絶妙なマイナーチェンジです。
AUDI A6がマイナーチェンジを行いました。例のダウンサイジングコンセプトのもう一つの目玉と言っても良い3Lスパーチャ
2009.2.16
- 総評
- 絶妙なマイナーチェンジです。
AUDI A6がマイナーチェンジを行いました。例のダウンサイジングコンセプトのもう一つの目玉と言っても良い3Lスパーチャージャーの3.0TFSIに乗って来ました。
A8のリコールがあったので「どうぞ少し長く乗って来て頂いて構いませんから」というお言葉に甘え、また珍しくお客さんが少なかった事もあり(いい訳ですが)本当に失礼して長く乗せて貰いました。
お得意の直噴スーパーチャージャーで来ました。環境性能だけでは済まされないこのクラスでのNEW エンジンを搭載したA6はどうでしょうか?
AUDIでは上級のクラスでも今後down sizingを施していくと思われます。
時々3.2Lと比べてという記事を見ますが、比較対象が適当ではなく、むしろ(3.6Lか)4.2Lと比べるべきものでしょう。
サイドアシストなる装備も付き、高速などで後方50mに他の車が近づくとレーダーが感知して車線変更しようとしてウィンカーを出すとドアミラー内側のLEDが点滅してその存在を知らせてくれるという物ですが実際気づくかな?あとレーンアシストは車線を逸脱しそうになるとステアリングホイールがブルブルして教えてくれるものですがちょっとした時にも震えてちょっとうざったい感じでした。ただ高速で眠くなった時は良いかもしれません。
リアビューカメラもやっと日本車レベルになりました。デュアルレートブレーキサーボなど安全装備はまだまだ日本車は見習わなければなりません。
内装は更に硬質でクリア感が増した気がします。日本車を見るとコスト削減の影響が強く出ており、特に内装などは品質がかなり違う事を痛感させられます。高いので当たり前と言う方がいますが、果たして日本車でコストをかけてもこれ程にできるかは疑問です。(良く日本車と比べても意味がないという方がいますが、その意味がわかりません。日本の車も十分世界的に通用するようになり、販売台数も世界でもトップクラスの最近の状況をみると比較しない方がおかしい位だと思います。)あのレクサスの様に我々が感じる品質の割に金額設定がやや高くなってしまうのではないかと思います。(私は前にも述べた様に日本車は大好きです。できれば日本車に乗りたいと思っていますが、少なくとも今は欲しいと思わせてくれる車はほとんど日本の自動車会社は造ってくれていません。)
- 満足している点
- エンジンは一言でいえば非常に良くできていると感心しました。流石に4.2Lと比べるとしっとり感、低速トルクの厚さ、音、滑らかさ等で劣りますが、燃費、回転上昇の軽やかさ、エンジン重量の軽さ等秀でている面も数多くあると思いました。少しA6にしてはキビキビ感が出過ぎでしたがSラインであった事も関係あるとは思います。街乗り7~8km/L位と4.2Lとは比べようもない位素晴らしいものでした。また高速でかなり踏み込んでも9km/L 位と驚異的な高速燃費でありました。十分A6としてストレスフリーな走りが可能だと思われます。
内装も少しずつ高級でスポーティーになっています。サンルーフのスウィッチ1つとってもより高品質な感じを伝えてくれ、良く見るとここも変わっているとさりげなく改善している点があちこちにあり、今後A8など上級車にも拡大してくるのだろうなと感じました。この全世界的不況の中でコストを下げる事ばかりに心血を注ぐのではなく、環境負担や燃費はなるべく低くして品質は絶え間なく向上させようとする姿勢に、企業とはこうあらねばならないなーと妙に感心すると同時に日本もうかうかしてられないと危機感を持ってしまいました。
(マーはっきり言って私が危機感を持ってもどうしようもないわけなんですが・・・)
あとSラインという事もあり乗り味は硬めでしたがピッチングもなくアウディーで少し気になりがちなボディー剛性が高い故のたわみの少なさからくる全体としての揺すられ感も見事に改善されていました。もっともアダプティブエアサスペンション仕様だったからという事も好影響だったと思いますが(それだけではありません)とにかく見事な出来栄えでした。
- 不満な点
- ほとんど動的性能には文句はないのですが、ごくごく低速域のアクセルをガバット踏まないじわっと踏んだ領域で少しだけ低速トルクの細さを感じます。でもさほど問題にするほどではなくこれは重箱の隅の類のものです。逆に今までは比較的アクセル開度に対する反応やブレーキのタッチがBMWよりも大雑把な感のあるアウディーでしたが硬質さだけでなく繊細な所もわかって来ている様子でかなり高得点を与えられるように成って来たと思えました。
やはり音はスーパーチャージャーの少し籠っていてゴロゴロする気持ち悪いというほどではないにしても気持ち良いエンジン音とは正直言い難いものでした。ただこれも極力消されており努力の後は認められました。ただそれに余りある回転上昇の良さ、軽やかさ、燃費の良さ、(CO2の排出量の少なさ:これはなかなか目に見える所ではありませんが今後重要視されなくてはいけない問題でしょう)は美徳です。排気音は軽い感じでアウディーの上級を名乗るには少し迫力不足です。
自慢のクワトロは最新鋭の非対称ダイナミックトルク配分を採用し且つデファレンシャルと電子制御のEDS(電子式デファレンシャルロックシステム)との相乗効果で常に高いグリップ力と走行安定性を提供しているとの事です。アウディーのクワトロも実は少しずつ進化し車種によって少し変えているのです。
このA6は非常にナチュラルなハンドリングでした(スピードを増すと若干アンダーステアになるのは仕方ないことですが)。
マイナー前は上品とはいえ、少し外観上は地味な感じのA6でしたがマイナーチェンジ後Sライン使用は端正で格好良く見えました。マフラーも格好良いです。リアのハニカムのディフューザーしびれます。
最高のA6はダウンサイジングで安くなりましたが車両単体893万円。オプション付けて1000万円。1番安い2.8Lはパワーアップして645万円。オプション付けて750万円位とやはりA6も結構高級なんだなー。
やや古くなったA6も化粧直しだけでなくかなり新しく感じられるマイナーチェンジだと思います。
- デザイン
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- 故障経験