ハンドルが軽すぎて不安定に感じます。車速感応型にして欲しかったです。
・INVECS-IIのマニュアルモード
マニュアルモードでのシフトダウンはブリッピングがないため、自分でエンジンをあおって上げないと、シフトショックがかなり大きく不快感があります。
また元マニュアル乗りの自分にとっては奥で+、手前で-は違和感があります。
・効かないエンジンブレーキ
エンジンがパワフルなせいでDレンジの1000rpm以下でも加速していくので渋滞では頻繁にフットブレーキが必要。
・リアシート
リアシートはニースペースはそれなりなものの、シートバックは絶壁。同乗者からはすこぶる評判悪いです。
- デザイン
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- 走行性能
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- 乗り心地
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- 積載性
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- 燃費
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- 価格
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- 故障経験