BYD シール 「質感とコストパフォーマンスを高次元で両立」の専門家レビュー ※掲載内容は執筆日時点の情報です。

西川 昇吾
西川 昇吾(著者の記事一覧
自動車ジャーナリスト
評価

4

デザイン
4
走行性能
4
乗り心地
5
積載性
3
燃費
4
価格
5

質感とコストパフォーマンスを高次元で両立

2024.7.28

年式
2024年6月〜モデル
総評
Dセグメントセダンとなると、老舗メーカーの強豪がひしめくクラスとなるが、そんな領域に新規で登場したモデルでありながら、同クラスのライバルと比べても比較的完成度は高いと感じる。それでいながらBEVとしての完成度はそれ以上と感じるので、プロダクトとしての魅力は大きい。コストパフォーマンスはもちろん質感も高いのが魅力だ。
満足している点
価格に対する性能が全般的に高いことが、満足度を大きくさせるポイントだ。バッテリー&充電性能が高いため航続距離が長く、他のライバルBEVより優位に立っているポイントだろう。また上質な乗り心地とインテリアの仕上がりもオーナーの満足度を高めてくれるはずだ。
不満な点
車線逸脱の警告が過敏すぎるのが気になるポイントだ。また、後部座席の形状がISOFIX対応のためか、若干腰回りに違和感を覚えることが不満点。後部座席は足元も含めて広々とした印象があるのにもったいない。また、走りへの満足度が高いだけに、回生ブレーキの強弱を調整できるパドルシフトがないのも惜しいと感じる。
デザイン

4

BYD特有の海洋生物からオマージュを受けたデザインは、独特のブランドイメージを持っている。シールも同様なのだが、Dセグメントセダンとしていい意味でのコンサバ感があって、気をてらった感がなく長く付き合えそうな印象だ。またインテリアデザインもシックで、このクラスにふさわしい落ち着きを感じるもの。エクステリアもインテリアも、これまで日本市場に導入されてきたBYDのモデルとは違った良さがあるデザインに仕上がっている。
走行性能

4

BEV特有のモーターが生み出すトルクフルな走りはもちろんだが、驚かされるのはフットワーク性能だ。車重は2トンを超えているのにも関わらず、重さを感じさせることなくフラットなロール感でコーナーに進入していく。まさにオンザレールといった印象だ。ワインディングでは車重を感じさせない雰囲気でコーナーをクリアしていく。思ったよりもコーナーが楽しいモデルだ。
乗り心地

5

全体的にソフトで角が取れた感触となっていて、良好な印象だ。BEVはバッテリーが重たいため乗り心地がハードに感じてしまうモデルが多いが、重たい車重を感じさせない仕上がりとなっていて驚かされる。中でも、乗り心地の面で大きく驚いたのは静粛性だ。BEVの場合、パワーユニットからのサウンドがないため、ロードノイズや風切り音が目立つものだが、それをあまり感じない静かさなのだ。静粛性への満足度はかなり高い。
積載性

3

リアのラゲッジスペース容量は400Lで、フロントに50Lの積載スペースを有している。特に広大というわけではないが、可もなく不可もなくといった印象だ。ただ、非BEVの同クラスセダンと比べるとやや狭い印象を持つ人もいるかもしれない。
燃費

4

BEVなので燃費と表現は出来ないが、一充電あたりの航続距離で見たら比較的満足度は高いだろう。また、独自のバッテリーで充電性能が高い点もBEVとして考えると見逃せないポイント。まだまだ、BEVの航続距離や充電の利便性などには否定的な声があることは事実だが、BEVの枠組み内で見れば、バッテリー性能に関しては比較的満足度は高い1台と言える。
価格

5

Dセグメントセダンとして600万円前後というのは妥当な金額でありながら、BEVであることも考えると、かなりバーゲンプライスと言える。Dセグメントセダンという点だけなら他にも魅力的な選択肢は多くあるが、BEVとして考えた場合、航続距離などを照らし合わせるとかなり魅力的な選択肢。
西川 昇吾
西川 昇吾
自動車ジャーナリスト
1997年生まれ、大学時代から自動車ライターとしての活動をスタート。現在はWEB・紙の各種媒体で様々なジャンルの記事を執筆するほか、車両解説動画にも出演し、喋りの分野にも挑戦中。愛車のマツダ・ロードスターで定期的にサーキット走行をし、ドラテクの鍛錬も忘れない、目指すは「書けて、喋れて、走れるモータージャーナリスト」
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