シトロエン 2CV のみんなの質問

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FFの長所と短所って何ですか?

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ベストアンサーに選ばれた回答

FRに対するFFのメリットとデメリットは下記の通りです。

★メリット
●車室内スペースの拡大
・プロペラシャフト
プロペラシャフトがないためセンタートンネルが低くなります。1960年代のFFは高さ5cmくらいでしたが,車体強度をあげるため,トンネル高さが高くなり,FRとあまり変わらないFFもあります

・変速機スペース
FRの変速機がある前席中央部のスペースは大きく取れます。しかし前席足元の車体側面側スペースは小さくなります。これは前輪が車体後方に来るためです

→ 後席中央のスペースは大きくなりますが,残りはほぼ同等です。プレミアムカーがFRに戻ったのは,これもその要因のひとつです(キャデラックなど)

●パワートレインの集約化
・エンジン=変速機=デフの一体化
モジュール化できるので,同じプラットフォームから,派生車を簡単に作れます

★デメリット
●操縦安定性
操縦安定性が劣ります。特に大出力エンジンの場合、トルクステア(駆動軸の長さが異なるために起きる現象で、アクセルを踏むと、勝手に曲がろうとする)が問題です。

また前輪荷重配分比が大きくなり、タイヤの限界能力を十分生かせません。

●旋回半径
駆動輪に回転角度を維持できる自在継手を使うため、前輪の角度を大きく設定できず、0.5mくらい大きくなります。現在はFF車の方が多いので違和感はありませんが、FF車ユーザがFRに乗ると、小回りが効くことに驚きます。

さて、ここでFFの歴史について振り返っておきましょう。

--------

FFの歴史

●最も古いFF自動車
1770年 キュニョーの蒸気自動車 … その後の自動車につながらなかったので,「自動車」の範疇にいれるべきではないかもしれません

1895年 グラーフ車(オーストリア) … エンジン,変速機,デフをもつ現代につながるFF車の始祖

1898年 キュールスタイン車(ドイツ) … 馬車の前輪部にモータなどを入れた電気自動車

1900年 ブラウン車(オーストリア) … 前輪左右間に横置きエンジンを搭載。デフがなく,内輪側のクラッチを切る方式を採用

1907年 クリスティーのレーサー車(米国) … 排気量20Lのエンジンを横置きし,左右輪にクラッチを配置し旋回

●問題の多いFF車
1946年 ダイナ車(フランス)
1949年 シトロエン2CV
1950年 サーブDKW

~ 等速ジョイントが不完全

●何がFFの本質的問題だったのか
等速ジョイントです。デフから車輪間のドライブシャフトの傾斜により,入力側(デフ)と出力側(車輪)とに回転角の位相差が出ます。これにより,振動を生じたり,操安性が悪くなります。

●車輪側に必要な等速ジョイントとは
軸方向に伸縮の必要はありませんが,操舵角に対応するため,約40度以上,等速条件を満たすことが必要です

→ ツェッパ・ジョイント(=バーフィールド・ジョイント)など ~ 実用化したのは,モーリス・ミニなどから(ミニ登場の数年前から採用例はありましたが,FFの有利さを認めさせた)

●デフ側に必要な等速ジョイントとは
ドライブシャフトの傾斜がせいぜい15度くらいですが,伸縮する必要があり,やはり等速条件を満たす方式が必要です

→ ダブル・オフセット・ジョイントなど ~ 実用化はスバル1000から

●エンジン=変速機配置は
・イシゴニス方式 = ミニ(1959年)で採用された方式で,エンジンの下部に変速機を配置。エンジンの設計自由度が減るので,ホンダN360などに採用されただけで衰退)

・ジアコーサ方式 = フィアット128(1969年)で採用された方式。同方式は1909年のクリスティー車などが始祖。

~ エンジン設計の自由度が高いジアコーサ方式が一般的になったといわれるが,それだけではありません。フィアット128では,前後のサスペンションにマクファーソン・ストラット式を採用し,スペース効率が良かったため,各社が模倣しました。

●FFの流れを決めたVWゴルフ
ミニのインパクトは大きかったのですが,どちらかといえば特殊なジャンルのクルマに分類され,追随するメーカはあまりありませんでした。一方,フィアット128は,小型車にはFFが有効であるという意識を各メーカに植え付けました。そしてVWゴルフが成功(デザインの要因が大きい)することで,ほぼすべてのメーカがFFの開発に着手しました。

しかし最初から横置きエンジン(ジアコーサ方式)+フロントサス(ストラット)+リアサス(トーションビーム)ということが決まっていたわけではありません。

じつは後席の下にエンジンを配置する方式やエンジン縦置きを検討した上で,この方式になったのです。

●まとめ
現代に通じるFFの始祖は,1895年のグラーフ車ということになります。しかし戦後のモーリスミニ(等速ジョイント),フィアット128(ジアコーサ方式+ストラットサス),VWゴルフ(ジアコーサ方式+ストラット+トーションビーム)という流れを受け,現在,多くの小型車がゴルフの方式を採用しているのです。

ご参考になれば幸いです。

質問者からのお礼コメント

2010.6.22 16:13

詳しくありがとうございました!!!!!!!!!!!!!!!!!

その他の回答 (5件)

  • 長所は
    室内が広く取れること。
    雪道でもある程度走れること。

    短所は
    最小回転半径がFRと比べて良くない。
    パワーのある車で勢いよくコーナーを曲がることは苦手。



  • 素晴らしい点
    経済合理性が高い。同じサイズと重さ、パワーの比FRでコストも燃費も室内の広さも出足もFFが上。
    付き纏う欠点
    前輪にかかる負担が大きくかつトルクがかからない後輪が仕事をしないため比FRでハンドリングがイマイチ。軽く小さいクルマの場合は趣味的、感覚的視点だけの些細な問題も重量が1500kgを越えるようなクルマになってくるとそれなりに深刻。エンジンレイアウトの関係上、タイヤの切れ角が確保し辛くサスもゆとりを持った作りには出来にくい。前輪が操縦安定性のキモ中のキモのFFは大きく重いクルマには本質的には不向き。しかしながら普通の人間が運転してそんな制約や欠点を一切感じさせない(日常域)現代のFFクルマは凄いですね。

  • 長所
    広い室内 ドライブシャフトがない分フラットな室内が設計できる

    短所
    前輪にあまりに負担が大きい
    車検時 前輪の部品を多く換えることで費用がかさみがち

  • 長所は部品が少ないのでコストが安いとか、駆動ロスが少ないとかリアシートのスペースを確保できるとか。
    短所は重量バランスが取れないとか排気量を大きくできないとか。

  • 駆動系を一箇所に集める事ができるので軽く、安価にできます
    車体も強度が必要ないので軽くできます
    駆動輪と操行輪が一つなので滑りやすい路面では比較的コントロールがしやすいです

    短所はエンジンとミッションが一箇所に固まるので重量バランスが悪くなります
    また、駆動輪と操行輪が一つになるので磨耗が激しいです
    また、狭い場所にエンジンやミッション、ステアリング等が集中するので整備性が悪くなってしまいます
    他にもメリットデメリットがあると思いますが私が知ってるのはそのくらいです

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