新型S90/V90に海外試乗。新世代ボルボのフラッグシップの実力にふれた
掲載 更新 carview! 文:石井 昌道/写真:ボルボ・カー・ジャパン
掲載 更新 carview! 文:石井 昌道/写真:ボルボ・カー・ジャパン
S90はクーペ風のなだらかなルーフラインと、スーパーヨットからインスピレーションを受けた直線的にビシッと通ったキャラクターラインの対比で、優雅でありながら強い存在感がある。
V90は昔のボルボ・エステートと違ってテールゲートが寝かされてやはり優雅だ。そのフォルムから受ける印象、さらにはトールハンマーを象ったLEDヘッドライト、オーバーハングの岩壁のごとくそそり立つフロントグリルなどにはデザイン的な強さがあるが(デザイナーはライオンをイメージしたと言っていた)、いたずらに凝りすぎた面構成などを採っていないのも新世代ボルボの特徴だ。オーバーデザインよりはアンダーステートメント。知的で洗練されたスカンジナビアン・デザインを体現している。
インテリアも、贅沢な素材をクラフトマンシップによって仕上げながら、人中心の考え方で機能を大切にし、さらに最先端技術を融合させるという見事な仕立てとなっている。XC90でも大好評のウッドパネルは、一般的な自動車用の光沢のあるものと違ってナチュラルな風合い。面白いのは、北欧以外のデザイナーが、北欧らしい美点としてこれを用いる発想をしたのだという。欧米の人が明障子の和紙を通した柔らかな光に、日本人以上に感動するのと同じようなことなのだろう。また、ダッシュボードの端から端まで連なるクローム部にまったく継ぎ目がないのがこだわりだという。
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