2016年6月
■2016年6月
メルセデス・ベンツはコンパクトサイズのオープンモデル「SLC」を2016年6月2日に発表し、同日から発売を開始した。
「SLC」の前身は1996年にデビューした世界初の電動開閉式ハードトップ「バリオルーフ」を採用した「SLK」。3代目となる「SLK」は2011年から2014年まで日本国内のオープンカー市場でナンバーを記録するほどの人気車種となっている。今回の新型モデルはメルセデスのロードスターを表す「SL」と車格を表す「C」を組み合わせ、「SLC」とネーミングされている。
エクステリアは従来型「SLK」と同様のロングノーズ&ショートデッキのフォルムが特徴。リヤはバンパーデザインとテールランプが一新されワイド&ローのプロポーションが強調されている。また全モデルにリバース時に連動し、車両後方の映像をコマンドディスプレイに表示するリヤビューカメラが標準装備された。
インテリアはブラッシュドアルミニウムインテリアトリムをメイングレードに設定。SLC200スポーツにはカーボンデザインアルミニウムインテリアトリムが採用される。ライト点灯時にセンサーコンソールやドアトリムに浮かび上がるアンビエントライトは、ソーラーレッド、ポーラーブルー、ポーラーホワイトの3色から選択可能で、夜間走行時のインテリアの雰囲気を盛り上げる。
ルーフフレームにマグネシウム合金を採用し、軽量化と低重心化を実現した「バリオルーフ」は停車時に開閉操作をした場合は40km/hまで開閉動作が継続される。ルーフは約20秒で開閉出来、収納時はトランク内で自動展開するオートトランクカバーに収納され、ルーフと荷物が干渉するのを防いでくれる。
パワーユニットは最高出力115kW(156ps)、最大トルク250Nmを発揮する1.6リッター直噴ターボをSLC180とSLC180スポーツに搭載。SLC200スポーツには135kW(184ps)、300Nmの2.0リッター直噴ターボエンジンが搭載される。組み合わされるトランスミッションは全車9速ATの「9Gトロニック」。静粛性と燃費性能を両立させており、スイッチ操作でアクセルレスポンス、トランスミッションのシフトポイント、エンジンサウンド、ステアリング特性、サスペンション特性などのさまざまなパラメーターを変化させる「ダイナミックセレクト」も標準装備。ドライバーの好みに応じて自由に設定可能な「インディビジュアル」モードも用意されている。
SLCシリーズの高性能モデルとなるAMG SLC43にはメルセデスAMGが専用開発した3.0リッターV6ツインターボエンジンが搭載されている。
常に最適な燃焼状況が得られる最大圧力200barのピエゾインジェクター、スプレーガイド式燃焼システムを採用。摩擦低減と高強度を実現したナノスライド加工のシリンダーウォールなど、パワーユニットにはメルセデスAMG最新テクノロジーが用いられる。これにより最高出力270kW(367ps)、最大トルク520Nmを発揮。動力性能についても0-100km/h加速4.7秒のパフォーマンスを実現している。
ステアリングはリニアかつクイックな特性のクイックレシオ(15.5)を採用するラック&ピニオン式。電動パワステのアシスト量は車速だけではなく、AMGダイナミックセレクトのドライブモードによってもアシスト量が変化する。スポーティなドライビング時にはアシスト量が減少し、正確なステアフィールと路面からのダイレクトなフィールを得ることが可能だ。
標準装備される「AMGダイナミックセレクト」はセンターコンソールのスイッチを操作するだけであらゆる走行シーンに応じたセッティングが可能。トランスミッションのシフトプログラム、エンジン特性、ステアリング特性、エコスタートストップ機能を連動させて変化させることができる。
ブレーキ性能もレベルアップされている。フロントには360㎜のドリルドベンチレーテッドディスク、リヤに330㎜のベンチレーテッドディスクが装着される。また、排気管内の2枚の連続可変エグゾーストフラップにより、エンジン音を電子制御する「AMGスポーツエグゾーストシステム」を採用。選択されたトランスミッションモードに応じて2つのサウンドが楽しめる工夫がなされている。
インテリアも専用となり、上質な素材を用いたブラックアッシュウッドインテリアトリムが採用されている。ライト点灯時にセンサーコンソールやドアトリムに浮かび上がるアンビエントライトは、ソーラーレッド、ポーラーブルー、ポーラーホワイトの3色から選択可能。エモーショナルな走行性能とともに夜間走行時の雰囲気を盛り上げるアイテムだ。
■2017年6月
メルセデス・ベンツ日本は、メルセデス・ベンツ「SLC」の特別仕様車「SLC180スポーツ レッドアートエディション」と「メルセデスAMG SLC43レッドアートエディション」を2017年6月19日に発表、同年8月31日までの期間限定で注文受付を開始した。
「SLC180スポーツ レッドアートエディション」は、「SLC180スポーツ」をベースとした特別仕様車。エクステリアはフロントスポイラーリップ、サイドエアアウトレッドフィン、リヤディフューザートリムに加えて、フロントブレーキキャリパー&ドリルドベンチレーテッドディスクにレッドのアクセントを盛り込んで、一段とスポーティな仕上がりを見せる。
インテリアはステアリング、インテリアトリム、ダイレクトセレクトレバーなどにカーボンデザインを採用した。さらにパイピングなどを施したシート、レッドラインと組み合わせることで標準仕様とは異なる室内空間を演出。シート表皮についてもベースモデルには設定のないナッパレザーを使用した。
さらにシートバックに内蔵した超小型セラミックヒーターで暖めた空気をヘッドレスト下部から吹き出し、乗員の首まわりを暖める「エアスカーフ」をSLC180としては初採用。季節に関わらずに快適なオープンドライブが楽しめるという。
「メルセデスAMG SLC43」をベースとした「メルセデスAMG SLC43レッドアートエディション」のエクステリアは、フロントスポイラーリップ、サイドエアアウトレッドフィン、リヤディフューザートリム、フリックに加えて、前後ブレーキに「AMGレッドブレーキキャリパー」を採用。さらに専用のハイグロスブラックペイント18インチAMG10スポークアルミホイールにもレッドラインのアクセントを採用する。
インテリアはカーボン素材を用いた「AMGカーボンインテリアトリム」、AMGエンボスを施した「AMG Eセレクトレバー」などを採用した。さらにレッドパイピングを施したシート、レッドシートベルトなどのアクセントが加えられている。
■2017年10月
メルセデス・ベンツ日本は、メルセデス・ベンツ「SLC」に特別仕様車「SLC200 スポーツ MTリミテッド」を設定し、2017年10月25日にメルセデス・ベンツオンラインストア限定で発売した。
「SLC200 スポーツ MTリミテッド」は「SLC200 スポーツ」をベースに、メルセデス・ベンツ日本のラインアップで唯一となるマニュアルトランスミッションを搭載したモデル。最新の6速マニュアルトランスミッションを採用し、軽快でスポーティな走りを実現した。また坂道発進などで後退を防止するヒルスタートアシストを装備して、安全性と快適性を向上した。
2018年1月1日には価格改定を実施した。
2019年1月1日には価格改定を実施した。
■2019年6月
メルセデス・ベンツ日本は、メルセデス・ベンツ「SLC」に特別仕様車「SLC180スポーツ ファイナルエディション」と「メルセデスAMG SLC43ファイナルエディション」を設定して、2019年6月28日に発売した。
「SLC180スポーツ ファイナルエディション」は、「SLC180スポーツ」をベースに、専用ハイグロスブラックペイント18インチAMG 5スポークアルミホイールを標準装備。またフェンダーには専用の「SLC FINAL EDITION」バッジをあしらった。
インテリアは、専用のブラックとシルバーパールの2トーンカラーのナッパレザーシートを採用し、カーボンパターンエンボスが入った専用シフトレバーおよびステアリングを装備。またカーボンパターンが特徴のブラッシュドアルミニウムインテリアトリムを随所に採用して、室内空間をスポーティなイメージに仕上げている。
さらにオプション装備として、スイッチを押すだけでルーフトップの透過率を瞬時に変更し、クリアモードとダークモードを自在に切り替えることができるマジックスカイコントロールパノラミックバリオルーフを設定した。
ボディカラーは、初代SLKをオマージュしたサンイエローに加えて、ポーラーホワイト、オブシディアンブラック、ダイヤモンドホワイト、セレナイトグレーの計5色を設定した。
「メルセデスAMG SLC43 ファイナルエディション」は「メルセデスAMG SLC43」をベースに、専用マットブラックペイント18インチAMG 5スポークアルミホイールを標準装備した。
インテリアは、専用のブラックとシルバーパールの2トーンカラーのナッパレザーシートを採用。「SL63」と同様の専用AMG E-SELECTレバーと「AMG EDITION」ロゴが下部に配されるセンターマーキング付き専用デザインステアリングホイールを装備した。また室内の随所に上質なナッパレザーを取り入れた。
ボディカラーは、サンイエローのみ採用した。
2020年4月1日には価格改定を実施した。