ダイハツ アトレーワゴン 「商用バンベースの良さが光る乗用軽」の専門家レビュー ※掲載内容は執筆日時点の情報です。

西川 昇吾
西川 昇吾(著者の記事一覧
自動車ジャーナリスト
評価

3

デザイン
4
走行性能
4
乗り心地
2
積載性
5
燃費
2
価格
2

商用バンベースの良さが光る乗用軽

2022.1.21

年式
2005年5月〜モデル
総評
商用バンベースらしい良い点は多くあるが、それ故のウィークポイントもある。ただし、普段使いからアウトドアまでコレ一台というような、乗用車としての機能と多くの積載性を求める人にとってはピッタリのモデルと言えるだろう。アウトドアを趣味とする人には一度検討して欲しいモデルだ。
満足している点
優れた積載性とトランクルームの利便性はそのままに、商用車ではなく乗用車として使えるデザインや内装が良い点と言える。特に運転席からの眺めは商用バンベースとは思えないほど乗用車チックである。それほどうまくデザイン処理がされていて、普段使いしても内装の質感などで不満がでることはないはずだ。
不満な点
軽自動車として考えた場合、あまり経済的なモデルとは言い難い点がウィークポイントだ。燃費が悪かったり、車両金額が高かったりする点が経済的でないとする理由だ。そう考えるとより燃費がよく、乗用車としての性能に優れている他のスライドドア軽を検討するユーザーも多くなってしまうはず。
デザイン

4

商用バンであるハイゼットカーゴをベースにしていることを考えると、デザイン処理でうまく商用な雰囲気を消し去っていると個人的には感じる。モデルライフも16年と長いが、度重なるマイナーチェンジによりデザインも大幅に変更されており、古臭さはあまり感じない。
走行性能

4

ベースが商用バンであるハイゼットカーゴで、なおかつターボエンジンなので、キビキビとした走りを感じさせてくれるだろう。旋回性能や長距離での疲労度の少なさはあまり期待できないが、軽バンにどこまでその要素を求めるかによって評価は変わってくると言える。
乗り心地

2

商用バンをベースに乗用車に仕立て直しているものの、乗り味は商用バンにかなり近いと言える。それだけに空荷だと跳ねが気になるという意見は多く出るだろう。他の乗用タイプの軽自動車と比べてしまうと、乗り心地という面では不利になる車種と言える。
積載性

5

積載性に関してはベースがハイゼットカーゴなので、文句のつけようはないだろう。トランク容量と言う面でも評価は高いが、トランクスペースにフックがついていたり、車内の至る所にビジネスカーベースならではの利便性の高い収納がついているのが良い。積載性はもちろん、荷室の利便性の高さも高評価なポイントだ。
燃費

2

軽自動車としては燃費性能は悪い部類に入る。これはベースとなるハイゼットカーゴなどの商用軽バンも同じことなのだが、おそらくギア比などが関係していると言えよう。ターボエンジンを搭載し、グレードによっては電動スライドドアも装備しているので、軽自動車としては重たくパワーがあるモデルなので、必然的に燃費性能は悪くなる。
価格

2

基本的にグレード展開が2つしかない。運転支援システムの装備が最新モデルに比べて乏しいと感じさせるが、その状況で160万円以上となる価格設定は割高感があるのは否めないと言えよう。モデルライフを考えるとフルモデルチェンジもあるかもしれないが、年次改良での装備の充実により、この割高感が少しでもうち消えるように期待したい。
西川 昇吾
西川 昇吾
自動車ジャーナリスト
1997年生まれ、大学時代から自動車ライターとしての活動をスタート。現在はWEB・紙の各種媒体で様々なジャンルの記事を執筆するほか、車両解説動画にも出演し、喋りの分野にも挑戦中。愛車のマツダ・ロードスターで定期的にサーキット走行をし、ドラテクの鍛錬も忘れない、目指すは「書けて、喋れて、走れるモータージャーナリスト」
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