幌型仕様でエレガントでない走り
135iクーペベースのカブリオレだ。ポイントは、ネコも杓子もリトラクタブルハードルーフ(CC) 全盛の今、あえてソフト
2012.1.18
- 総評
- 幌型仕様でエレガントでない走り
135iクーペベースのカブリオレだ。ポイントは、ネコも杓子もリトラクタブルハードルーフ(CC) 全盛の今、あえてソフトトップを採用した点。今やオープンモデルで幌を採用しているのは超高額車のみ。BMWは彼ら(自社の6シリーズカブリオレも当然含まれる)と同じ理由でソフトトップにしたようだ。つまりは、エレガントさと運動重量バランスを重視した結果である。
それを言うなら、どうして3シリーズカブリオレはCCなの?とつっこまれそうだが、私もそう思う。どうにもクローズド時とオープン時の、重量物が移動することによる乗り味の違いが気持ち悪いし、クローズドのスタイルもエレガントじゃない。オープンカーたるもの、せっかく屋根を切り飛ばしたのだから、ショルダーラインの美しさに、クローズド時でも見蕩れたいじゃないか!というわけで、120iカブリオレには頑丈なソフトトップが採用されている。もちろん電動1タッチフルオート。開閉時間はおよそ22秒。時速40km/h以下ならば走行中も開閉が可能で、作動そのものは時速50km/hまで継続する。
- 満足している点
- インテリアエクステリア
オープン化にあたって、さまざまな補強がなされた。まずはAピラーが根元から補強され、ウィンドウフレームそのものがロールオーバーバーとして機能するよう設計されている。ちなみに、助手席後ろにも、万一のためのロールオーバーバーが2本潜んでいる。ボディの補強は下回りとドア回り。その結果、重量増は140kgとなった。前後重量配分も、 BMWが理想とする50:50ではあるが、“およそ”という但し書きがつき。正直である。
ハッチバックの120iと同じメカニズムを搭載した。つまり、2リッター直4DOHC+6ATで、もちろんバルブトロニック/ダブルVANOS付きだ。iドライブ付きHDDナビ、Mスポーツパッケージ、 ウィンドウディフレクターなどはオプションである。インテリアは1シリーズに準じる。既に見慣れたもの。トランクスルー付きで、積載性も考慮されている。オプションのスルーローディングシステムも面白い。
- 不満な点
- 走らせて
重い!走り始めてまずそう思った。まるでパワーステアリングではないかのよう。アクティブステアリング付きではない最近のBMWのパワステフィールには辟易していたが、これも正にそう。太いステアリングホイールがその印象に拍車をかけている。男の私が思うのだから、女性が乗ったらさぞかししかめっ面になることだろう!
しばらくクローズドのまま走る。驚くのは静粛性の高さだ。密閉された空間であることを強く意識するガッチリ感が嬉しい。これならもうソフトトップのネガは悪戯被害以外になさそうだ。加速フィールは、ややかったるい。速度にのってしまえば、それなりに軽快に走るが、のるまでがツライ。+140kgが“重く”のしかかる。成人男子2人分だからねえ~。オープンにする。ディフレクターをたてれば風の巻き込みも最小限だ。試乗中は小雨も振ったが、走っている最中はほとんど気にならない。強く振り始めても、次の信号で停止する直前に閉め始めればいいので助かる。ハンドリングは、さすがにBMWらしい。キビキビとそれなりにスポーティさをみせる。ただし、太いハンドルと重い車重が、それを大いにスポイルするきらいはある。せっかくのコンパクトなソフトトップオープンだ。もう少しエレガントに走ってくれないものかと思わせる仕上がりで乗り出し新車600万アンダー だつしたら、1シリースも新型になったので中古を探すのも手かもしれない。
- デザイン
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- 走行性能
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- 乗り心地
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- 積載性
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- 燃費
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- 価格
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- 故障経験