ホンダ ビート 「ビートの物語（走り）を覚えている者は幸せである。」のユーザーレビュー

ビートの物語（走り）を覚えている者は幸せである。

2021.9.29

総評

ビートは新車時から乗っています。こんなに愉しいクルマはありません。現在の走行距離は35万km弱で、今後当面の目標は月までの38.44万kmです。
近年、クルマの中で何ができるのか？といったエンターテイメントの付加価値が重要だとされていますが、ビートは潔く「普段使いでの気持ちよい走り」に特化している点で、大きな価値・個性・アドバンテージを持っています。
私が新車以来、このクルマに乗り続けている理由も、まさにここにあります。ビートは、「山椒は小粒でもぴりりと辛い」を体現する、実に日本らしいクルマだと思います。
30年前のビート開発スタッフの方々へは、感謝しかありません。

満足している点

ビートは小さくかつ屋根が開くので、場所、空間の自由度が高く、各種アミューズメント（＝愉しみ）があり、とても濃い時間を過ごすことができます。
特に法定速度内において、他のどのクルマよりもアクセルが踏めるので、例えコンビニへのチョイ乗りでも、何とも愉しいドライブができます。
同タイプ他車と比較すると、最大馬力を達成するエンジン回転数は、ダントツに高いです。回さないでは、走らないでか！を地で行くクルマです。

不満な点

高速巡行がちょっと苦手なビートですが、当方、音振動対策や空気整流対策をしてきた結果、以前に比べ相当快適に高速ドライブができるようになってきています。

デザイン

5

ピニンファリーナが関わったとされるビートのエクステリアは、軽快かつ明るく楽しげな雰囲気があり、小さいながらも他車と違う「本物感」があります。未だに全然飽きません。(^_^)
内装は、独立3連メーターやゼブラ柄のシートやマットなど、個性も効いていて特別感があります。また、道路と似たダッシュボード色、ドア上縁部の位置が適度に低いことからくる解放感、ハンドルやシフトノブ、プッシュスイッチ類の設定位置からくる適度な包まれ感もあり、秀逸なパッケージだと思います。

走行性能

5

公道上の法定速度内において、アクセルをしっかり踏んで加速していく時の、エンジンのスムーズなふけ上がりと猛獣のような音、小気味良いシフト、ギヤのつながりの良さから来る音や振動の変化、これらが合わさった「胸がすくようなカイカン・高揚感」は、他のクルマでは得がたい、ビートならではのものだと思います。また、低い着座位置からくる臨場感もひと際強いです。
美味しい回転数をキープするようにうまくギヤチェンジし、軽いブレーキでコーナーに進入し、アクセルONでエンジンの回転を上げていくと、ノーズがぐいぐいとイン側に向かい、とても愉しく・速いドライブができます。
軽い車重（760kg）とも相まって、アクセルやブレーキ、シフトやハンドルの操作に対して、どのクルマよりもリニアな反応があり、クルマを操っている感、クルマとの一体感がとても強いです。

乗り心地

5

屋根が無いモノコックボディでありながら、ボディのよじれを感じることも無く、高い剛性を持つボディだと感じており、気持ちいい走行に一役買っていると思います。また、ひとたび屋根を開ければ、温度や乾湿、香り、音といった、四季折々を肌身で感じることができるので、この自転車に近い感覚もとても気に入っています。

積載性

3

世界最小のトランクだそうです（笑）。
当方のビートは、リアキャリアを工夫し、自転車も載せられます。(^^♪

燃費

4

先日エコランチャレンジをしたら、27.7km/ℓをマークしました。
最近の普段使いでは20km/ℓ程度にはなっています。
ビートって実は・・・すでに約30年前に出現していたエコカーだったのかもですね。

価格

4

発売当時の価格は138.8万円、今の感覚では安いかもですが、30年前当時は、
高価な軽自動車とされていました。
しかしながら今にして思えば、毎日のドライブがひと際愉しく、デザインも依然新鮮で、クルマとしての耐久性もあり、かつメーカーからの再販部品もあって快調が維持できていますので、実は「すごくいい買い物」でしたね。

故障経験

クラッチが切れなくなったことがあります。クラッチが奥の方で切れるようになってきたら要注意です。
定期的なメンテナンスや予防交換をすれば快調を維持できます。

ビート専用の「水鏡の駐車場」までつくり、戯れております。