2022年1月
■2022年1月
レクサスは、フラッグシップSUVの「LX」を2022年1月12日にフルモデルチェンジした。
LXはオフロード性能とオンロード性能を両立、多様化するニーズとライフスタイルに応えるモデルとして、国内では2015年に初代が導入されている。新型は「トヨタランドクルーザー」と基本メカニズムを共用化、ボディオンフレーム構造を維持しながら新GA-Fプラットフォームの採用や200kgの軽量化でクルマの素性を刷新した。
エクステリアは風格と機能を両立させたフロントグリルが印象的。ヘッドランプにはL字型のクリアランスランプ(デイタイムランニングランプ機能付き)を採用し、リヤコンビネーションランプもフロントからショルダー、そしてリヤのシルエットに連続する軸の流れにL字形状と一文字を組み合わせたデザインとした。ホイールはレクサス最大となる22インチ鍛造アルミホイールが装着される。ボディサイズは全長5100㎜×全幅1990㎜×全高1895㎜、ホイールベース2850㎜。
インテリアはインストルメントパネルを薄く見せる二段構成とし、上方には12.3インチタッチディスプレイを、下方には7インチタッチディスプレイをレイアウト。マルチテレインセレクトなどの走行系スイッチも手の届きやすい位置に配置した。また、ダイヤル、トグル、プッシュの操作方法や形状にも変化をつけることで直感的な操作にも配慮した。
フロントシートにはクッションパッドに座面の安定性と圧力の分散性の高い素材を採用。硬度分布を最適化したことで低G領域でのホールド性を確保。アシストグリップの太さや角度にこだわり、オフロード走行時の姿勢保持のしやすさや乗員を包み込むデザインとした。フロントドアトリムの肩口や腰部に柔らかなソフトパッドを配してプロテクト性を強調させることで同乗者にも安心とくつろぎを提供するという。
ラインアップは「LX600(標準仕様)」、「オフロード」、「エグゼクティブ」の3グレード。標準仕様とオフロードは2列シート5人乗りと3列シートの7人乗りを用意するが、最上級グレードのエグゼクティブは後席2座を独立タイプとした4人乗り。すべてのグレードでセミアニリンの本革シートを採用するが、エグゼクティブのみ専用のセミアニリン本革シートが装着される。
パワーユニットは最高出力305kW(415ps)/5200rpm、最大トルク650Nm/2000~3600rpmを発生する3.5リッターV6ガソリンターボ。10速ATのトランスミッションが組み合わされ、副変速機を備えたフルタイム4WDとした。燃費はWLTCモード8.0~8.1km/Lとされている。
刷新された伝統のラダーフレームは最新の溶接技術の活用などにより、高剛性(従来型比+20%)かつ軽量化を実現。衝突安全性能を確保するとともに、静粛性、走りの質を向上させている。ボディについても高張力鋼板の採用拡大、ボンネット、ルーフ、全ドアパネルをアルミ化。また、パワートレーンの搭載位置を車両後方に70㎜、下方に28㎜移動した。これらにより約200kgの大幅な軽量化と低重心化、前後重量配分の改善が図られている。
サスペンションは前ダブルウィッシュボーン/後トレーリングリンク車軸式を採用する。形式は先代と共通ながら設計は変更され、リヤサスについてはサスペンションアーム、ショックアブソーバーの配置と特性をつくり込み、乗り心地と操縦安定性を両立。前後ともリバウンドストロークを拡大したことで、すぐれた路面追従性と悪路走破性を実現したという。また、車高調整のみならず、ピッチやロールといった車両姿勢変化にも対応する「AHC(アクティブハイトコントロールサスペンション)」、ダンパーの減衰力を調節できる「AVS(アダプティブバリアブルサスペンションシステム)」も採用されている。
オフロード走行のサポート機能として6つのモード(オート/ダート/サンド/マッド/ディープスノー/ロック)を設定した「マルチテレインセレクト」を採用。さらに車両周囲の状況確認を4つのカメラでサポートする「マルチテレインモニター」を装備。ドライバーの死角になりやすい車両周辺の確認をはじめ、車両したの状態や前輪の位置が確認できるアンダーフロアビューなどに切り替えることが可能だ。
最新の予防安全技術「レクサスセーフティシステム+」を採用し、単眼カメラとミリ波レーダーの性能向上により、昼間の自転車運転者や夜間の歩行者も検知可能な「プリクラッシュセーフティ」の対応領域を拡大。「パーキングサポートブレーキ」、「パノラミックビューモニター」などが標準となる。セキュリティシステムについても、「指紋認証スタートスイッチ」を装備した。